9月にリリースした最新アルバム「結晶」を携え、10月より11カ所を回る全国ツアーを実施していたSCOOBIE DO。この日のステージはコヤマシュウ（Vo）による「いこうぜ渋谷！」という大きな掛け声から始まった。4人はまず新作からのナンバーを3曲連続で演奏し、さらに「バンドワゴン・ア・ゴーゴー」「PLUS ONE MORE」とライブ定番曲を畳み掛けてフロアに熱気の渦を作り出す。その後も「結晶」の収録曲を軸にしたセットリストでファンを踊らせていった。
中盤で彼らは起伏ある展開の「笑う女」でフロアを翻弄したり、「囚われ者」にハードなセッションを盛り込んだりとライブならではのパフォーマンスで観客の高揚感を誘う。「ロックンロールは未定」の終わりにはテンポアップさせたビートに乗せて各々が高速かつ激しいプレイを繰り広げ、オーディエンスのテンションを引き上げた。笑顔あふれる客席に向かってコヤマは「君たちSCOOBIE DO好きだね。プラスワンモア（ファン）のSCOOBIE DO好き度はスピリチュアルなものがあるね」と満足気な表情を浮かべる。O-EASTへの感謝やファンへの気持ちを語ったあと、結成19周年を迎えた2014年を振り返り「もう俺たち好きなことしかやってないからね。好きなことを全力でやってるとね、好きな人に絶対会えるって思うわ。これだけの、SCOOBIE DOが好きということでは俺たちと引けをとらないプラスワンモアにこうやって出会えるわけでさ。こうやって向かい合ってバカ騒ぎして、傍からみたら狂ってるって話ですよ。だけど俺たちはこれじゃなきゃイヤなんだよ。これやってなきゃダメなんだ。俺はSCOOBIE DOじゃなきゃ気がすまねえんだ。俺は白いスーツ着てガーガー言ってないと気がすまねえんだ。それに声援をくれるのは君くらいのもんだよ」とまくしたてた。
最後のブロックでは各アルバムのリードトラックがノンストップで披露される。「結晶」からスタートし「トラウマティック・ガール」「MIGHTY SWING」「真夜中のダンスホール」と続く怒涛の流れにフロアは沸き上がり、バンドもよりいっそう熱のこもった演奏でラストスパートをかけた。そしてデビュー曲「夕焼けのメロディー」まで駆け抜けると、盛大な歓声を浴びながらステージをあとにした。
アンコールでは「憂いの雨」「やっぱ音楽は素晴らしい」が届けられたあとに会場が暗転し、スクリーンにて結成20周年を記念したベストアルバム「4x20 ～20YEARS ALL TIME BEST～」のリリースおよび東京・日比谷野外大音楽堂でのワンマンライブ開催が発表される。喜ばしいニュースに拍手喝采が起こる中、バンドは最後に「Little Sweet Lover」を投下。無我夢中で暴れ回り、喉を潰さんばかりに絶唱するコヤマを筆頭に、彼らは汗だくになりながら全身全霊のプレイでツアーのフィナーレを飾った。
SCOOBIE DOは1月より全14公演の新規ツアー「Funk-a-lismo! vol.9.5」を開始。ファイナルは4月19日に東京・UNITで行われる恒例の自主企画イベント「Root & United」となる。
SCOOBIE DO「Funk-a-lismo! vol.9」
2014年12月21日 TSUTAYA O-EAST セットリスト
01. 真夜中の太陽
02. 転がる石
03. いいぜ いいぜ
04. バンドワゴン・ア・ゴーゴー
05. PLUS ONE MORE
06. やっかいなお土産
07. 月に手を伸ばせ
08. 無情の嵐
09. What's Goin' On
10. あなたを教えて
11. パレード
12. Get Up
13. 笑う女
14. 囚われ者
15. ロックンロールは未定
16. 行っておいで
17. イキガイ
18. 結晶
19. トラウマティック・ガール
20. MIGHTY SWING
21. 真夜中のダンスホール
22. Back On
23. 夕焼けのメロディー
＜アンコール＞
24. 憂いの雨
25. やっぱ音楽は素晴らしい
26. Little Sweet Lover
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