寺山修司「不思議な国のエロス」を稲葉賀恵が演出、非戦のための女たちのストライキ描く

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「音楽劇『不思議な国のエロス』 ~アリストパネス『女の平和』より~」が2月16日から25日まで東京・新国立劇場 小劇場で上演される。

「音楽劇『不思議な国のエロス』 ~アリストパネス『女の平和』より~」上演決定告知ビジュアル

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左から寺山修司(撮影:有田泰而、提供:テラヤマ・ワールド)、稲葉賀恵。

「不思議な国のエロス」は1965年、浅利慶太に依頼された寺山修司が、古代ギリシャの劇作家アリストパネスの「女の平和」をベースに書き下ろした戯曲。しかし当時は上演されず、2014年に流山児★事務所が「寺山修司の『女の平和』」のタイトルで初演した。舞台はアテナイの都。戦争を終わらせる能力がない男たちに愛想を尽かした女たちは、戦争をやめさせるためのセックスストライキを始め……。

今回は、文学座の稲葉賀恵が演出を担当。さらに、「幽霊はここにいる」の演奏・編曲で稲葉とタッグを組んだ、歌手・演奏家の古川麦が全曲を書き下ろす。

本作について稲葉は「今読んでみても男女間の性差、加害と被害の密接な関係性、戦争と国のからくり、その眼差しはとても先駆的で、独特で、挑戦的です。この企画が立ち上がった時、戯曲の頂の高さにたじろぐ自分がおりましたが、何よりも今私たちの国でこの作品を創作する意義を強く感じました。そして私自身これを現代に放ってみたいという強い思いに駆られました」と語り、「劇場で物語を傍観してもらうのではなく、お客さまを巻き込み、揺さぶり、飲み込むような現代劇として世に放ちたいと思います。どうぞご期待下さいませ」とコメントした。

出演者情報は続報を待とう。

稲葉賀恵コメント

アリストパネスの「女の平和」に触れた寺山修司がこの戯曲を書いて60年近く経ちました。今読んでみても男女間の性差、加害と被害の密接な関係性、戦争と国のからくり、その眼差しはとても先駆的で、独特で、挑戦的です。この企画が立ち上がった時、戯曲の頂の高さにたじろぐ自分がおりましたが、何よりも今私たちの国でこの作品を創作する意義を強く感じました。そして私自身これを現代に放ってみたいという強い思いに駆られました。

この挑戦を共にして下さるとても豊かで鮮烈なキャスト、スタッフが集まりました。劇場で物語を傍観してもらうのではなく、お客さまを巻き込み、揺さぶり、飲み込むような現代劇として世に放ちたいと思います。どうぞご期待下さいませ。

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「音楽劇『不思議な国のエロス』 ~アリストパネス『女の平和』より~」

2024年2月16日(金)~25日(日)
東京都 新国立劇場 小劇場

作:寺山修司
演出:稲葉賀恵
音楽:古川麦

読者の反応

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saebou @Cristoforou

面白そうだと思うんだけど、ただ「加害と被害の密接な関係性」を描いた作品だっていうコメント、「馬と落馬の密接な関係性」を描いています、みたいな感じで無意味なような…/寺山修司「不思議な国のエロス」を稲葉賀恵が演出、非戦のための女たちのストライキ描く https://t.co/Y6LFFqjOID

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