3月28日に死去した
明治神宮外苑地区再開発は、神宮球場と秩父宮ラグビー場を解体して建て替え、苑内の樹々を伐採して商業施設など高層ビルを建設するという計画内容の大規模事業。これに対し坂本は亡くなるわずか1カ月前に「目の前の経済的利益のために、先人が100年をかけて守り育ててきた貴重な神宮の樹々を犠牲にすべきではありません」という内容の手紙を東京都知事、新宿区長、港区長、文部科学相、文化庁に宛てて送っている。
「Demonstration with Ryuichi Sakamoto」は坂本が共同主宰を務めたプロジェクト・D2021の呼びかけによって行われ、Gotch(
最初にステージに登場したのはD2021共同主宰の1人であるGotch。彼は
気候変動の危機を訴える活動もしているeriは、CO2排出量の削減と合わせてCO2吸収の重要性をわかりやすく説明したうえで「今森林伐採してコンクリートで埋め立てた建物が建設されると、カーボンシンクを失うだけでなく、ここがCO2が大量に排出される場所に変わってしまいます」「ここは私たちのための場所です。私たちの場所を守るのは私たちの声です」と訴え、参加者たちの賛同の拍手を呼んだ。篠田は「この場所は我々にとってのコモンズであり、本当ならみんなで使い方を決めないといけない。神宮外苑の樹々伐採だけの話だけではなく、万事が万事このような調子で、本来ならばみんなで考えなければいけないことを、誰かが自分の利益のために勝手に決めていくということが当たり前のようになっていますが、それはちょっとずつ変えていかなければならないと思っています」と述べたのち、坂本の楽曲「opus」「Merry Christmas Mr.Lawrence」などのメドレーをシンセサイザーと大井のドラムによるセッションで披露した。butajiは「私も神宮外苑の木々伐採、再開発反対の声をあげるために2曲ほど歌わせていただきます」と挨拶し、アコースティックギターで代表曲「中央線」と、「あなたの暮らしのために いまできることは なんだろう」と問いかける歌詞の「calling」を歌唱。蓮沼とU-zhaanはシンセとアルトホルンでYMOの「TECHNOPOLIS」、シンセとタブラで坂本龍一の「RIOT IN LAGOS」をカバーした。「TECHNOPOLIS」のカバーはU-zhaanにとって、かつて自身のアルバムに収録した際に坂本がピアニカで参加した思い出の楽曲だ。
ermhoiと小林はユニット・The Sacred Murmursとして登場し、ハープを奏でながら透き通るような優しい歌声を届けた。また坂本龍一の娘である
寺尾は「この森は100年前に植えた人たちの思いが詰まった森で。その100年の森を200年の森にする、その間に私たちはただいるにすぎないんだと思うんですね。私たちにできることは引き継いで受け渡すこと。そのことを小池都知事にもう一度思い出してもらいたいと思います」と述べて「九年」を歌唱。さらにマヒトゥ・ザ・ピーポーを迎え「ゴールはどこだい」「失敗の歴史」「夏の幻」「たよりないもののために」を熱演した。マヒトは
なお集会後にはCOMPUMAによるDJプレイも披露された。
56 @yhd56
イベントレポート:坂本龍一の遺志継ぐGotchら神宮外苑再開発反対を訴え「有名人に代弁させて終わりにしてはいけない」(写真20枚) https://t.co/YXZM3F3HVI #skmtnews #坂本龍一