「La Mere 母」幕開けに若村麻由美「世界中の母たちへ感謝を込めて捧げます」

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La Mere 母」(以下「母」)が、本日4月5日に東京・東京芸術劇場 シアターイーストで開幕する。

「La Mere 母」より。(撮影:藤井光永)

「La Mere 母」より。(撮影:藤井光永)

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東京芸術劇場ではこのたび、フランスの劇作家フロリアン・ゼレールによる“家族3部作”のうちの2作「母」と「Le Fils 息子」(以下「息子」)を同時上演。同劇場では2019年に橋爪功、若村麻由美らが出演した「Le Pere 父」、2021年に岡本圭人岡本健一が親子共演した「息子」を上演し、今回の日本初演「母」で3部作の完結上演を迎える。「母」「息子」共に、演出を手がけるのはラディスラス・ショラー。

「La Mere 母」より。(撮影:藤井光永)

「La Mere 母」より。(撮影:藤井光永)[拡大]

「母」では、これまで自分のすべてを子供と夫に捧げてきたアンヌを中心とした物語が展開。年月が過ぎ、成長した息子と娘は巣立ち、今度は夫までもがアンヌのもとを去ろうとしていて……。「母」の出演者には3部作への出演をコンプリートする若村をはじめ、岡本圭人、伊勢佳世、岡本健一が名を連ねる。

「La Mere 母」より。(撮影:藤井光永)

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アンヌ役の若村は「『La Mere 母』は、母としてのアイデンティティをすべて奪われ、喪失していく、そのパニックの中にいるアンヌの激動の精神状態を一緒に体感していただくことができれば、ものすごくスリリングで面白くなると思います」と出来栄えに自信をのぞかせ、「劇場にお越しくださる皆様にも濃密なドラマのラストシーンに光を感じていただける事を願って、家族のために惜しみない愛を注いでいる世界中の母たちへ感謝を込めて『La Mere 母』捧げます」とコメント。

「La Mere 母」より。(撮影:藤井光永)

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また演出のショラーは「アンヌはこの戯曲の中心となるタイトル・ロールですし、多彩な演技力を持つ彼女に相応しい役だと思います」と若村に厚い信頼を寄せ、「このカンパニーの皆さんと家族のような良い関係を築いて一緒にお芝居を創れたことはお客様にも感じていただけるはずです」と語った。

「母」の東京公演は4月29日まで行われ、6月30日まで鳥取・兵庫・富山・山口・高知・熊本・長野・愛知で巡演される。また岡本圭人、若村、伊勢、浜田信也木山廉彬、岡本健一が出演する「息子」は、4月9日に東京・東京芸術劇場 シアターウエストで初日を迎える。若村とショラーのコメント全文と、岡本圭人、岡本健一のメッセージは以下の通り。

若村麻由美 コメント

「La Mere 母」は、母としてのアイデンティティをすべて奪われ、喪失していく、そのパニックの中にいるアンヌの激動の精神状態を一緒に体感していただくことができれば、ものすごくスリリングで面白くなると思います。劇場入りして、美術セットを見て、色使い、照明、音楽も含めてとても素敵で、なによりもシアターイーストという劇場の大きさがこのお話にはぴったりなので、この「La Mere 母」の世界に入り込める感じがしました。ラッド(ラディスラス・ショラー)の演出が素晴らしく、ゼレール(フロリアン・ゼレール)の“家族三部作”の最後を飾るにふさわしい作品に出演できることを幸せに思います。劇場にお越しくださる皆様にも濃密なドラマのラストシーンに光を感じていただける事を願って、家族のために惜しみない愛を注いでいる世界中の母たちへ感謝を込めて「La Mere 母」捧げます。

岡本圭人 コメント

舞台「La Mere 母」本日開幕です。 初めて台本を読んだ時、感情が追いつきませんでした。ストーリーが進むにつれて、登場人物の間に何が起きているのか、なぜそうなるのか、全く分かりませんでした。しかし稽古を重ねるにつれて、理解が追いつくように

なりました。何がキーとなったかというと「愛」です。愛が深ければ深いほど、人は思いもよらない言葉を口にしたり、行動を取ってしまいます。誰かを愛すれば愛するほど、人は失うことを極端に恐れます。一見、不可思議な舞台ではありますが、若村麻由美さん演じるアンヌの繊細かつ大胆な感情の渦に惹き込まれるほど、物語を理解し得るようになります。是非、劇場で身を任せ、アンヌの感情の波に包み込まれてください。きっと、今まで観たことのない愛の物語を感じることが出来ると思います!

岡本健一 コメント

いよいよ初日を迎えます。私たちの生活の中で「母」なるものが家族のために、どれだけ大きな愛を注いでいるか、どれだけ寂しく孤独を感じているかを知ることが出来る、とても重要な作品です。四人の登場人物の、時には滑稽で笑える行動、母のために懸命に思いやる姿に、共感と反発、喜びと哀しみ、そして希望を感じて下さい。この物語は「母」に関わる全ての方々に劇場で体感して頂きたいと思います。お待ちしております!

ラディスラス・ショラー コメント

初日を迎えるにあたり、今緊張せずにリラックスしている自分に少し恐れを感じています。今回日本で、そして日本の俳優さんたちと日本語でゼロからクリエーションするのは私にとって初めての経験なので本来なら緊張するはずなのですが、カンパニーの皆さんたちの事を絶対的に信頼しているからこそ緊張していないのだと思います。若村麻由美さんとは今回でご一緒するのは3回目になりますが、若村さんに母アンヌ役をオファーすることが出来て私もすごく嬉しく幸せに思います。アンヌはこの戯曲の中心となるタイトル・ロールですし、多彩な演技力を持つ彼女に相応しい役だと思います。そして健一さん、圭人さん親子、そして伊勢佳世さんとも再びお仕事できたのでとても嬉しいです。圭人さんは前回ご一緒した際には初舞台の新人俳優でしたが、いまは立派な役者に育ち、彼の成長ぶりには随分驚かされました。このカンパニーの皆さんと家族のような良い関係を築いて一緒にお芝居を創れたことはお客様にも感じていただけるはずです。(作の)フロリアン・ゼレール氏も来日して観劇してくれることになり、有難いことにチケットも完売間近と聞いています。どうぞお早めに劇場に観にいらしてください!

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La Mere 母

2024年4月5日(金)~29日(月・祝) ※公演終了
東京都 東京芸術劇場 シアターイースト

2024年5月5日(日・祝) ※公演終了
鳥取県 鳥取県立倉吉未来中心 大ホール

2024年5月10日(金)・11日(土)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

2024年5月19日(日)
富山県 オーバード・ホール 中ホール

2024年5月26日(日)
山口県 山口市民会館大ホール

2024年6月1日(土)
高知県 高知市文化プラザかるぽーと 大ホール

2024年6月8日(土)
熊本県 熊本県立劇場 演劇ホール

2024年6月15日(土)
長野県 まつもと市民芸術館 主ホール

2024年6月29日(土)・30日(日)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

スタッフ

作:フロリアン・ゼレール
翻訳:齋藤敦子
演出:ラディスラス・ショラー

出演

若村麻由美 / 岡本圭人 / 伊勢佳世 / 岡本健一

※「La Mere 母」の1つ目のeはアクサングラーブ付きが正式表記。

Le Fils 息子

2024年4月9日(火)~30日(火) ※公演終了
東京都 東京芸術劇場 シアターウエスト

2024年5月6日(月・振休) ※公演終了
鳥取県 鳥取県立倉吉未来中心 大ホール

2024年5月11日(土)・12日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

2024年5月18日(土)
富山県 オーバード・ホール 中ホール

2024年5月25日(土)
山口県 山口市民会館 大ホール

2024年5月31日(金)
高知県 高知市文化プラザかるぽーと 大ホール

2024年6月28日(金)・29日(土)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

スタッフ

作:フロリアン・ゼレール
翻訳:齋藤敦子
演出:ラディスラス・ショラー

出演

岡本圭人 / 若村麻由美 / 伊勢佳世 / 浜田信也 / 木山廉彬 / 岡本健一

※「Le Fils 息子」の1つ目のeはアクサングラーブ付きが正式表記。

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※初出時、人名表記に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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東京芸術劇場 @geigeki_info

東京芸術劇場にて本日開幕!

「La Mere 母」幕開けに若村麻由美「世界中の母たちへ感謝を込めて捧げます」(舞台写真 / コメントあり) https://t.co/S7tHRHDdh0
@Lefils_Lamere

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