ドラマ岸辺露伴の新作「密漁海岸」で高橋一生が水中で体を張る「伝わらないだろうな」

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荒木飛呂彦原作によるTVドラマ「岸辺露伴は動かない」新作エピソードとなる第9話「密漁海岸」の放送に先駆けた会見が、本日4月22日に東京・NHK放送センターで実施。岸辺露伴役の高橋一生、泉京香役の飯豊まりえ、脚本・演出の渡辺一貴、制作統括の土橋圭介氏が登壇した。なおこの記事では放送内容のネタバレを含むため、内容を知りたくない人はご注意を。

左から飯豊まりえ、高橋一生、渡辺一貴監督。

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高橋一生

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「密漁海岸」は、岸辺露伴と泉京香が、料理で体の悪いところを改善させる不思議な力を持ったシェフ・トニオと出会ったことから展開される物語。5月5日13時よりNHK BSP4Kで先行放送されたのち、5月10日22時よりNHK総合で放送される。本編の試写会が行われたのちに、会見に姿を現した高橋は「作品を見ていただいて、そのまま取材に入るという映画のようなスタイルは初めて。5年の重みを感じます」と挨拶する。コロナ禍に収録がスタートしたドラマ「岸辺露伴は動かない」シリーズでは、初めてスタッフ・キャストともにマスクを外して収録に挑んだという「密漁海岸」。高橋は「これだけ長く一緒に撮影しているチームの1人ひとりのお顔が見れる中で、その反応を見ながら撮影できるのはうれしい」と感慨深げに語った。

飯豊まりえ

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また土橋氏は「『密漁海岸』は原作でも有名で人気のエピソード。初年度からやってほしいという声が多かった」と述べながらも、その内容のから簡単に手をつけられずにいたと明かす。渡辺監督も「満を持してと言いますが、やりたくても手の届かない存在にようやく手が届いた(笑)」とうれしそうに語り、「4年間の蓄積が出てますし、新しい露伴と京香の一面も見れて、今までの安定感と新しいチャレンジが60分に凝縮されている」と出来栄えに自信を覗かせた。

渡辺一貴監督

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記者との質疑応答では、まず高橋の体を張った水中での演技に対する質問が飛ぶ。高橋は「肺は浮袋なんだなと実感しました。息を吐ききらないと体が沈んでいかない。でも吐き切るとカットがかかったあと上がってこれない。でも皆さんには(視聴者)あんまり伝わらないだろうなと思ってます(笑)」と、水中での演技に苦労したと明かす。そんな高橋の撮影シーンを見学していたという飯豊は「5メートルぐらい潜られてましたよね? 本当に身体能力がすごいですし、皆さんのチームワークを目の当たりにして、いいチームで撮影させてもらったなと思いました」と撮影を振り返った。

左から飯豊まりえ、高橋一生。

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本ドラマは、前半に「ジョジョの奇妙な冒険」第4部に登場するトニオのエピソードを展開したうえで、後半に「密漁海岸」を描くという構成になっている。そんな同作の見どころについて高橋は「『岸辺露伴』の現場ではCGをほとんど使っていません。アナログでどこまでいけるかを追及してますので、そこも見どころになってるんじゃないか」と語る。また飯豊は前半で描かれる第4部のシーンを振り返り、「トニオの料理を食べて体に変化が起きていくんですけど、かなりトリッキーな動きでしたね(笑)。涙を流すシーンは溺れてしまうかと思うぐらいでした」と、アナログな撮影にこだわったが故の難しさを説明した。

Alfredo Chiarenza

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さらに会見には、ゲストとしてトニオ役のAlfredo Chiarenzaも登場。「トニオというキャラクターはマンガでも人気なのでプレッシャーを感じます(笑)。皆さんに気に入ってもらえたらうれしいです」と客席から挨拶をする。高橋はアルフレッドについて「実直で真面目で役に取り組んでくださって、会った瞬間トニオだと思いました」とコメント。「日本語も完全に使いこなしてくださってましたし、作品のグレードをあげてくださってる」とアルフレッドのお芝居への取り組みを讃える。飯豊も「トニオの衣装がすごくピッタリで、原作のまま」と絶賛していた。

左から飯豊まりえ、高橋一生、Alfredo Chiarenza、渡辺一貴監督。

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会見の後半は、渡辺監督の質疑応答を実施。「密漁海岸」というエピソードをドラマ化することについて「1期の頃から『密漁海岸』の名前はあがっていましたが、まだ岸辺露伴を知らない人がいる中で描くにはハイブローなエピソード(笑)」と苦笑いを浮かべながら、実写ドラマ化するうえでの難しさを語る。しかしこれまでのエピソードを積み重ねてきた結果、今ならできるのではという手応えがチーム全体に生まれたという。また第4部のエピソードを組み込んだことについては、「『密漁海岸』はトニオの能力を(読者が)わかっているうえの話。単独で描くよりは第4部のエピソードをお借りしたほうがよくなるのではないかと思っていた」と説明した。

また実写映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」を経て、再びドラマ版を制作することに対しては、「『ルーブル』は露伴の過去や個人的な部分を掘り下げる静かな話。今回はせっかく第4部のエピソードを入れるということで原点に戻る気持ち」と述べ、「原作のエピソードがとても魅力的で個性的なので簡単なエピソードは何1つなく、毎回新しい宿題をいただいて、それをクリアしようとチャレンジし続けている」と初心に返ったドラマ作りをしたと語る。

さらにドラマと原作サイドの関わりについては「荒木先生と直接のやり取りはなく、編集部の皆さんと打ち合わせさせてもらってリアクションいただいています。基本的にはフレキシブルに対応していただいてますが、こちらが読み間違えている部分は修正していただいて」と明かす。またドラマ放送後に描かれた「ホットサマー・マーサ」や新作に泉が出てくるシーンには「我々はとてもうれしいです(笑)」と笑顔を浮かべた。

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TVドラマ「岸辺露伴は動かない」第9話「密漁海岸」

NHK BSP4K:2024年5月5日(日)13:00~14:00 ※先行放送
NHK総合:2024年5月10日(金)22:00~23:00

スタッフ

原作:荒木飛呂彦
脚本:渡辺一貴
脚本協力:小林靖子
音楽:菊地成孔、新音楽制作工房
人物デザイン監修:柘植伊佐夫
演出:渡辺一貴
制作・著作:NHK NHKエンタープライズ ピクス

キャスト

岸辺露伴:高橋一生
泉京香:飯豊まりえ
森嶋初音:蓮佛美沙子
トニオ・トラサルディ:Alfredo Chiarenza
ほか

映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」

NHK BSP4K:2024年4月27日19:00~20:59 ※先行放送
NHK総合:2024年5月6日(月)15:55~17:54

TVドラマ「岸辺露伴は動かない」第3期第7話「ホットサマー・マーサ」第8話「ジャンケン小僧」再放送

NHK総合:2024年5月5日(日)16:10~17:58

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