マンガ誌編集長が選ぶ、2022年のイチオシ作品 Vol.4 [バックナンバー]

イケオジ、元戦闘工作員、天狗、ねこと個性豊かな主人公が登場する28作品

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森田眞(別冊フレンド編集長)の2022年イチオシマンガ

「きみの横顔を見ていた」いちのへ瑠美

「きみの横顔を見ていた」1巻(講談社コミックス別冊フレンド/講談社)

森田氏コメント:「片想いか、、読むの辛そう」と思う方もいるかもしれません。みなさん疲れてますもんね。でもご安心ください。絶対に勇気をもらえます。励ましてもらえます。誰しも努力しても願いが叶わないことはある。だけど、そんなあなたのがんばりを誰かがきっと見ている。あなたのすばらしさに気づいている。そんな優しさに満ちた物語です。傷つき自信を失っているあなたに断言します。2022年のベスト漫画はこれです。読めば必ず納得します。

いちのへ瑠美「きみの横顔を見ていた(1)」
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矢野雄一郎(ヤンマガWeb編集チーフ)の2022年イチオシマンガ

「タダでは抱かれません」檜原フキ

「タダでは抱かれません」2巻(ヤンマガKCスペシャル/講談社)

矢野氏コメント:ヤンマガWeb連載中の「タダでは抱かれません」をオススメします! 作品担当者の「百合好きの読者はエッチな漫画も好きなはず!」という持論のもと、世に放たれたコチラの作品。内容は「節約好きの貧乏女子大生が3万円を対価にいろんな女子に抱かれてしまう」と、その持論がいかんなく発揮されたお話となっています! とにかくかわいいコが次々とエッチなことをしていく様子を、頭を空っぽにして楽しめます。百合好きの方もそうでない方も、サクッと読めますので是非ご一読ください! よろしくお願いします。

檜原フキ「タダでは抱かれません(2)」
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山口崇(月刊少年シリウス編集長)の2022年イチオシマンガ

「バーサス」ONE、あずま京太郎、bose

「バーサス」1巻(シリウスKC/講談社)※4月発売予定

山口氏コメント:人類が絶対に勝てない「天敵」に挑むため“別の世界から別の人類を召喚”したら、別の世界の別の「天敵」も召喚してしまった! 世界と世界が交差した絶望の中、“人類たち”はいかなる“対決”を選択するのか──!? 「ワンパンマン」「モブサイコ100」のONE先生、10年ぶりの新作にして超大作「バーサス(原作:ONE、漫画:あずま京太郎、構成:bose)」が紙で読めるのは月刊少年シリウス(毎月26日発売)だけ! 単行本第1巻は今春発売です!!

ONE, あずま京太郎「バーサス(1)」
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山本智恵(デザート編集長)の2022年イチオシマンガ

「運命の人に出会う話」あなしん

「運命の人に出会う話」2巻(KCデザート/講談社)

山本氏コメント:累計600万部越えの大ヒット「春待つ僕ら」のあなしんさん最新作は、地方から上京した20歳の女子大生・優貴の恋と成長をていねいに紡ぐ王道ラブストーリー! 物語は「一人が嫌いなわけじゃないけど、一人の夜は寂しい」と感じている主人公のシーンから始まりますが、この言葉が少しでも刺さった全女子にぜひ読んでみていただきたいです。そして優貴の恋を見守ってくれる謎めいた年上男子・伊織がこれまたとんでもイケメン……! 読めば顔面のいいキャラクターたちに翻弄されること間違いなしの「運命の人に出会う話」、おすすめです!

あなしん「運命の人に出会う話(2)」
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吉田円(コミックトレイル編集長)の2022年イチオシマンガ

「そんな家族なら捨てちゃえば?」村山渉

「そんな家族なら捨てちゃえば?」5巻(芳文社コミックス/芳文社)

吉田氏コメント:自宅の廊下に貼られた一本のテープ。夫はそこを越えることを許されない。娘は不登校で、父親と話すことを許されていない。家庭という閉ざされた空間の中で、夫は居場所を失い、SNSでクイズを出すことで、人との繋がりを得ている。ただ、彼にとって解けていない謎は、何がどうなって家族が壊れてしまったのか?
DV、不登校、問題教師…さまざまな問題を内包しながら、家族を崩壊させている何かを探し求める。
夫・令太郎。妻・和美。娘・一花。それぞれの問題と要所要所で令太郎が出すクイズが絡み合いながら進んで行くドラマ展開は秀逸です。

村山渉「そんな家族なら捨てちゃえば?(5)」
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吉田円(週刊漫画TIMES編集長)の2022年イチオシマンガ

「めぐる未来」辻やもり

「めぐる未来」3巻(芳文社コミックス/芳文社)

吉田氏コメント:「感情」とは何なのだろうと考えることがあります。怒り、悲しみ、喜び…強いエネルギーを持ち、人はそのエネルギーに突き動かされて生きている。
本書の主人公・未来は、感情を表に出さない男です。なぜなら感情の起伏によって「過去に戻る病」に侵されているから。しかし、彼は最愛の妻を殺されたことで、あえて病を発症させます。妻を助けるために…。この行動が何をもたらすのか…そしてなぜ妻は殺されなければならなかったのか? 精緻に組み立てられた話の先には、その謎を解く真実が隠されています。

辻やもり「めぐる未来(3)」
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吉田守芳(少年マガジンエッジ編集長)の2022年イチオシマンガ

「ブレス」園山ゆきの

「ブレス」2巻(マガジンエッジKC/講談社)

吉田氏コメント:Twitterで1話を公開したところ27万超の「いいね」がつき、1巻発売後売り切れ続出し即重版した話題作です。とにかく絵が上手く、どのページをめくっても華やかで美しいです! メイクを扱った漫画ですが、描かれている登場人物の心情やセリフの強さは読む人を選ばない熱量があります。劇中に出てくる「本当に恐ろしいのは才能がある奴じゃない才能がないとわかったうえで あがいてくるやつだ」というセリフは、様々な立場の人に刺さる言葉なのではないかと思います。

園山ゆきの「ブレス(2)」
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吉野智子(エレガンスイブ編集長)の2022年イチオシマンガ

「天幕のジャードゥーガル」トマトスープ

「天幕のジャードゥーガル」1巻(ボニータ・コミックス/秋田書店)

吉野氏コメント:奴隷少女が自らの知恵を頼りに最強モンゴル帝国に挑む!
これは13世紀、モンゴルの大陸支配をイランの奴隷少女・シタラの目線で描く物語。
チンギス・カンの英雄譚ではなく今までにない後宮メインの話は親しみやすく、柔和な絵柄で圧巻の物語を紡ぎます。
大事な人を殺され大事なものを奪われた少女は復讐が生きるテーマ。武器は奉公先の学者一家から学んだ知識のみ。
文明国を武力で制圧するモンゴルで、彼らの欲する「知」でのし上がっていくシタラの勇姿をぜひ!
「このマンガがすごい!2023オンナ編第1位」(宝島社)受賞

トマトスープ「天幕のジャードゥーガル(1)」
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吉村淳(COMIC熱帯編集室長)の2022年イチオシマンガ

「煙たい話」林史也

「煙たい話」1巻(熱帯COMICS/光文社)

吉村氏コメント:「一緒じゃなくても生きていける。でも、君がいないとつまらないから──。」このアオリ、素敵じゃないですか?? 上手く説明できない男性二人(有田と武田)の関係を描いた少し変わった同居譚、じわじわ話題になっています。恋人、家族、夫婦──関係性を指す言葉は一体誰のために、何のために存在するのか。武田と有田は、互いの気持ちに向き合った結果、今この瞬間に本当に心地の良い「名前のない関係」を選んだ。理解される必要もないし、非難される筋合いもないと思っていたけれど……。単行本2巻は、3月発売です!

林史也「煙たい話(1)」
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吉本美雅子(COMICメテオ編集長)の2022年イチオシマンガ

「ブレイクブレイド」吉永裕ノ介

「ブレイクブレイド」20巻(メテオCOMICS/フレックスコミックス)

吉本氏コメント:2022年、重厚かつ圧倒的ストーリーで紡がれるロボット叙事詩「ブレイクブレイド」が、ついに完結いたしました。弊社創業とほぼ同時に連載が始まりおよそ16年間──、持たざる青年・ライガットと古代ゴゥレム・デルフィングの活躍を応援いただき誠にありがとうございました。……って、えっ? まだ読んだことがない? それは人生においてとてももったいないことですよ。迫力のロボットアクションはもちろん、複雑に絡み合う人間関係(どのヒロインの存在感もすばらしいの一言に尽きます)、めちゃくちゃカッコいい台詞の数々に、ワクワクが止まらないはず。全20巻、必読です!

吉永裕ノ介「ブレイクブレイド(20)」
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吉本美雅子(COMICポラリス編集長)の2022年イチオシマンガ

「グッドモーニングレオン GoodMorningLeon」北郷海

「グッドモーニングレオン GoodMorningLeon」1巻(ポラリスCOMICS/フレックスコミックス)

吉本氏コメント:主人公は<イケオジ大学教授のジャック>と<シャムのイケ猫レオン>、気品あふれる英国ふたり暮らし──、そう聞いただけで、すでに読みたくなるから不思議ですね。ふたりは、ふたりとも捨てられた者同士。傷ついた心を抱えながらも日々、優雅に(?)楽しく暮らしています。お互いがお互いの世話をしていると思い込んでいるけれど、噛み合っているのかいないのか、嫉妬したり癒やされたり、すました顔をしながらもコミカルなふたりの生活から目が離せません。コミックスには北郷先生の描き下ろし英国滞在記も収録、こちらも大注目です。

北郷海「グッドモーニングレオン GoodMorningLeon(1)」
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若林天馬(ASUKA編集長)の2022年イチオシマンガ

「八王子名物 天狗の恋」七尾朋

「八王子名物 天狗の恋」1巻(あすかコミックスDX/KADOKAWA)

若林氏コメント:高尾山の天狗の里に暮らすヒメ。文明の進んだ人間界と隔絶されていれば良いのですが、高尾山は観光地。
訪れた人間の服、触れているスマートフォン、食べているカップラーメンなどにヒメは並々ならぬ憧れを抱いています。
「私も可愛いお洋服を着て、人間の町で遊びたい…」。
そのヒメを里から連れ出してくれるのが、運命の人間・コタロウです。八王子での二人暮らしは、ヒメにとって大発見の連続に。
ヒロインの“人間にとっては普通”だけど“天狗にとっては大きな願い”を真面目に叶えてくれるヒーロー。そんな構図が温かい物語です。

七尾朋「八王子名物 天狗の恋(1)」
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和田恵理子(まんがライフオリジナル編集長)の2022年イチオシマンガ

「ねこようかい なーお!」ぱんだにあ

「ねこようかい なーお!」(バンブー・コミックス/竹書房)

和田氏コメント:ねこようかいは猫のような妖怪のような不思議な生き物。そんなねこようかいたちと一緒に暮らす人間たちの日常。
ねこようかいシリーズはいつでもどこでも、あなたの心を癒すフルカラー4コマです。ねこようかい達はかわいいだけじゃないんです、コミカルで、少しブラックなテイストもグッと来ます。
タイトルも第1弾「ねこようかい」、第2弾「ねこようかい ニッ」、第3弾「ねこようかい ミー!」、第4弾「ねこようかい ショキショキ」、第5弾「ねこようかい ゴロゴロ」、第6弾「ねこようかい ムギュッ!」、第7弾「ねこようかい なーお!」と来て、サブタイトルまでたまりません。
ちなみに2023年2月22日の猫の日に第8弾「ねこようかい はちわれ」が発売になります。はちわれというサブタイトルもイイですよね!
私は毎月校了するたびに推しねこようかいが増えています。
ぜひあなたの家にもねこようかいをお迎えしてくださいね。

ぱんだにあ「ねこようかい なーお!」
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渡邊慎之介(ゼノン統括編集長)の2022年イチオシマンガ

「カテナチオ」森本大輔

「カテナチオ」第1話の扉ページ。(c)森本大輔/集英社

渡邊氏コメント:とにかく熱い! 読切版よりも更に熱くなって新連載になったことが読者としてとても嬉しかった作品です。才能とは? 本気とは? 努力とは何か?日々、自分に言い訳をしながら生きている我々の心にガツンと刺さる名言盛りだくさんなので大人にこそ読んでほしいスポーツマンガです。

森本大輔「カテナチオ」 | となりのヤングジャンプ

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ピエール手塚🍙 @oskdgkmgkkk

ピエテヅが、とにかく色んなところで漫画のタイトルを出して貰うのが好きである、と常日頃主張していたことにより、ヤンキンの編集さんが「ひとでなしのエチカ」を挙げてくださった。 https://t.co/z0sw5seIAi

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