「パラサイト」背景となった半地下住居の修理をソウル市が支援、断熱施工など実施へ

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第92回アカデミー賞で作品賞など最多4冠に輝いた「パラサイト 半地下の家族」。その快挙を受け、ソウル市と韓国エネルギー財団が、映画の背景となった半地下住居の修理工事を支援することを発表した。

「パラサイト 半地下の家族」

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「パラサイト 半地下の家族」ポスタービジュアル

ポン・ジュノが監督し、ソン・ガンホらが出演した「パラサイト 半地下の家族」は、半地下の住宅で暮らす極貧一家と、裕福な一家の人生が交錯していくさまを描く作品。アカデミー賞では非英語映画で初となる作品賞のほか、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4部門に輝いた。カンヌ国際映画祭パルムドールも受賞しており、アカデミー賞作品賞とのダブル受賞は64年ぶりの快挙となる。

公式発表によると、ソウル市内の半地下住居に暮らす人々のうち、平均所得50%以下に当たる世帯は55.3%、平均所得70%以下は77.8%で、大部分が低所得層の市民である。ソウル市は2020年、韓国エネルギー財団と協業し、半地下の低所得層1500世帯以上を対象に、居住環境改善のための修理工事を支援すると明らかにした。

今回の住宅修理事業では、断熱施工、ボイラー設置、エアコン設置、窓戸設置、床の張り替え工事を実施する。さらに、2019年にトボン区が半地下の100世帯を対象に実施したサンプル実態調査の結果をもとに、要望が多かった項目を追加で選定。需要の多かった面格子、除湿器、火災警報器、換気扇などの項目が追加された。

修理事業の対象となるのは、基準中位所得60%以下の低所得層。ソウル市は、自治区別の告知を通じて3月から随時申請を受け付け、審査を経て支援を続けていく計画を発表した。支援を希望する市民は、社会福祉課など自治区の担当部署に問い合わせるか、洞住民センターに申請すると、審査を受けることができる。市と韓国エネルギー財団は、今後も支援対象を拡大していく予定だ。

ソウル市は、パートナーとなった韓国エネルギー財団に感謝の意を表明。両者は近日中に「半地下世帯支援対策」推進のための協定を締結する予定だ。ソウル市住宅建築本部の本部長リュ・フンは「韓国エネルギー財団との協業を通して、これまで独自に行われてきた住居の修理事業を有機的に連携し、より多くの半地下居住者のためになる工事を施行し、劣悪な住居環境の改善に実質的に貢献できるようにしたい」とコメントした。

なお「パラサイト 半地下の家族」は全国で上映中。ポン・ジュノとソン・ガンホの来日も決定しており、2人は2月24日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで舞台挨拶を行う予定だ。

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tAk @mifu75

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