「RIJF2013」熱狂のうちに終幕、過去最大17万7000人動員

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ロッキング・オン・ジャパンが企画制作する野外ロックフェスティバル「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」が、8月2日から4日の3日間にわたり茨城・国営ひたち海浜公園にて開催された。

初日のGRASS STAGEのトリを務めたサカナクション。

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今年で14年目の開催を迎える「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」は、3日間で計17万7000人という過去最大の観客数を動員した。フェス内でもっとも大きいGRASS STAGEの位置が変更されたほか、3年ぶりにPARK STAGEが復活。代わりに海辺近くにあったSEASIDE STAGEが設営されないなど大きなエリア変更が行われた。また天気は3日間とも時折にわか雨に見舞われ、気温も高くなりすぎないなど過ごしやすい天候となった。

■1日目:8月2日

今年の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」のGRASS STAGEの一番手を務めた[Champagne]は、勢いのあるライブでフェスの幕開けを宣言。またLAKE STAGEではHEY-SMITH、SOUND OF FORESTではOKAMOTO'S、PARK STAGEでは忘れらんねえよ、WING TENTでは高校生のアマチュアバンドコンテスト「TEENS ROCK IN HITACHINAKA 2013」の優勝バンド・the Village Papasが各ステージのトップバッターを担当した。

昼過ぎのLAKE STAGEに登場したTHE BACK HORNは新曲「バトルイマ」を組み込んだセットリストで自分たちの最新モードを提示したほか、山田将司(Vo)が「いろいろあっからさ、死ぬまで寄り添って生きていこうぜ」と熱いメッセージをオーディエンスに伝えた。その一方で、木々に囲まれたSOUND OF FORESTではトクマルシューゴが豊かなアンサンブルを奏で、集まった観客にリラックスしたひとときを提供した。

個性的なメンツが多数集った初日において、会場に華やかな空気を届けたのはキュートなファッションに身を包んだきゃりーぱみゅぱみゅ。昨年はSOUND OF FORESTでライブを行った彼女だが今年はGRASS STAGEに立ち、「インベーダーインベーダー」「にんじゃりばんばん」「ファッションモンスター」「つけまつける」などヒット曲を連発しオーディエンスを盛り上げた。また今年のDJ BOOTHにはさまざまなDJのほか、多くのアイドルたちが登場。初日はPASSPO☆BiSLinQが熱演を繰り広げ、ロックファンを魅了していた。

夕方のGRASS STAGEにはONE OK ROCKマキシマム ザ ホルモンといったライブバンドたちが圧倒的なライブで、フィールドを熱狂的な空間へと変えていく。同ステージのRIP SLYMEのライブには、マキシマム ザ ホルモンのナヲ(ドラムと女声と姉)とダイスケはん(キャーキャーうるさい方)がゲスト出演するという、このフェスならではのコラボレーションもありつつ初日も終盤へ。LAKE STAGEではストレイテナーがSOIL & "PIMP" SESSIONSのタブゾンビ(Tp)と元晴(Sax)を交えてのセッションを繰り広げ観客を沸かせる。そして初めてGRASS STAGEのトリに抜擢されたサカナクションは、レーザーや鮮やかな照明を交えたワンマンライブさながらの演出を交えた圧巻のステージを披露。本編のラストナンバー「夜の踊り子」では、同曲のPVにも登場する着物姿の踊り子たちを招き入れ、楽曲の世界をあますことなく伝えた。

■2日目:8月3日

イベント中日のGRASS STAGEではPOLYSICSが朝イチのさわやかな空気に強烈な爆音を響かせる。ハヤシ(G, Vo, Syn, Programming)は「おはよー!」とオーディエンスに呼びかけ、歯でギターを弾いてみせるなど終始ハイテンションなステージを展開した。PARK STAGEの一発目にはWHITE ASHが登場。フィールドいっぱいに埋まった観客を前に、「Jails」をはじめキラーチューンを堂々とパフォーマンスした。

LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS αとしてLAKE STAGEに立ったLOW IQ 01は飛び入り参加したTOSHI-LOW(BRAHMAN、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND)と美しいハーモニーを聴かせたり、次に出演するNothing's Carved In Stoneの日向秀和を呼び入れたりとスペシャルなライブを披露。WING TENTでは名前を呼ぶ盛大なコールに導かれて登場したJが、ゴリゴリのロックチューンを投下してファンを熱狂させた。

ライブスタート前からたくさんの人が集まり、注目度の高さを伺わせていたのはクリープハイプ。彼らは「社会の窓」「憂、燦々」といったシングル曲や、最新アルバム曲「ラブホテル」を盛り込んだ盤石のセットリストを用意してLAKE STAGEを興奮の渦に巻き込んだ。一方DJ BOOTHでは、でんぱ組.incが「W.W.D」「でんでんぱっしょん」など計6曲を全力で熱演。初出演ながらホームであるかのような盛り上がりを見せた。

筋肉少女帯は夕暮れのSOUND OF FORESTを異様な雰囲気に仕立て上げた。大槻ケンヂ(Vo)はRIJFがWOWOWで生中継されていることに目を付けてテレビ視聴者に噛み付く。お茶の間とコール&レスポンスを図るも、返ってこないレスポンスに対して「聞こえねえよ! さすがテレビだよ!」と叫び観客の笑いを誘っていた。

2日目のGRASS STAGEのトリはBUMP OF CHICKEN。升秀夫(Dr)のタイトなビートから「Stage of the ground」が始まると、フィールドからは大歓声が上がる。続けて彼らは最新シングル「firefly」、この日が初披露となった新曲「虹を待つ人」をプレイした。直井由文(B)は「JAPAN FESひさしぶりー! みんな本当に会いたかったぞ!」とメッセージを送り、藤原基央(Vo, G)は「アジカンカッコよかったね。楽しかったですか?」と呼びかける。彼はさらに「僕も楽しいです。楽しそうに見えませんか? それは痩せてるからですか」とユーモアを含んだMCでファンを笑顔にした。そしてアンコールでは「天体観測」を届け、2日目のクライマックスを華々しく飾った。

■3日目:8月4日

最終日にはDragon Ash奥田民生KREVAといった「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」の常連組だけでなく、BABYMETALCNBLUE坂本真綾KANA-BOON、TK from 凛として時雨、安全地帯といった初出演アーティストも多数登場。また超満員となるステージも続出するほどの盛り上がりとなった。

LAKE STAGEの先陣を切ったDOESは「遠くまで」と「殺伐とラブニア」という新曲2曲を交え、エモーショナルな歌声で観客を惹き付けていく。そして14年連続出演となるDragon Ashは定番曲「Fantasista」などアッパーチューンを連投し、「ROCK BAND」ではGNz-WORDのKO-JI ZERO THREE(Vo)と山嵐のSATOSHI(Vo)を招きセッションを展開。激しいプレイの傍らで、桜井誠(Dr)が「やっぱここは格別だね」と笑顔をみせる場面もあった。

またベテラン勢に負けじと若手たちの熱演も各所で繰り広げられた。DJ BOOTHではPAGEがSEKAI NO OWARI、KANA-BOON、miwaの楽曲をビートジャックしラッパーとしてのスキルをアピール。そして人があふれかえったWING TENTではKANA-BOONが熱演を披露する一方でメジャーデビューをアナウンスしたほか、谷口鮪(Vo, G)が「来年は違うステージで会いましょう」と力強く宣言していた。

最終日の初出演組の中で注目を集めたのは、坂本真綾と安全地帯。夏フェスはこれが初めてという坂本は、カラフルなワンピースに身を包みシュガー・ベイブ「DOWN TOWN」のカバーから軽やかにライブをスタートさせ、チャーミングな歌声と仕草でオーディエンスをノックアウトしていた。また安全地帯のステージは玉置浩二(Vo)が妻の青田典子を伴って登場するというサプライズから幕を開け、昼間の野外とは思えない艶やかなステージが展開。大人の魅力を発揮したステージに喝采が起こっていた。

その後は、MIYAVIのステージにKREVAが飛び入りするサプライズがあったり、奥田民生がPerfumeの「マカロニ」をカバーしたり、グループ魂が「あまちゃん」ネタを仕込んだトークや演出で盛り上げたりと、各ステージでこの日限りの名場面が続出。そして日も暮れ始め、いよいよ3日間にわたったフェスも佳境へ。LAKE STAGEではTK from 凛として時雨が複雑かつ緻密なアンサンブルでオーディエンスを惹き付け、SOUND OF FORESTではthe band apart、WING TENTではSKANAMONが渾身のパフォーマンスで各ステージのフィナーレを彩る。PARK STAGEのトリを務めたドレスコーズのライブが終わると、アンコールの拍手に呼び戻された志磨遼平(Vo)は「ロックンロールは1個敵わないものがあって……それは、女の子には敵わない。Perfume行けー!」と叫んでいた。

そしてGRASS STAGEの大トリという大役を任されたPerfumeは、白い衣装でステージへ。「Magic of Love」を皮切りに、「ポリリズム」「チョコレイト・ディスコ」など次々とダンサブルなエレクトロチューンを投下していく。大勢の人で埋め尽くされたフィールドはダンスフロアと化し、おなじみのP.T.A.のコーナーでは大きな一体感が生み出された。アンコールであ~ちゃんは、長年自分たちを支えてくれたマネージャーに感謝を告げる。そして「カッコいいものはカッコいいんだよって言ってくれて、信じてくれたから、ここまでやってこれました」と述べ、アンコールを飾る「Dream Fighter」へと突入。3人は大トリにふさわしい貫禄を感じさせるパフォーマンスを披露し、過去最大人数を動員した「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」を締めくくった。

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