ピエール中野、レコ発は激しい盛り上がりに

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ピエール中野(凛として時雨)が10月29日に東京・LIQUIDROOMにてソロミニアルバム「Chaotic Vibes Orchestra」のレコ発ライブ「Chaotic Vibes Live in Liquidroom」を開催した。

Perfumeカバーを披露したスペシャルバンド。(撮影:西槇太一)

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ピエール中野(撮影:西槇太一)

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DJニコルとピエール中野による開演前のDJプレイに続き、本編の冒頭を盛り上げたのはピエール中野のドラムソロコーナー。中野は「今日は絶対に後悔させません! 全力で! 全力でやらせていただきます!」と気迫に満ちた挨拶に続けて、凛として時雨「Telecastic fake show」「replica」、BiS「nerve」にあわせてドラム演奏を披露。童謡「どんぐりころころ」ではシンプルな8ビートから徐々にアグレッシブなドラムソロへと展開し、会場を沸かせた。agraphが中野のドラムを再構築して制作した曲「double pendulum」で中野はピアノのメロディを意識したフィルや、マレットを使った深みのあるソロなど繊細なプレイで楽曲を彩った。

左から164、ピエール中野。(撮影:西槇太一)

続いてはボカロPの164がステージに招かれる。164は中野が「ドラム・マガジン・フェスティバル2012」に出演した際に演奏したHi-STANDARD「STAY GOLD」の打ち込み音源でボーカロイド調教を務めた人物。この2人によるセッションでは、164のベストアルバム「THIS IS VOCAROCK」よりピエール中野が参加した全4曲が披露された。MC中には中野からのリクエストを受けて、164が「大改造!!劇的ビフォーアフター」の伴奏曲「TAKUMI / 匠」を少しだけ弾いてみせる一幕も。その後、ステージ後方のスクリーンを使用した玉筋クールJ太郎のフィルムギグがスタート。メンバーが無観客のライブハウスで下ネタライムを炸裂させるというシュールなシチュエーションの映像が上映され、LIQUIDROOMには乾いた笑いが起こっていた。

手前から庄村聡泰、ピエール中野、松下マサナオ。(撮影:西槇太一)

次の演目は“ドラムオーケストラ”曲の「Animus」を最小構成で披露するというコーナー。ここではゲストに庄村聡泰([Alexandros])、松下マサナオ(yasei collective)の2名がステージに招かれた。「Animus」の披露前、松下、庄村はそれぞれドラムソロを演奏。庄村は自身が好きだという凛として時雨の楽曲「Sadistic Summer」を演奏して最後は「テレキャスターの真実」のアウトロで結んだ。「Animus」で3人はORIGAのボーカルや、ストリングスをフィーチャーしたサウンドにあわせ、三位一体のユニゾンが織り成す迫力のアンサンブルや、ソロバトルなど聴きどころの多い構成で観客を魅了した。

Perfumeカバーを披露したスペシャルバンド。(撮影:西槇太一)

津野米咲(撮影:西槇太一)

転換のあと、「お待たせー!」と元気よく言いながら中野がスペシャルバンドとともに登場。Perfume「チョコレイト・ディスコ」のカバーを披露するために結成された一夜限りのスペシャルバンドのメンバーはピエール中野(Dr)、大森靖子(Vo)、ミト(B / クラムボン)、津野米咲(G / 赤い公園)、岩崎太整(Key)の5人。中野のカウントから始まった「チョコレイト・ディスコ」はステージに立つ5人だけの演奏で届けるという文字通りの“人力カバー”バージョンで、岩崎はイントロの印象的なフレーズをシーケンサーなしで奏でていた。ミトは観客を煽りつつ高揚感のあるベースラインで楽曲のボトムを支え、津野は軽快なカッティングで楽曲に華を添えた。大森は序盤、Perfumeと同じような振り付けを交えつつ歌っていたが、「チョコレイト」と連呼していく度に徐々に熱を帯びていき、フロア最前の観客に詰め寄るなどして凄みの効いたパフォーマンスを見せつけた。ミトから井澤惇(B / LITE)にベーシストが交代したのち、さらに1曲「マカロニ」が届けられるサプライズもあり、スペシャルバンドによるセッションは最後まで大盛り上がりだった。

KYONO(撮影:西槇太一)

イベントのクライマックスはカオティック・スピードキングによる即興演奏。まず始めにミニアルバム収録曲「SORA feat. カオティック・スピードキング & KYONO」がKYONO(WAGDUG FUTURISTIC UNITY、T.C.L)本人を客演に迎えてライブ初披露された。爆音のバンドサウンドと切り裂くような激しいシャウトが会場に響きわたる。「SORA」を届けたあとにKYONOが即興で歌唱し続けると、バンドもその叫びに呼応して再びセッションに突入。中野は予測不能の事態に思わず驚嘆の声を上げていた。

左からtakuto、大森靖子。(撮影:西槇太一)

takuto(G / about tess)、井澤、中野の3人でセッションは再開。その後松下、庄村、164、岩崎、津野、大森も加えた大人数から生まれるうねるような激しいサウンドが会場を埋め尽くしていく。中でもキーボードを叩くように弾いたり、ステージ袖のスピーカーに登って絶叫する大森の姿には多くの観客が視線を奪われた。、最後まで激しさを失わない狂気混じりのセッションがノンストップで届けられ、レコ発イベントは熱狂のままに終幕となった。

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Chaotic Vibes Live in Liquidroom
2014年10月29日 東京・LIQUIDROOM セットリスト

ピエール中野(ドラムソロ)

01. Telecastic fake show(凛として時雨
02. replica(凛として時雨)
03. nerve(BiS)
04. どんぐりころころ
05. nakano kill you(凛として時雨)
06. Beautiful Circus(凛として時雨)
07. double pendulum

164 & ピエール中野

01. 天ノ弱
02. ミスターデジャブ
03. heavenly blue
04. 例えば、今此処に置かれた花に

玉筋クールJ太郎 フィルムギグ

※ライブ映像の上映

ピエール中野×庄村聡泰×松下マサナオ

01. Animus

スペシャルバンド(ピエール中野 / 大森靖子 / 津野米咲 / ミト / 岩崎太整 / 井澤惇)

01. チョコレイト・ディスコ(Perfume)
02. マカロニ(Perfume)

カオティック・スピードキング

01. SORA feat. カオティック・スピードキング & KYONO
02. カオティック・スピードキング セッション

読者の反応

ピエール中野 凛として時雨 ピヤホン監修 @Pinakano

ただひたすら感謝ですし、もっともっと頑張ります。 RT @natalie_mu: ピエール中野、レコ発は激しい盛り上がりに http://t.co/nBRAZsTMfc

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