「TOHO MUSICAL LAB.」に生田絵梨花・木村達成ら意気込み「画面に拍手を」

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「TOHO MUSICAL LAB.」の製作発表が、昨日7月1日に東京・シアタークリエで行われた。

「TOHO MUSICAL LAB.」製作発表の様子。登壇者は透明なビニールを張ったパーテーションの間に入って写真撮影に応じた。左から根本宗子、海宝直人、生田絵梨花、木村達成、田村芽実、妃海風、三浦直之。

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「TOHO MUSICAL LAB.」は、シアタークリエから新作オリジナルミュージカルを届ける新プロジェクト。その初回となる今回は、短編ミュージカル「Happily Ever After」「CALL」の2本が、7月11日19:00からイープラスの配信サービス・Streaming+で無観客ライブ配信される。昨日の会見には「Happily Ever After」で脚本・演出を務める根本宗子、出演者の生田絵梨花海宝直人、「CALL」で作詞・脚本・演出を担当するロロの三浦直之、出演者の木村達成田村芽実妃海風が出席した。

根本宗子

「Happily Ever After」「CALL」の稽古はいずれもシアタークリエで行われており、出席者たちはおそろいの「TOHO MUSICAL LAB.」ロゴ入りTシャツを着て、同劇場のステージに姿を現した。根本は上演日の約1カ月前にオファーを受けたことに触れ、「すぐ完成させるため、かねてから私が大ファンだった生田さんと海宝さんにやってほしい作品を書きました。キャストが決まる前からお2人の名前を(台本に)書いてプロデューサーに送りつけたところ、願いが叶って」と笑う。また根本は、本公演をもって同劇場が営業再開することを受けて、“息を吹き返す”イメージから“息”をキーワードに物語を紡いだことを明かし、「自分が作ったことも観たこともないミュージカルになると思う。映像でも舞台演劇でもない、両方を“いいとこ取り”して届けたい」と意気込んだ。

生田絵梨花

生田は「舞台稽古中はほとんど座席に人がいないので、皆さんが座っていることがうれしい。今ここで作品を観てほしいくらいです」と報道陣に微笑みかける。「Happily Ever After」の上演に向け生田は「映像と舞台の間であり、ストレートプレイとミュージカルの間でもあるような雰囲気が出せたら」と抱負を述べ、「私は元気がないとき、観劇を通してエネルギーをもらうことがよくあります。今回は私たちのエネルギーを少しでも伝えて、穏やかで優しく、楽しい時間を届けられたら」と観客にメッセージを送った。

海宝直人

海宝は「やはり幸せな時間」とひさしぶりに演劇創作の場に戻った喜びを噛み締める。自粛期間中、音楽や映画などで安らぎを得ていたという海宝は、自身の参加したリモートセッション動画にファンから反響があったことを挙げて「世界中の人々が同じ不安を共有する状況は、そうそうあることではありません。つらさを共有しながらも、互いを癒す機会になったら素敵だなと考えながら稽古をしています」と思いを口にした。

三浦直之

自身の主宰するロロでも公演が延期・中止となっていた三浦は「無観客配信を想定して作品を作るとき、これまで劇場に集まった人や、これから集まってくる人のことをたくさん想像しました」と話す。三浦はプロ野球の無観客試合が「CALL」を創作するヒントになったと述べ、「試合を観ていたら、ピッチャーが投げたボールがキャッチャーミットに届く『パン!』という音が響いていました」と、普段は応援の声にかき消されてしまう音が聞こえたことで観客の不在を意識したことに言及。続けて「今回はにぎやかさと寂しさを作りたい。キャストたちににぎやかな空気を作ってもらえれば、そのあとは静かな時間が流れると思う」と構想を語った。

パーテーションを動かす生田絵梨花(左)と田村芽実(右)。中央は、スペースを狭められて笑う木村達成。

木村は自粛期間中にさまざまな作品に触れたことを振り返りながら「僕自身はやっぱりプレイヤーだなと思った。人の作品を観ると自分もやりたくなるんです」と意欲を見せ、「僕の思いを舞台にぶつけ、全力で楽しんでこの作品を成功させたい」と言葉に力を込める。また上演に向けて、「配信ではありますが、もし素敵だと思っていただけたら、画面に向けて拍手をしてもらえたらうれしいです。その思いはきっと僕らに届くと思う」と呼びかけた。

田村芽実

田村は相次ぐ舞台の延期や中止を受けて、実家に帰ることも考えたと打ち明けつつ、「今回のお話をいただき、劇場の灯を絶やさぬように行動されている方がたくさんいることを知り、私も少しでもその力になれたらと思いました」と出演を決めた経緯を明かす。1夜限りの公演に挑むにあたり、「この作品に自分の100%の力を注ぎ、一生懸命がんばりたい」と意気込みを口にした。

妃海風

「ぜひお稽古の話をしたい!」とマイクを握った妃海は「毎日が驚きの連続。ただ配信するだけではなく、無観客を逆手に取った新たなエンタテインメントが作られていて、まさに“実験室”です」と手応えを語る。新作ミュージカルを映像配信する今回の試みについては「演劇界の動きが止まっていて寂しかったですが、新しいものが生まれる機会になったのはすごく喜ばしくもあります」と期待を寄せた。

左から木村達成、田村芽実、妃海風。

製作発表では、登壇者たちがそれぞれの作品の見どころをキャッチーに紹介するよう求められる場面も。三浦は「CALL」を“ソーシャルディスタンス・ラブストーリー”と紹介し、「今はテレビを観ていても人と人の距離が気になる。逆に言えば、皆さんが距離の演出をとても細かく観てくださると思うので、距離を保ちながらも人々がつながっている様子に注目してほしいです」とアピール。さらに妃海は「“新感覚!!! おうちで楽しめるライブ兼ミュージカル”!」と、感嘆符をハンドジェスチャーで表しながら声を張り上げた直後、「……違うなあ」と首を傾げ、場内の笑いを誘った。

「TOHO MUSICAL LAB.」製作発表の様子。左から根本宗子、海宝直人、生田絵梨花。

また根本は、「Happily Ever After」を「根本宗子が願いと祈りをテーマに言葉を紡ぎ、清竜人がロマンティックな音楽で包み、生田さんと海宝さんの美しいハーモニーでそれを皆さんのご自宅にお届けします。あとはお客様それぞれにイメージを膨らませていただければ」と、よどみない口調で紹介。海宝はこれに「正解ですね。もうこれ以上は出ません!」とコメントし、会場は再び笑いに包まれた。

「Happily Ever After」より「Around the World」を歌唱する海宝直人(左)、生田絵梨花(右)。

その後舞台では、「Happily Ever After」より生田と海宝が「Around the World」を歌唱。2人はソーシャルディスタンスを保ちながら、リズムに乗って生き生きと体を動かし、息を合わせて美しいハーモニーを響かせた。

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「TOHO MUSICAL LAB.」配信

2020年7月11日(土)19:00~

「Happily Ever After」

脚本・演出:根本宗子
作詞・作曲・音楽監督:清竜人
出演:生田絵梨花海宝直人
踊り子:riko

「CALL」

作詞・脚本・演出:三浦直之
作曲:夏目知幸
出演:木村達成田村芽実妃海風、森本華

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ゆうた @yuta1009

@musubu333 こちらどうぞ・・・
【会見レポート】「TOHO MUSICAL LAB.」に生田絵梨花・木村達成ら意気込み「画面に拍手を」(写真19枚) https://t.co/yxlV4vXlgY

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