「グッドディスタンス 風がつなげた物語」次回は大岩真理・深井邦彦の2作品

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「グッドディスタンス-風がつなげた物語-『月と座る』『珠子が居なくなった』」が3月31日から4月6日まで、東京・新宿シアタートップスにて上演される。

「グッドディスタンス-風がつなげた物語-『月と座る』『珠子が居なくなった』」チラシ表

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「グッドディスタンス」は、本多劇場グループのオーナー・本多一夫の娘である本多真弓が立ち上げた企画。今回は2作品を上演。「月と座る」は、2020年の11月に幡ヶ谷のバス停でホームレスの女性が殺害された事件をモチーフに描かれた大岩真理の作品。「珠子が居なくなった」は“生きづらい人”をテーマにした深井邦彦の新作だ。チケットは2月17日12:00に販売をスタート。なお4月3日にツイキャスにて2作品が有料ライブ配信される。

大岩真理コメント

2020年、寒くなってきた頃。幡ヶ谷のバス停で女性ホームレスが殺されたと報じられた。

防犯カメラに映る犯人の男が、暗がりの幹線道路沿いを何度も行ったり来たりする様子がニュースで流れた。けれども女性ホームレスの姿も、もちろんバス停での殺害場面も流れることはなかった。その映像がもし存在しても、公開されるはずもない。だからこそ頭の中には、想像の映像が映し出され、なかなか消えなかった。

何が書けるか分からなかったけれど、何か書きたくなった。何か訴えたいわけではなくて、ただ忘れずにいたかった。真夜中のバス停の小さな灯りを頼りにじっと座って夜明けを待っていた、家のない人のこと。その死を伝えるニュースを食い入るように見ていた自分のことも。

深井邦彦コメント

この人ダメだよね、変だよねって言われながら生きてる個性の強い人達に向けた作品です。

その人自体が正義だとか悪だとかはどうでも良くて、例えば悪だとしても、その人なりの生活があって、コツコツ生きている。幸せになりたいと願って生きている。ダメでも、変でも、足りなくても、その人の生活を、その願いを、否定したくない、願いながら生きる事を肯定したい。自分もダメで変で足りなくて、幸せになりたくて、でも悪の瞬間もあって誰かを傷つける、そして僕の知らない誰かもそうで。だからこそ、全部包んで世の中って素晴らしいよねって、そういう作品を作ってみたいなと思いました。決して大それた作品ではないし、世界が変わる様な事象は起こりません。ただ、願いは込めました。ダメで変で足りない全ての人達にダメで変で足りなくていいじゃないかと、その生き方は素晴らしいと、誰か一人にでも届くといいなと、届けと、思っております。

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「グッドディスタンス-風がつなげた物語-『月と座る』『珠子が居なくなった』」

2022年3月31日(木)~4月6日(水)
東京都 新宿シアタートップス

演目

「月と座る」

作:大岩真理
演出:西山水木
出演:旺なつき野々村のん、鬼頭典子、根本大介後東ようこ

「珠子が居なくなった」

作・演出:深井邦彦
出演:モロ師岡、ししどともこ、若狭勝也、田口朋子、益田恭平、鈴木朝代

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