「三度目の殺人」是枝裕和と福山雅治、釜山映画祭で観客とQ&A

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三度目の殺人」が第22回釜山国際映画祭にて10月19日に上映され、監督の是枝裕和とキャストの福山雅治が舞台挨拶とQ&Aに参加した。

第22回釜山国際映画祭にて行われた「三度目の殺人」イベントの様子。是枝裕和(左)、福山雅治(右)。

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本作は、福山演じる弁護士・重盛が、役所広司扮する殺人犯・三隅の二転三転する供述に翻弄されながらも真実を追い求めていくサスペンス。福山と役所のほか広瀬すず、吉田鋼太郎、斉藤由貴、満島真之介らが出演した。

福山雅治

Q&Aでは、福山に「役所広司さんとの火花が散るような演技対決についてどう感じましたか?」という質問が。福山は「緻密にコントロールしたり計算したりはしていません。むしろ、現場で起こったことや、役所さん演じる三隅の言動に素直に反応していった結果、ああいう形になったというか。事前にこうしよう、ああしようと組み立てたわけではないです」と撮影を振り返る。

是枝裕和

是枝に対しては「監督の映画を観るたびに、キャラクターがとても立体的だと感じます。どのようにキャラクターを作り出しているのか教えてください」と質問が飛んだ。是枝は「今回のような作品の場合、気を付けなければいけないのは、劇中で起こる事件自体が非常にセンセーショナルなものであるということ。事件を追うことに僕自身が引っ張られてしまうと、ストーリーラインだけが届いてしまい、登場人物が立体的に浮かび上がってこない。人があって事件が動くということを忘れないのが大事です」と回答。「僕は現在進行形のみで成り立っている映画が一番シンプルで美しいと思っていますが、その中でも過去と現在と未来を感じられると、登場人物が立体的になってきます」と続けた。

また是枝は、重盛、三隅、広瀬演じる咲江が雪合戦をするシーンについて「重盛が電車の中で見た夢という設定で作っていますけど、あの夢は三隅が見ていても、咲江が見ていてもおかしくない。あのシーンは3人が夢の中だけで共有するものとして書いたんですけど、出てこない人間がいて、目の前にいる人間をその代わりとして見ている」と説明。「中心人物である3人が、それぞれ相手の中に別の人間を見ているんです。そして最後のシーンでは、重盛が三隅の中に自分を見ていく」と語った。

「三度目の殺人」は全国で上映中。

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(c)2017『三度目の殺人』製作委員会

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河村書店 @consaba

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