波乃久里子「糸桜」決定版が上演へ、齋藤雅文「今、見るべきです、走り続ける波乃久里子を!」

11

170

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 60 103
  • 7 シェア

演劇ユニット新派の子 錦秋公演 河竹黙阿弥没後百三十年「新編 糸桜」が、10月12・13日に東京・中央区立日本橋公会堂で上演される。

演劇ユニット新派の子 錦秋公演 河竹黙阿弥没後百三十年「新編 糸桜」チラシ

大きなサイズで見る(全5件)

「糸桜~黙阿弥家の人々 ふたたび~」より。

波乃久里子

「糸桜」は劇団新派文芸部の劇作・演出家である齋藤雅文が、波乃久里子に当て書きしたもの。2016年に河竹黙阿弥生誕二百年記念として初演され、2021年には齋藤がコロナ禍に立ち上げた演劇ユニット・新派の子の第2弾企画として再演された。河竹登志夫の小説「作者の家」を原作にした本作では、河竹黙阿弥の作品群を生涯をかけて守り抜いた、黙阿弥の一人娘・糸を中心に、血のつながらない家族の群像劇が展開する。

尾上菊之丞

大和悠河

今回は、同作を“新編”として上演。出演者には糸役の波乃のほか、河竹家の養子となる繁俊役に尾上菊之丞、河竹家に嫁ぐみつ役に、初演から連続出演となる大和悠河がキャスティングされた。

上演に向け、齋藤は「生意気にも波乃久里子の代表作として、少しでも多くの方に御覧をいただかなければと思い立った! 今、見るべきです、走り続ける波乃久里子を!」と述べ、「尾上菊之丞さんを役者として迎えて、さあ、どうなるのでしょうか。大和悠河と、練達のキャスト・スタッフと、下野戸亜弓の琴を得て、より深く、より高いところへ! 『糸桜』決定版をお送りします!」とコメント。

波乃は「『糸桜』という素敵な作品に出会えたこと、感謝しかありません。役者冥利に尽きる、この上ない幸せです」「そしてわれらが齋藤雅文先生に『波乃久里子の代表作』と言っていただけるなんて! そのお言葉に恥じぬよう、黙阿弥さんに、糸女さんに、繁俊先生に、登志夫先生に、そして父に……、手を合わせて、力をお貸しいただいて、全身全霊で『糸桜』と向き合います。毎年、新たな花を咲かせる糸桜のように、新鮮な気持ちで素敵な花を咲かせたいです」と意気込みを語った。

齋藤雅文コメント

生意気にも波乃久里子の代表作として、

少しでも多くの方に御覧をいただかなければと思い立った!

今、見るべきです、走り続ける波乃久里子を!

これは黙阿弥という「化け物」を父に持ったお糸さんと、

血の繋がらないその家族、それを取り巻く人々の愛と情熱の群像劇でもあります! 今回は養子の河竹繁俊役に尾上菊之丞という「新しい血」が流れ込む!

いったいどうなるのだ!

尾上菊之丞さんを役者として迎えて、さあ、どうなるのでしょうか。

舞踊家とか、家元とか、まぁいいじゃありませんか。

菊之丞さんの涼し気というか、飄々とした不思議な存在感と、

不可能を可能にする魔力に惚れたのですから。「未知との遭遇」こそ演劇の醍醐味です!

大和悠河と、練達のキャスト・スタッフと、下野戸亜弓の琴を得て、

より深く、より高いところへ! 「糸桜」決定版をお送りします!

三越劇場の初演から7年。

演劇は「生き物」ですから、放っておいても同じ舞台にはなりません。

さらに今回は「新編」ですので、これまで観た方もまた見逃せません!

久里子もみんなも、進化も深化もして、ましてや菊之丞さんが入れば、

必ず新しい姿に「脱皮」します!

さて蝶になるか、毒蛾になるか、ぜひ御一緒に目撃していただきたい!

波乃久里子コメント

この「糸桜」という素敵な作品に出会えたこと、感謝しかありません。

役者冥利に尽きる、この上ない幸せです。

先日(4月13日)、齋藤雅文先生にお声掛けいただき、朗読会をいたしました。その名も「Salon De Marron ~波乃久里子を聴く宴~」……畏れ多くて、お恥ずかしい限り。わたくしは舞台の役者ですから、どうしても動きで表現したくなるところをグッとこらえて、台詞のひとつひとつ、お相手の方との“間”を大切にして、細やかに稽古していただきました。当日までドキドキでしたけれど、いざ、開幕のときを迎えると、目の前には満員のお客様! 齋藤先生の演出で、とても素敵な空間をつくってくださった上に、今、この瞬間をご一緒する皆様との、ライヴでしか味わえない空間に喜びを感じました。ありがたいことでございます。

「糸桜」は本当に大好きな作品です。

そして、われらが齋藤雅文先生に「波乃久里子の代表作」と言っていただけるなんて! そのお言葉に恥じぬよう、黙阿弥さんに、糸女さんに、繁俊先生に、登志夫先生に、そして父に……、手を合わせて、力をお貸しいただいて、全身全霊で「糸桜」と向き合います。毎年、新たな花を咲かせる糸桜のように、新鮮な気持ちで素敵な花を咲かせたいです。10月、劇場でお会いできることを楽しみにしております。

この記事の画像(全5件)

演劇ユニット新派の子 錦秋公演 河竹黙阿弥没後百三十年「新編 糸桜」

2023年10月12日(木)・13日(金)
東京都 中央区立日本橋公会堂

原作:河竹登志夫「作者の家」
脚本・演出:齋藤雅文
出演:波乃久里子尾上菊之丞大和悠河 / 只野操 / 村岡ミヨ、鴫原桂 / 石橋直也 / 下野戸亜弓、堅田喜三代社中 / 喜多村次郎、市村新吾 / 佐堂克実

読者の反応

大和悠河⭐️YUGAYAMATO⭐️元宝塚宙組トップスター @YugaYamato0804

今回の演出ではどうなるかわかりませんが、前回までの花道を走る久里子様のお姿は人生を走り続けるパワーそのものです。
久里子様は人生を走り続けるパワーを私に教えてくださいました。

#新派の子 #新編糸桜 #波乃久里子 #尾上菊之丞 #齋藤雅文 #大和悠河 #yugayamato https://t.co/7jUZD3JpeT

コメントを読む(11件)

おすすめの特集・インタビュー

関連記事

波乃久里子のほかの記事

リンク

このページは株式会社ナターシャのステージナタリー編集部が作成・配信しています。 波乃久里子 / 齋藤雅文 / 尾上菊之丞 / 大和悠河 / 石橋直也 / 劇団新派 の最新情報はリンク先をご覧ください。

ステージナタリーでは演劇・ダンス・ミュージカルなどの舞台芸術のニュースを毎日配信!上演情報や公演レポート、記者会見など舞台に関する幅広い情報をお届けします