ビーム…ラーマ!宝塚歌劇星組「RRR」東京公演明日から、礼真琴「自分たちで“獣感”出せないか」

21

宝塚歌劇星組「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)」「レビュー・シンドローム『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』」の東京・東京宝塚劇場公演が明日2月23日より開幕。それに先駆け、本日22日に通し舞台稽古と囲み取材が行われた。

「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)」より。

「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)」より。

大きなサイズで見る(全12件)

「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)」より。

「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)」より。[拡大]

RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~」は、日本でもヒットしたインド映画「RRR」を、谷貴矢の脚本・演出で舞台化したもの。劇中では、大英帝国の統治下だったインドを舞台に、素性を隠しながら運命的に出会い、友情を深めた男2人が、それぞれの使命に立ち向かっていく様子が描かれる。

「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)」より。

「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)」より。[拡大]

トップスターの礼真琴は森に暮らすゴーンド族のヒーローで、イギリス人に小銭と引き換えに連れ去られた村の娘の救出に向かうコムラム・ビームを演じる。昨年、休養期間を設けていた礼は、ブランクを感じさせないくらいの声量と深みのある声色、キレのある動きで、ビームの芯の強さと、女性に対する初々しさを両立させた。また暁千星は、悲しい過去を持ち、内なる大義を秘めてイギリス警官として任務を果たそうとするインド人のA・ラーマ・ラージュを演じる。暁は、目的のために時に冷酷に、時に執拗に行動する役のストイックさを力強く表現した。さらに、インド総督のめいで、ビームに思いを寄せられるジェニファー役の舞空瞳は、自分らしく生きようとする現代的な女性を好演した。

「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)」より。

「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)」より。[拡大]

原作映画でも印象的な、ビームとラーマが出会う川辺のシーンでは、炎と水が、布や躍動感ある振付といった演劇的な手法で表現される。3時間の原作映画を約1時間35分に落とし込んだ舞台版では、原作映画のエッセンスを抽出し、テンポ良く筋が運ばれる。また、「“ナートゥ”をご存じか?」のセリフでもおなじみのダンスシーンでは、ステージ上と客席のボルテージが上がり、総督と対決する戦闘シーン、祝祭感あふれる大団円へと一気に物語が加速。最後には礼と暁の見事な“バディ感”と共に、熱気と興奮の余韻が残された。

「レビュー・シンドローム『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』」より。

「レビュー・シンドローム『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』」より。[拡大]

第2幕の「レビュー・シンドローム『VIOLETOPIA』」は、作・演出の指田珠子による大劇場デビュー作品。“劇場”をテーマにした本作では、バックステージ、楽屋、空間の記憶といった劇場にまつわるさまざまなシーンが多彩な楽曲、ダンスで表現される。

左から礼真琴、舞空瞳。

左から礼真琴、舞空瞳。[拡大]

囲み取材に出席した礼は「映画で大活躍だった動物たちが舞台では出せませんので、なんとか自分たちで“獣感”を出せないかと」と言って場を和ませつつ、「最終決戦は“見得切り”の連続となりますので、『迫力がすごすぎて笑っちゃう』とお客様が思ってくださるまで盛り上げていきたい」とコメント。また、代名詞とも言えるダンスシーンでは、過去作でジョージアンダンスに挑戦したことについて触れ、作品を通して「挑戦させていただける機会をもらい、学んだことが少しずつ生かされてきていると思います。(暁と)『ジョージアンダンスをやってて良かった』と言い合ってお稽古に挑みましたが、千秋楽までひざが取れないようにがんばりたいと思います」と笑顔を見せた。また、「『VIOLETOPIA』はさまざまな解釈ができる作品。お客様それぞれが感じたままに楽しんでいただけたら」と語った。

舞空は「『RRR』では礼さんと暁さんが出ずっぱりで、友情が濃く描かれていて、私自身も心が動かされます。そこで生まれるエネルギーの波に乗せて一緒にお届けできればと思っています」と言う。また、「『VIOLETOPIA』は指田先生のこだわりが詰まった作品です。バラエティに富んだ各場面を楽しんでいただけたらうれしいです」とコメントした。

東京公演は4月6日まで。なお、4月6日13:30開演の千秋楽公演では、ライブ中継が実施されるほか、Rakuten TV、U-NEXT、Leminoでライブ配信が行われる。

この記事の画像(全12件)

宝塚歌劇星組「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)」「レビュー・シンドローム『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』」

2024年1月1日(月・祝)~2月4日(日)※公演終了
兵庫県 宝塚大劇場

2024年2月23日(金)~4月6日(土)
東京都 東京宝塚劇場

「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~」

"RRR" Directed by S.S.Rajamouli and all related character and elements
(c)2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.
脚本・演出:谷貴矢

「レビュー・シンドローム『VIOLETOPIA』」

作・演出:指田珠子

出演:礼真琴舞空瞳 ほか

全文を表示

※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

読者の反応

タカラヅカ歌劇ポータル │ 宝塚歌劇・宝塚OG情報を発信中 @zukazuka_info

【公演 / 会見レポート】ビーム…ラーマ!宝塚歌劇星組「RRR」東京公演明日から、礼真琴「自分たちで“獣感”出せないか」(舞台写真あり) https://t.co/ipmLZBOrF8

コメントを読む(21件)

礼真琴のほかの記事

リンク

このページは株式会社ナターシャのステージナタリー編集部が作成・配信しています。 礼真琴 / 舞空瞳 / 暁千星 / 宝塚歌劇団 / RRR の最新情報はリンク先をご覧ください。

ステージナタリーでは演劇・ダンス・ミュージカルなどの舞台芸術のニュースを毎日配信!上演情報や公演レポート、記者会見など舞台に関する幅広い情報をお届けします