ニコラス・ウィンディング・レフン、カンヌをエル・ファニングのプロム会場に

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ニコラス・ウィンディング・レフンの監督作「The Neon Demon(原題)」が、フランスで開催中の第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて公式上映された。

第69回カンヌ国際映画祭の様子。左からエル・ファニング、ニコラス・ウィンディング・レフン。(写真提供:Dave Bedrosian / Future-Image via ZUMA Press /ゼータ イメージ)

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「The Neon Demon(原題)」ビジュアル

アメリカのモデル業界を舞台とする本作は、ロサンゼルスに出てきたばかりのモデルの卵・ジェシーを軸にしたサスペンス。エージェントやトップデザイナーの目に留まり、ライバルのモデルたちの嫉妬を掻き立てることになるジェシーを「マレフィセント」のエル・ファニングが演じ、共演者にはキアヌ・リーヴス、クリスティーナ・ヘンドリックスらが並ぶ。

現地時間5月20日、レフンはファニングをはじめとするキャストとともに、上映のほか記者会見、レッドカーペットに参加。会見でレフンは「私が思うに、誰もが美しさを求めている。『The Neon Damon』ではそこに焦点を当てた」と作品の主題を明かした。

「The Neon Demon(原題)」

またレフンは「ジェシーを演じるにはたくさんの障害があり、まずビッグスターであること、想像力があること、最高の演技を見せられる女優であること、そして何より美しくあることが必要だった」と解説。「そして、16歳でなくてはならない。だから本作の撮影をエル・ファニングが16歳のときに始めた。そのプロセスを記録した映画だ。今日は彼女にとってプロムのようなもの。カンヌでプロムを祝っているんだ」とレフンが続けると、ファニングは「カンヌで上映されるって聞いたとき、『絶対行くわ』って言ったの。プレミアは私にとってプロムのようなものよ。しかもアップグレード版のね」と話し、笑顔を見せる。

「The Neon Demon(原題)」

「ティーンのホラー映画を作ろう」と計画していたと述べるレフンは、「自分の中にある16歳の少女像以外に、誰を主役にしたらいいか考えが湧かなかった。エルに会ったとき、この映画を作りたいと閃いたんだ。恐怖シーンのないホラー映画をね」と振り返る。一方、レフンの監督作「ドライヴ」が大好きだというファニングは「何度も何度も観ていて、ニコラスの作品に出たいと思った。私はちょっと変わったものや、常識を逸した映画が好き。ニコラスがファッション業界の女の子を主役にした作品を撮ると聞いて、普通の映画になるわけがないと思ったわ。撮影は順撮りだったから、セットでは話し合いながらいろいろ変えていった」と述懐する。

「The Neon Demon(原題)」

ファッション業界の印象について聞かれたレフンは「僕は専門家じゃないから批判することはできない。だが、究極的に見た目を気にする状況というのはとてもきついだろう。見た目は生まれつきのものだから、そんな世界に生きるのはつらすぎる」と返答。その後「それと同時にスリルがあって、中毒性があることもわかる」と異業界の魅力に触れながら、「だが、僕らはファッション業界を批判するためにこの映画を作ったのではない。これは、エル・ファニングになってこの世界を体験してみるという映画だから」と自作を評した。

「The Neon Demon」は、2017年に日本公開。なおコンペティション部門の授賞式は、日本時間5月22日の深夜に行われる。

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tAk @mifu75

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