ユウナ役・中村米吉が“異界送り”を日本舞踊で表現、FFX歌舞伎のスペシャル映像

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「新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX」より、ユウナ役の中村米吉によるスペシャル映像が公開された。

木下グループ presents「新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX」より「異界送り」スペシャル映像より。

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中村米吉

今回お披露目されたのは、ユウナに扮した米吉が、ゲーム内に登場する儀式“異界送り”を日本舞踊で表現した映像。振りを尾上菊之丞が担当した。また、動画内で流れている楽曲は、植松伸夫によるオリジナル楽曲を、新内多賀太夫が笛や胡弓、箏、打楽器といった和楽器を用いて、和風にアレンジしたもの。本楽曲は公演で実際に使用される。

動画の公開に際し、米吉は「真冬の冷たいコンクリートの床を素足で感じながらの撮影。その冷たさは、ユウナが初めて異界送りをしたキーリカ島の海の温度を私も体感したような、そんな気持ちになりました。緻密な撮影プランのもと、繰り返し無心で踊る、それは本当に異界に向かってひたすら祈るような時間。この撮影で触れたその質感を舞台の上から皆様に届けられるよう勤めます。是非劇場での異界送りにもご期待ください」と思いを述べた。

菊之丞は「ユウナの舞を再現することを第一に、FFXで描かれている『異界送り』の断片から日本舞踊の様式で全体を創造し、歌舞伎版『異界送り』を創作しました。舞踊とは、目に見えない死者の魂や神仏と交わる唯一の手段。哀しみだけではなく愛や希望、様々な感情を想起させるようなシーンにしたいと思っています」と話し、多賀太夫は「『異界送り』は陰と陽が隣り合わせにありながら、人々の想いが昇華されていく儀式です。幻光虫が七色に輝く風情を日本古来からある五色の意味と通じ合わせ、和楽器の音で表現し、御霊鎮めをする巫女を想起させる巫女鈴と鈴(りん)を用いて七色を構成しました。魂が浄化される様を顕現したいという願いで作っています」とコメントした。

「新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX」(以下FFX歌舞伎)は、2001年7月19日に発売されたスクウェア・エニックスのゲーム「ファイナルファンタジーX」(以下FFX)をもとにした新作歌舞伎。企画を尾上菊之助、脚本を八津弘幸、演出を金谷かほりと菊之助が手がける。出演者には菊之助と米吉のほか、中村獅童、尾上松也、中村梅枝、中村萬太郎、中村橋之助、尾上丑之助、上村吉太朗、中村芝のぶ、坂東彦三郎、中村錦之助、坂東彌十郎、中村歌六が名を連ねた。また、尾上菊五郎も声の出演で参加する。公演は、3月4日から4月12日まで東京・IHIステージアラウンド東京にて。

この記事の画像・動画(全7件)

木下グループ presents「新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX」

2023年3月4日(土)~4月12日(水)
東京都 IHIステージアラウンド東京

企画:尾上菊之助
脚本:八津弘幸
演出:金谷かほり、尾上菊之助

出演

ティーダ:尾上菊之助
アーロン:中村獅童
シーモア:尾上松也

ルールー:中村梅枝
ルッツ / 23代目オオアカ屋:中村萬太郎
ユウナ:中村米吉
ワッカ:中村橋之助
ティーダ(幼少期)/ 祈り子:尾上丑之助
リュック:上村吉太朗
ユウナレスカ:中村芝のぶ
キマリ:坂東彦三郎
ブラスカ:中村錦之助
ジェクト:坂東彌十郎

シド:中村歌六

尾上菊五郎(声の出演)

※中村歌六、中村錦之助、尾上丑之助は後編のみの出演。

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山内里紗🐏🍊2/1〜5 #アンボダ @akamegauchi

見たい…ッ https://t.co/v0mtFCfeQi

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