「次は50周年で!」吉川晃司の武道館公演に1万人興奮

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吉川晃司が昨日2月6日、日本武道館にてデビュー25周年記念ツアー「KIKKAWA KOJI LIVE 2009-2010 25th Anniversary LIVE GOLDEN YEARS TOUR」のファイナル公演を行った。

今回のツアーではホッピー神山(Key)、小池ヒロミチ(B)、弥吉淳二(G)、菊地英昭(G)、坂東慧(Dr)など強力なメンバーが参加。吉川晃司の圧倒的なパフォーマンスをバックアップした。

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昨年10月29日からスタートしたこのツアーは、約3カ月をかけて全国で16公演を敢行。レーベル移籍やシングル&アルバムのリリース、映画出演など精力的にアニバーサリーイヤーを駆け抜けてきた吉川がその締めくくりとして行ったこの日の武道館公演には、1万人ものファンが集結した。

定刻を10分過ぎた頃に会場が暗転。幻想的なSE「VOICE OF MOON」「ZERO」にあわせ、ステージ上のスクリーンにデビューシングル「モニカ」から最新アルバム「Double-edged sword」までのジャケット映像が次々に映し出される。そしてギターの印象的なアルペジオが会場に鳴り響き「Purple Pain」からライブはスタート。ステージ中央には吉川のトレードマーク「KK(最初のKが反転)」をあしらった巨大なスクリーンが用意されており、吉川はこのスクリーンの裏側で歌い出す。曲が進むに連れスクリーンが少しずつ上へあがり、曲の後半でサングラスをかけシルバー調のスーツを着た吉川が姿を現した。

吉川は激しいアクションとともに「アクセル」「SPEED」といったヒット曲を次々に披露。「SPEED」のエンディングでは、この日最初のシンバルキックも飛び出した。最初のキックはシンバルに届かず不発。しかし不屈の精神で繰り出した2発目のキックが命中し、客席からは大きな歓声と拍手が巻き起こった。

最初のMCで「アニバーサリーの最後だぜ! よろしく頼むぜ!」と叫んだ吉川は、「死ねない男」「EL DORADO」など最新アルバム「Double-edged sword」からのアッパーチューンを次々に歌っていく。矢継ぎ早に繰り出されるロックチューンの数々に観客も大興奮。中盤では80年代のヒットシングル「すべてはこの夜に」をピアノバラード調にアレンジして披露し、大喝采を浴びた。

続く壮大なバラード「ONE WORLD」では、シンガー吉川晃司の真骨頂をアピール。その後バンドメンバーによるインストチューン「月光浴」を挟み、黒いスーツに衣装替えをした吉川が再び登場。「サバンナの夜」「TARZAN」のディスコチューン2連発で、大盛り上がりのうちに前半パートを締めくくった。

2階席の観客に向けて笑顔で手を振る吉川は「25周年を振り返って、あんな歌やこんな歌を歌うんで」と話し、今回のツアーのハイライトと言える「25thメドレー」をスタートさせた。過去25年間に発表したヒットシングルやアルバムナンバーなど計15曲を約30分に詰め込み、ノンストップで演奏していくこのメドレー。ライブ前半もほとんど休憩パートがないまま、ひたすら突っ走ってきた吉川だが、このメドレーではさらにアグレッシヴなパフォーマンスで会場を沸かせてくれた。

メドレーは1987年の5thアルバム「A-LA-BA・LA-M-BA」のタイトルトラックを皮切りに、「にくまれそうな NEW フェイス」「You Gotta Chance ~ダンスで夏を抱きしめて~」といった80年代の代表曲を次々に熱唱。COMPLEX時代の「1990」「BE MY BABY」、90年代以降のヒットシングル「VENUS ~迷い子の未来」「エロス」「ナイフ」など、時代を超えた名曲の数々が間髪入れずに演奏され、客席からは曲が変わるごとに大きな歓声が巻き起こった。

圧巻のメドレーを終えると、吉川は「ちょっとベスト的な感じでやってみましたけど、次は50周年のときにまたメドレーやるんで。そのときまで、みんなくたばんなよ!」と力強く叫ぶ。そんな疲れ知らずの吉川は、この後も最新シングル「傷だらけのダイヤモンド」、自身もギターを弾きまくる「The Gundogs」などを経て、アゲアゲのディスコチューン「Juicy Jungle」で1万人の観客をクライマックスへと導いていった。曲のエンディングでは、この日2回目のシンバルキックも飛び出し、最高潮の中ライブ本編は終了した。

吉川とバンドメンバーがステージを降りると同時に、客席からはアンコールを求める“KOJIコール”が鳴り響く。しばらくすると、白いシャツを着た吉川が現れ、そのまま壮大なバラード「光と影」を歌い始めた。2時間以上歌い踊った後にもかかわらず、吉川の歌声はライブ本編以上に会場に強く響きわたる。常に上方を見上げながら歌うその姿からは、25周年を経てもなお上を目指すその姿勢を感じ取ることができた。

感動的なバラードを歌い終えると吉川は、「一昨年のチョンマゲ(NHK大河ドラマ「天地人」の織田信長役)から1年7カ月。その間に骨も折るわで、素晴らしいアニバーサリーイヤーでした(笑)。まずは50周年に向けて、おのれが信じる道を勝手気ままに進んでいきます。のたれ死んだら花でも手向けてやってください(笑)」と言ってファンを笑わせる。そして「バラードで終わるのも何なので」と話し、最新アルバムからのナンバー「SPIDER BOYS」で再び客席を盛り上げてステージを降りた。

しかし、1万人の観客はそれでも満足しない様子でアンコールを求める。しばらくしてステージに戻ってきた吉川は「ですよね?」と笑顔で観客からのアンコールに応え、リラックスした雰囲気の中「KISSに撃たれて眠りたい」をスタート。さらに「じゃあ、もう一発いこうか!」と言うと、会場の灯りがついたままの状態でこの日最後のナンバー「せつなさを殺せない」を披露。スクリーンには過去のライブ映像が次々に映し出され、最後に「The live is my life」の文字が表示されると、客席からは大きな拍手が巻き起こった。

こうして最高の盛り上がりの中、2時間半にわたる武道館ライブは終了。吉川は最後に「また会う日まで元気でいてくれよ。いいか! また26周年が始まるからな。気をつけてな!」とファンとの再会を誓い、ステージから去っていった。

「KIKKAWA KOJI LIVE 2009-2010 25th Anniversary LIVE GOLDEN YEARS TOUR FINAL」2010年2月6日(土)日本武道館 セットリスト

SE. VOICE OF MOON
SE. ZERO
01. Purple Pain
02. アクセル
03. SPEED
--MC--
04. BLACK Trigger
05. 死ねない男
06. El Dorado
07. ロミオの嘆き
08. Crack
09. Milky Way
10. すべてはこの夜に
11. ONE WORLD
--月光浴(Inst.)--
12. サバンナの夜
13. TARZAN
--MC--
14. 25thメドレー
 ・A-LA-BA・LA-M-BA
 ・にくまれそうな NEW フェイス
 ・You Gotta Chance ~ダンスで夏を抱きしめて~
 ・キャンドルの瞳
 ・エロス
 ・No No サーキュレーション
 ・Mis Fit
 ・ナイフ
 ・VENUS ~迷い子の未来
 ・1990
 ・モニカ
 ・サイケデリックHIP
 ・RAIN-DANCEがきこえる
 ・BE MY BABY
 ・BOY'S LIFE
--MC--
15. Mr. Body & Soul
16. 傷だらけのダイヤモンド
17. TOKYO CIRCUS
18. The Gundogs
19. Juicy Jungle
--ENCORE--
E1. 光と影
E2. SPIDER BOYS
--ENCORE--
E3. KISSに撃たれて眠りたい
E4. せつなさを殺せない

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