湯浅政明「感触を画にしたい」、「ルーのうた」ティーチインで松江哲明とトーク

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湯浅政明が監督を務めた「夜明け告げるルーのうた」のティーチインイベントが本日5月25日、東京・TOHOシネマズ 日本橋にて行われた。

「夜明け告げるルーのうた」ティーチインイベントの様子。左から湯浅政明、松江哲明。

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「夜明け告げるルーのうた」ポスタービジュアル

アヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペティション部門にノミネートされている本作は、人魚の少女ルーと心を閉ざした少年カイの交流を描くオリジナル劇場アニメーション。「君の名は。」の谷花音がルー、「くちびるに歌を」の下田翔大がカイを演じ、その他キャストには篠原信一、柄本明、斉藤壮馬、寿美菜子などが並ぶ。

湯浅政明

イベントには湯浅と本作に絶賛コメントを寄せている松江哲明が登壇。湯浅がスタッフとして参加した1992年の公開作「ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌」から作品を追っていると言う松江は「斉藤和義さんが歌う主題歌『歌うたいのバラッド』の歌詞、気持ちに素直に歌うということが湯浅監督のアニメーション作りに近いように感じました」と熱く語る。その言葉に湯浅は「主題歌が決まったのは制作の後半。ぴったりじゃないか!って感じでした」と振り返り、「『ちびまる子ちゃん』で曲に画をつけるのが得意だなと思いました。褒めてもらえましたし、自分に向いてるなって」と述懐する。

「夜明け告げるルーのうた」

動きをつけるうえで「感触を画にしたい」と述べる湯浅は、「マンガだと漫符とかで感覚を表現すると思うんですけど、その感じをアニメーションでもやりたい。見てほしいところを強調して、痛いとか、寒いとか、そういうのを画で表現できたらいいなと思っています」と続ける。また劇中に出てくる下半身が魚の犬、ワン魚の話に及ぶと「脚本の吉田玲子さんから動物が出てきたほうがいいんじゃないかと提案を受けたんです。僕は、人間のために働いてくれる盲導犬は幸せなのかな、なんでそこまでしてくれるのかなって考えることがあって。そう考える中で保健所にいる犬たちを救済したいという気持ちになって今のような物語になりました」と物語に込めた思いを明かす。

左から湯浅政明、松江哲明。

質疑応答の中でメインキャラクターに母親がいない理由を聞かれた湯浅は「いないわけではない」と前置きをしつつ「親を2人描くと面倒くさい」と笑いながらぶっちゃけ、「親子関係が描きたいだけなのでどちらかいればいいかなって」とひょうひょうと述べる。最後の挨拶を振られた松江は「すごいところに連れて行ってくれる。伏線があって物語が深いけど、それよりも快感が勝る作品」、湯浅は「一昨日観直してみて気持ちよくできてるなと思いました。今日面白かったという方がいらっしゃいましたらぜひお友達などに紹介してください」とそれぞれコメントした。

「夜明け告げるルーのうた」は現在全国で公開中。

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(c)2017ルー製作委員会

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massando @koiddon

@fujitsuryota 本日の進行お疲れ様でした。最後の最後に質問に採用していただき感謝いたします。なんと、記事になっていて驚きました!☞ 湯浅政明「感触を画にしたい」、「ルーのうた」ティーチインで松江哲明とトーク https://t.co/dCyVlLx8zA

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