報知映画賞の作品賞は「月」、磯村勇斗&二階堂ふみの助演賞を北村匠海と仲野太賀が祝う

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第48回報知映画賞の表彰式が本日1211日に東京都内のホテルで開催。石井裕也が実際の障害者殺傷事件をモチーフに描いた「」が邦画部門の作品賞を受賞した。同作から磯村勇斗が助演男優賞、二階堂ふみが助演女優賞に輝き、それぞれと親交のある北村匠海仲野太賀が祝福に駆け付けた。

第48回報知映画賞の表彰式の様子。左から磯村勇斗、二階堂ふみ、石井裕也。

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「月」ティザービジュアル (c)2023『月』製作委員会

辺見庸の同名小説を映画化した本作は、森の奥にある重度障害者施設で職員として働き始めた元有名作家が、職員による入所者への心ない扱いや暴力を目の当たりにする物語。宮沢りえが主演を務め、「新聞記者」「ヴィレッジ」の河村光庸が企画・エグゼクティブプロデュースを担った。

左から板谷由夏、石井裕也。

「月」に出演した板谷由夏が作品賞の祝福に駆け付け、石井に向けて「出演者の皆さんが相当な覚悟で参加されている現場でした。初日の石井監督の顔が今でも忘れられません。一ファンとして監督の受賞が本当にうれしいです。これからも素晴らしい作品を生み出してください」とコメント。石井は「今日もたくさん出演者やスタッフの皆さんが来てくれています。皆さんが覚悟を持って作った映画です。信念を貫き通してよかったと思いますし、賛否がはっきり分かれる作品ですが、こういう作品を評価していただけて本当にうれしく思います」と話した。

左から北村匠海、磯村勇斗。

施設で働きながら、やがて殺人事件を起こすさとくんを演じた磯村。多数の共演歴がある北村は「自らを成長させるきっかけを自ら作ることができる役者。同じ仲間として、これから先の日本の映画・ドラマを支えていく、そして世界に広げていく役者の1人です」とたたえる。

磯村勇斗

磯村は「匠海、ありがとう」と感謝しながら「月」について語った。「自分が演じた役を考えると、この賞をいただくこと自体に批判的なこともあるんじゃないかと考えるぐらいの役でした。役者として役をいただけたことがありがたいですが、そこに生きた役としてはなんと言葉を尽くしたらいいかわからないような感覚です」と吐露。「非常に覚悟のいる、責任を持って挑まなければならなかった作品。各々が恐怖や不安を抱えながら一緒に作り上げました。このような形で賞をいただき少しでも報われたと思います」と続け、「これからも1人の国民として時代を見ながらも、役者として映画に身を投じて前に進んでいきたい」とさらなる飛躍を誓った。

左から仲野太賀、二階堂ふみ。

仲野は「僕が知る二階堂さんはとても勇敢な人。でも『月』に参加するに当たって、彼女は珍しくポロッと僕に不安を口にしていました」と述懐。そのセンシティブな題材から俳優が役を演じることの難しさに触れながら、「その怖さは社会からのえたいの知れない問い。そういうものがあったんだと思います。きっと二階堂さんは全身で考え抜いて答えた。それが彼女の勇敢さだと思います」「役作りも孤独でさみしい道のりだったと思うんですが、本編を観たときに彼女が覚悟と決心を持って役を全うしていることに驚かされ、感動しました」と称賛した。

二階堂ふみ

障害者施設で働きながら作家を志す陽子に扮した二階堂は「月」を「実際にこの社会で確実にある、私たちが見ないようにしている、見てこなかったこと、社会が消化していない、そしてこれからも消化することができない現実を描いた作品だと思っています」と紹介。この作品を作っていいのか、自分は現場に参加するべきなのか自問自答もあったそうだが「この社会に生きる1人の人間として、私は役の当事者として考えて見つめて演じたいと思いました」と出演を決めたという。そして「非常に難しい作品でしたが、常に真ん中でみんなを引っ張った(宮沢)りえさん、最後まで“問う姿勢”を見せてくださった監督に感謝の気持ちでいっぱいです。映画は社会を変えられるんじゃないかという希望を少し感じられました」と力を込めて語った。

このほかの受賞結果は下記の通り。

第48回報知映画賞の受賞結果

作品賞(邦画部門)

「月」

作品賞(海外部門)

「グランツーリスモ」

アニメ作品賞

「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」

主演男優賞

横浜流星(「ヴィレッジ」「春に散る」)

主演女優賞

綾瀬はるか(「レジェンド&バタフライ」「リボルバー・リリー」)

助演男優賞

磯村勇斗(「月」)

助演女優賞

二階堂ふみ(「月」)

監督賞

山崎貴(「ゴジラ-1.0」)

新人賞

アイナ・ジ・エンド(「キリエのうた」)

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𝙃𝙍𝙆₅₄ 🌻 @hKodama

仕事を思い出してげっそりしそうなのだ。 https://t.co/gyFG0owNdZ

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