「ナミダドロップス」出演者が意気込み、市川猿之助の質問に石橋正高がタジタジ

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3月に開催される猿之助と愉快な仲間たち 第3回公演「ナミダドロップス」の合同取材会が昨日1月26日に東京都内で行われた。

左から穴井豪、石橋正高、市川翔三、市川青虎、下村青、市川翔乃亮。

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「ナミダドロップス」は市川猿之助が主宰する演劇プロジェクト・猿之助と愉快な仲間たちの第3回公演。本作は、鶴屋南北作「金幣猿島郡」とヴィクトル・ユーゴー作「ノートルダム・ド・パリ」を融合させた現代劇となり、脚本を藤倉梓、演出を市川青虎が担当する。取材会には下村青、石橋正高、穴井豪、市川翔乃亮、市川翔三、青虎が登壇。それぞれ作品タイトルにちなみ、水玉のモチーフを取り入れた衣裳で現れた。

猿之助と愉快な仲間たち 第3回公演「ナミダドロップス」チラシ表

公演に向けて下村は「配役の前に台本を見ました。『ノートルダム・ド・パリ』と『金幣猿島郡』が複雑にからみ合った物語で、感情が揺れに揺れうごく難しい役。こんなに難しいのはハムレット以来かもしれない」と言い、石橋は「猿之助と愉快な仲間たちは、いろいろなことができる劇団。これから稽古を重ねて作品ができあがるのが楽しみ」、穴井は「今までは時代劇だったけれど、本作は時代設定がはっきりしていない。今回は抽象的な表現が多い役なので、空気や内面をどう表現するかを考えながら取り組んでいます」と期待を述べる。また、翔乃亮は「私の初舞台が『金幣猿島郡』でした。今回は盛り上げ役となりますが、どんな彼方になるか会場でご覧ください」、翔三は「舞踊団は個性があふれるメンバーがそろっているので、感情の表現をしっかりと伝えられるように準備していきたい」と意気込む。

青虎は本作で2度目の演出に挑むことに触れ、「猿之助さんからは、『批判も賞賛も自分の責任下でやることに意味があるから、私は見守る。それが青虎の成長につながる』という言葉をいただきました。また、(出演者の)松雪泰子さんは稽古場でもアイデアを積極的に出して頂いたり、背中で魅せてくださいます。若手も歌舞伎以外の空気感に触れることによって選択肢が広がっていると感じています。先輩方からは、たくさん学んでいます」と背筋を伸ばした。

左から穴井豪、石橋正高、市川翔三、市川青虎、下村青、市川翔乃亮。

藤倉より作品に関するコメントが代読され、最後に出演者兼スーパーバイザーの猿之助からの質問が読み上げられた。「今回の演目を(言い間違えて)『ミッドナイト』と言っていた、正高さん、稽古場でイライラする人は誰ですか?(笑)」との問いかけに、石橋は笑いながら「本格的なお稽古はこれからなので、まだいません」と返答。すると青虎が「イライラするなというメッセージかなと思います(笑)」とうまくまとめ、取材会は和やかに終了した。

公演は3月8日から14日まで東京・神田明神ホール、19日に京都・京都芸術劇場 春秋座、21日に愛知・岡崎市民会館 あおいホールで行われる。藤倉が取材会に寄せたコメントは以下の通り。

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藤倉梓コメント

「猿之助と愉快な仲間たち」の第一印象は?

間合いと台詞回しが歌舞伎のそれに根差している印象があり、流石……!と思ったと同時に、そういった土台がない私が今回脚本を担当させて頂いたけれど、それで大丈夫かしら……と思いました。でも、すぐ「大丈夫か」と思い直しました。笑

「金幣猿島郡」と「ノートルダム・ド・パリ」を融合しようと思ったきっかけは?

青虎さんから本作のオファーを頂き「金幣猿島郡」を拝見して、これを現代劇に置き換えるとなると何かもうひとつ題材を足したほうが……と、思った時に、「鐘……鐘といえばノートルダム……カップルがいてそこに嫉妬する人がいるシチュエーションが似ている……マッシュアップできるんじゃないか!」という思考の流れです。

脚本創作にあたり行ったことは?

脚本を書く前に京都にでかけて鐘を見て回ったり、神社仏閣を渡り歩きました。ある鐘楼の前を何十分もグルグルうろついている間に、脳内で登場人物の翡翠が鐘のことを喋り出したり、ある神社のなかを歩いているうちに清日古がラストシーンの台詞をドバドバ喋り出したので急いでスマホに打ちまくり……そんなことをしていました。余談ですが、宇治の通圓というお茶屋さんで食べた抹茶ほうじ茶ミックスソフトが美味しかったです。

観客へメッセージ

歌舞伎にミュージカルに演劇、色んな要素が詰まった「幕の内弁当」のような本作。初演ということもありますし、私もこれからこの作品がどうなってゆくのかとても楽しみにしております。是非、ご高覧頂けましたら幸いです。

猿之助と愉快な仲間たち 第3回公演「ナミダドロップス」

2023年3月8日(水)~14日(火)
東京都 神田明神ホール

2023年3月19日(日)
京都府 京都芸術劇場 春秋座

2023年3月21日(火・祝)
愛知県 岡崎市民会館 あおいホール

原作:鶴屋南北「金幣猿島郡」/ ヴィクトル・ユゴー「ノートルダム・ド・パリ」
脚本:藤倉梓
演出:市川青虎
音楽:SADA
スーパーバイザー:市川猿之助
出演(五十音順):穴井豪、石橋正次、石橋正高、市川郁治郎、市川猿之助、市川喜介、市川笑猿、市川翔三、市川翔乃亮、市川段之、市川段一郎、市川三四助 / 市瀬秀和、嘉島典俊、下川真矢、下村青、大知、立和名真大、松原海児、松雪泰子

読者の反応

松雪泰子 @matsuyuki1111y

【会見レポート】「ナミダドロップス」出演者が意気込み、市川猿之助の質問に石橋正高がタジタジ(コメントあり) https://t.co/fHGatqSiyM

✨笑 たのしい稽古場です

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