堀田真由、「ブルーサーマル」アフレコで島崎信長・榎木淳弥と刺激受け合う

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劇場アニメーション「ブルーサーマル」のアフレコ現場に、映画ナタリーが密着した。

左から島崎信長、堀田真由、榎木淳弥。

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小沢かなのマンガをもとにした本作は、大学でグライダーと運命的な出会いを果たし、体育会航空部に入部したことがきっかけで“空”に恋をした主人公・都留たまきの成長を描く青春物語。“つるたま”ことたまきに堀田真由が声を当て、彼女の才能に気付く主将・倉持潤役で島崎信長、つるたまに心惹かれていく空知大介役で榎木淳弥が参加した。「攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX」の橘正紀が監督を務め、「おしりたんてい」シリーズの高橋ナツコが脚本を担当している。

2021年6月上旬のこの日、東京都内のアフレコスタジオに堀田、島崎、榎木が集合。3人同時にアフレコするのはこの日が初めてとなり、倉持がつるたまを航空部の試乗会に勧誘するシーンや、試乗会でつるたまと空知が言い合うシーン、倉持が空知に「つるたまと付き合え!」と言うシーンなどの収録が行われた。声優初挑戦となる堀田は、ブースで先輩2人にアドバイスを受けながら、猛特訓したという長崎弁も交えたセリフに挑戦。島崎は「さっきの倉持のセリフ、頭がちょっと粘っこくなって音がうまく出なかったので、もう一度やらせていただけますか?」と自己申告するプロ意識の高さを見せ、榎木は空知が独り言を言う場面や「うっす!」と連発する場面でアドリブを炸裂させ、現場に笑いを起こす。カットが掛かったあとも堀田が「もう、はがいかー! くっそー!」というセリフを叫び続け、2人から「『くっそー!』の部分、本当にいいね(笑)」と言われる一幕もあった。

左から堀田真由演じる都留たまき、島崎信長演じる倉持潤。

透明感のある声と、演技に対するストイックさから、オーディションで役を勝ち取った堀田。そんな彼女が特に苦戦していたのは、音響監督から“息芝居シリーズ”と呼ばれていた細かいリアクションの芝居。「?」や「!」、嘘がバレて冷や汗をかく瞬間など、文字にできないリアクションに何度もテイクを重ねていた。音響監督や橘から「驚きの強さはばっちりだけど、もうちょっと“何?”という疑問の感じを出して」「言い返すニュアンスも混ぜつつ、息だけで『ハ』に近いような音で」「もうちょっと音に出して。少しオーバーなパターンももらえらますか?」といった難易度の高い注文が来ても、堀田は台本にメモを取りながら「はい!」と返事をして答えていく。

左から榎木淳弥演じる空知大介、堀田真由演じる都留たまき。

3人はお互いの演技に刺激を受け合ったという。特に声優初挑戦となる堀田に対して、榎木は「お芝居のパターンが、やっぱり僕らとは違うんですよ。声優の芝居は“声優の型”みたいなものがあるんですけど、堀田さんはその型にハマらないので、発声や言い回しがすごく自然体で。『こういうふうにやると、こう聴こえるんだ』と、すごく刺激になりました」とコメント。また声優としての堀田の魅力について、島崎は「そもそも素敵な役者さんですが、声の表現をする素質も素晴らしいと感じましたね。このままの感性や感覚を持ちつつ、これからもいっぱい声優の仕事に挑戦してほしいですし、機会があればまたご一緒できたらうれしいなと思います」と評価した。

堀田真由演じる都留たまき。

対する堀田は2人の演技を聴いて「皆さんのスピードの速さにすごく刺激を受けました。スタッフの方が『こういうニュアンスでお願いします』とおっしゃると、一発でそれに対応されていて」と感銘を受けた様子。また「お二人の原作に関するリスペクトが素晴らしい」とも語り、「信長さんが、セリフの中に出てきた「平均時速」という言葉にも『原作では“スピード”とルビが振ってありましたけど、セリフとしては“へいきんじそく”で読みますか?』と丁寧に確認されていて、原作を読み込まれているからこそ言えることだなと感じたんです。榎木さんも、アフレコ前に『映像はもう頭に入ってます』とおっしゃっていて。念入りに準備されていて、さすがだなと思いました」とエピソードを明かした。

左から榎木淳弥演じる空知大介、堀田真由演じる都留たまき、島崎信長演じる倉持潤。

今回のアフレコで印象に残ったことについて、島崎は「今回、倉持のセリフで1カ所、橘監督が直接ディレクションをしてくれた部分があるんです。重要なシーンなのでまだ詳しくは言えないんですが、それはすごく印象に残っていますね」と振り返り、「きれいな感情のディレクションじゃなくて、『確かに、人間って複雑だよね』と思わせられるような内容だったんですよ。やっぱり監督は深いところまで人間を見ているんだなと実感しましたね。どんなセリフかは……ぜひ劇場でお確かめください(笑)」と期待を煽る。同じく榎木が、「僕が印象的だったのは、空知初登場のシーンのテスト初っ端で言われた『読み合わせのときよりも歳取りました?』ですね(笑)。読み合わせからアフレコまで1か月くらい期間が空いていたので、ちょっと老けちゃったんでしょう」と述懐すると、島崎は「老化早いよ!『読み合わせのときはもう少し声が高かった印象だった』ということでしょ(笑)」と笑っていた。

またアフレコ現場には、自身も航空部出身だという原作者の小沢も同席。島崎が小沢に、専門用語である「翼(よく)」のイントネーションについて質問する場面もあった。さらにグライダー発進時の掛け声を収録する際には、小沢が声量やスピード感について助言。より本物に近い空気感のシーンが作り上げられた。

「ブルーサーマル」は3月4日に全国で公開される。

※島崎信長の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記

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(c)2022「ブルーサーマル」製作委員会

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