ゆうばり映画祭閉幕、グランプリは一卵性双生児の姉弟描いた「湖底の空」

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ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020が9月22日に閉幕。東京・スペースFS汐留にてクロージングセレモニーが行われた。

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020クロージングセレモニーの様子。

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9月18日から22日にかけて、Hulu上で初めてオンライン開催された同映画祭。セレモニーでは、プログラミングディレクターを務めた塩田時敏の挨拶に続いて、各受賞作が発表された。

「湖底の空」

ファンタスティック・ゆうばり・コンペティション部門のグランプリに輝いたのは、日本人の父と韓国人の母の間に生まれた一卵性双生児の姉弟を描いた「湖底の空」。監督の佐藤智也は「一卵性双生児の女性の方に話を聞いたのがこの映画の始まりで、子供の頃と大人になったあとの双子を描きたいと思いました。この受賞を糧に次の活動につなげていきたい」と喜びを噛み締める。同作はシネガーアワードにも選出された。

「Crazy World」

「Cosmetic DNA」

審査員特別賞を獲得したのは、マフィアに誘拐された子供たちが得意のカンフーを生かし脱出を試みる「Crazy World」。ウガンダから参加した監督のナブワナIGGは「僕の映画人生は黒澤明監督の『羅生門』を観て始まったので、強い絆を感じています。僕の心から作っている映画を受け入れてもらえたことを誇りに思います」と話す。また北海道知事賞は大久保健也の監督作「Cosmetic DNA」が受賞。審査員長の清水崇は「商業娯楽映画として完成度の高い作品から、これぞゆうばりファンタ映画祭的なつたなさこそあれど突き抜けた勢いのある作品まで。いろんな視点で観ることができる作品がたくさんありました」と総評した。

「歩く魚」

続いて京楽ピクチャーズ. PRESENTS インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門の発表に。グランプリには、夢を追い求めて人間の女の子に変身するムツゴロウの物語「歩く魚」が選出された。監督のテッサ・マイヤーは「素晴らしい映画祭で受賞できてとても幸せですし、グランプリなんて信じられません!」とうれしい悲鳴を上げる。

「ビハインド・ザ・ホール」

「Share the Pain」

「The Barber」

優秀芸術賞はシン・ソヨンの「ビハインド・ザ・ホール」、中嶋駿介の「Share the Pain」、セルゲイ・プディッチの「The Barber」の3作品が受賞。審査員長の佐々木浩久は「映画としての骨格にしっかりと芯があるもの、社会とのつながりを意識して自分たちの表現をしているもの、そういうものから選びました」と審査基準を説明した。

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ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020受賞結果

ファンタスティック・ゆうばり・コンペティション部門

グランプリ

湖底の空」(監督:佐藤智也

審査員特別賞

「Crazy World」(監督:ナブワナIGG)

北海道知事賞

Cosmetic DNA」(監督:大久保健也

シネガーアワード

「湖底の空」(監督:佐藤智也)

京楽ピクチャーズ. PRESENTS インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門

グランプリ

「歩く魚」(監督:テッサ・マイヤー)

優秀芸術賞

「ビハインド・ザ・ホール」(監督:シン・ソヨン)
Share the Pain」(監督:中嶋駿介
「The Barber」(監督:セルゲイ・プディッチ)

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おおとも ひさし @tekuriha

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