第36回東京国際映画祭、グー・シャオガンとモーリー・スリヤが黒澤明賞に輝く

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第36回東京国際映画祭の黒澤明賞を、映画監督のグー・シャオガンモーリー・スリヤが受賞した。

グー・シャオガン

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昨年14年ぶりに復活した黒澤明賞は、世界の映画界に貢献した映画人、映画界の未来を託していきたい映画人に贈られるもの。今年は山田洋次檀ふみ奈良橋陽子川本三郎、東京国際映画祭プログラミング・ディレクターである市山尚三の5名によって選考された。

モーリー・スリヤ

シャオガンは、長編映画デビュー作「春江水暖~しゅんこうすいだん」において、ヒューマニズムあふれる人間観察と流麗なカメラワークによって1つの大家族の姿を描き、中国映画界から新しい世代の監督たちが登場しつつあることを世界に知らしめたと評され、同賞を受賞。スリヤは、西部劇を思わせるタッチである女性の行動をつづる「マルリナの明日」において、これまでのインドネシア映画のイメージを覆し、世界を驚かせたと称賛されている。東南アジアの女性映画監督たちに大きな希望を与え、今後も世界の映画文化に大いに貢献することへの期待から同賞を与えられた。

シャオガンは「黒澤監督から『グー・シャオガンよ、映画とは真に何たるものかを探求しなさい。その答えを模索することが、映画を作り続けるということだ』と言われているようです」、スリヤは「物語、マンガ、アニメ、そして後に映画が大好きになった私は、自分の名前が黒澤明と一緒に語られるなんて夢にも思っていませんでした」とコメントしている。

なお第36回東京国際映画祭では「黒澤明の愛した映画」として「街の灯」「どん底」「静かなる男」「大人は判ってくれない」「蜘蛛巣城」が上映される。

第36回東京国際映画祭は10月23日から11月1日にかけて東京都内各所で開催。黒澤明賞の授賞式は10月31日に東京・帝国ホテルで行われる。同日の15時より東京・BASE Qにて両受賞者の記者会見も実施予定だ。

グー・シャオガン コメント

第36回東京国際映画祭のご厚意と信頼により私に授与いただくこの栄誉は、黒澤明監督からの厳格な戒めのようにも思えます。
黒澤監督から「グー・シャオガンよ、映画とは真に何たるものかを探求しなさい。その答えを模索することが、映画を作り続けるということだ」と言われているようです。
長い年月をかけて「映画とは何か」という問いに向き合っていけたらと思います。
ありがとうございました!

モーリー・スリヤ コメント

物語、マンガ、アニメ、そして後に映画が大好きになった私は、自分の名前が黒澤明と一緒に語られるなんて夢にも思っていませんでした。何しろ、その頃はまだ少女で、映画の撮影現場を率いる人物というイメージとはまったくかけ離れていました。それから十数年後、私はこの賞を受賞することになり、私の世界は変わりました。本当に光栄なことですし、このような形で私の人生を変えてくれた東京国際映画祭と選考委員の皆様に感謝します。

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