「ザ・ミュージック・マン」開幕に坂本昌行「素晴らしさ感じて」小田井涼平は“同級生”アピール

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「ザ・ミュージック・マン」が、昨日4月11日に東京・日生劇場で開幕。これに先駆け同日、劇場で囲み取材が行われた。

左から小田井涼平、剣幸、花乃まりあ、坂本昌行、森公美子、六角精児。

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「ザ・ミュージック・マン」は、作曲家メレディス・ウィルソンと劇作家フランクリン・レイシーによる共同制作で、1957年に初演されたミュージカル。今回の上演版では演出をダニエル・ゴールドスタインが手がける。

舞台は1912年の夏、アイオワ州の田舎町リバーシティ。ハロルド・ヒル(坂本昌行)はマーチングバンドの先生のふりをして大量の楽器、制服などを売りつけ、お金を持ち逃げする詐欺師だった。リバーシティを訪れたハロルドは、早速“教授”を装って町民にうそをつき、マーチングバンドを編成しようとする。町の人々が彼にだまされる中、図書館の司書でピアノ教師のマリアン・パルー(花乃まりあ)はハロルドが怪しいと見抜いて……。

坂本昌行

囲み取材には坂本、花乃のほか、小田井涼平六角精児森公美子剣幸が出席した。坂本は「ザ・ミュージック・マン」が「ウエスト・サイド・ストーリー」と同時期に発表され、「ウエスト・サイド・ストーリー」を抑えてトニー賞ミュージカル作品賞を受賞したことに触れながら、「初めて『ザ・ミュージック・マン』に触れたとき『なるほど!』と思いました。この作品の素晴らしさをお客様にも感じ取ってほしい」と語った。

花乃まりあ

小田井涼平

花乃は「堅物のマリアンがハロルドと出会うことで変化する様子が、作品の見どころになればうれしい。音楽と子供たちの笑い声が楽しくて、春にぴったりな舞台です」とコメント。ハロルドの古い仲間マーセラス・ウォッシュバーン役の小田井は、学年は異なるものの坂本と同じ1971年生まれ。小田井は「僕は芸能界デビューが遅かったので、坂本さんをテレビで観ていた。がんばって『坂本くん!』ってため口で話そうとしても、途中からつい敬語になってしまう(笑)。ただハロルドとマーセラスは交流がある間柄なので、いろいろ相談して作り上げました。その意味では“同級生”になれたかな。ね、坂本くん!」と坂本に呼びかけ、会見場を笑いで包む。

左から森公美子、六角精児。

1985年の「ザ・ミュージック・マン」でマリアンの母ミセス・パルー役を務めた森は今回、ジョージ・シン町長の妻ユーレイリー・マッケクニー・シンを演じる。森はユーレイリーを「ゴシップ好きな田舎町のおばさん」と紹介し、「1985年の公演も市長たちが面白かったんです。今回自分が演じられて本当に幸せ」と笑顔を浮かべる。シン役の六角は森の楽しげな姿に「ようしゃべるなあ!(笑)」とコメントしつつ、「こういうオールドタイムなお芝居の経験は少ないですが、素晴らしい楽曲が多い。町長はいかめしい顔をしていますが、とても楽しい毎日を送っています」と語った。

剣幸

またミセス・パルー役の剣は「こういう古き良き時代のミュージカルは、宝塚歌劇団時代に何作も経験しました。今回も音を聴くだけでワクワクします。懐かしさや、お客様を巻き込む感覚があるミュージカルがやっぱり好きですね」と微笑む。

話題が“座長”としての坂本の印象に及ぶと、花乃は「みんなを背中で引っ張ってくれる。それにターンの余韻や、衣裳の着こなしに大人の男性の魅力が詰まっていると思います」と坂本を称賛。これを聞いた坂本は「ありがとうございます」とキリリとした顔で笑いを誘いつつ、「僕はどの作品でも“座長”の意識が薄くて。板の上に立つ人はみんな主役ですし、たまたま僕のやることが多いだけ。僕の自主稽古を『ストイックだな』と思ってくださるようなのですが、ただの心配性です(笑)。支えてくれる皆さんがいるから座長でいられます。感謝しています」と謝辞を述べた。

“最も詐欺師に向いていそうな人”に選ばれてしまった六角精児(右端)と、六角を見守る坂本昌行、森公美子。

会見ではハロルドの詐欺師という役柄にちなみ、“最も詐欺師に向いていそうな人”をキャストが指差しで示す場面も。最も多くの指が向けられたのは六角だったが、六角自身は坂本を指していた。六角は「坂本さんはとても優しい人だけど、表情から真意が読めないときがあって……こんなこと言って雰囲気悪くならない!?」と共演者を笑わせる。坂本が六角の言葉に笑いながら「六角さんは1つの問いに対して何十通りも答えを持っている印象。セリフが飛んでも何かしらの言葉を発しています(笑)。だからどんな状況に追い込まれてもその場をしのげそうだなと」と述べると、過去にも六角と舞台で共演している森が「あると思います!」と続け、会見場にはひと際大きな笑いが起きた。

上演時間は休憩25分を含む2時間45分を予定。東京公演は5月1日まで行われ、その後5月6・7日に愛知・御園座、13日から15日まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、20・21日に静岡・静岡市清水文化会館(マリナート)、5月26日から28日まで福岡・博多座でも上演される。

なおチャーリー・カウエル役で出演を予定していた藤岡正明は、腰の持病の悪化により4月11日から休演。チャーリー・カウエル役はスウィングの高木裕和が担当し、復帰日は決まり次第アナウンスされる。

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「ザ・ミュージック・マン」

2023年4月11日(火)~5月1日(月)
東京都 日生劇場

2023年5月6日(土)・7日(日)
愛知県 御園座

2023年5月13日(土)~15日(月)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

2023年5月20日(土)・21日(日)
静岡県 静岡市清水文化会館(マリナート)

2023年5月26日(金)~28日(日)
福岡県 博多座

原作:メレディス・ウィルソン&フランクリン・レイシー
脚本・音楽・歌詞:メレディス・ウィルソン
演出:ダニエル・ゴールドスタイン
振付:エミリー・モルトビー

キャスト

ハロルド・ヒル教授:坂本昌行

マリアン・パルー:花乃まりあ
マーセラス・ウォッシュバーン:小田井涼平
チャーリー・カウエル:藤岡正明
トミー・ジラス:山崎大輝
ザニータ・シン:水嶋凜

ジョージ・シン町長:六角精児
ユーラリー・マッケクニー・シン:森公美子
ミセス・パルー:剣幸

今村洋一、植木達也、尾川詩帆、片岡栞、伽藍琳、後藤裕磨、今野晶乃佐々木誠、管谷孝介、鈴木昌実、鈴木大菜、多岐川装子、常川藍里、富田明里、中村ひかり、新橋和、松谷嵐、門馬和樹、蘆川晶祥

ウィンスロップ・パルー:有澤奏、末次寿樹
アマリリス:森田みなも、山口菜々美
グレイシー・シン:設楽乃愛、田村朱麗
子役アンサンブル:小暮大智、星駿成 / 饗庭琉衣、小暮航ノ介 / 漆畑有里菜、本木麻由花

スウィング:高木裕和松田未莉亜

※藤岡正明は4月11日から当面の間休演。

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