“拠って立つ土台を疑う”の思いで、デラシネラ「TOGE」開幕

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カンパニーデラシネラ「TOGE」が、昨日12月17日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオにて開幕した。

カンパニーデラシネラ「TOGE」劇場公演より。(撮影:鈴木穣蔵)

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カンパニーデラシネラ「TOGE」劇場公演より。(撮影:鈴木穣蔵)

本公演はカンパニーデラシネラがジョージ・オーウェル「動物農場」に想を得て立ち上げる国際共同制作作品。12月9日から11日にかけて同劇場のアトリウムで実施された無料パフォーマンスを経て行われる劇場公演には、演出の小野寺修二のほか、Kajihara Akiko、Lee Ren Xin、Sakiyama Rina、Liu Juichu、Fujita Momokoといったメンバーが出演する。

カンパニーデラシネラ「TOGE」劇場公演より。(撮影:鈴木穣蔵)

カンパニーデラシネラ「TOGE」劇場公演より。(撮影:鈴木穣蔵)

上演に向けて小野寺は「このコロナ禍にあって国際共同制作の機会を得ることが出来、違う文化に身を置く人と一緒に時間を過ごしています。この一つの時間が何かの前進の一部であり、ある日の稽古場で我々だけで目撃した瞬間も何かの前進に繋がっている。そんなことを思います。正しさ、美しさの尺度はそれぞれ。常識としてやり過ごす当たり前も、そうとは限らない。拠って立つ土台を疑うことは、実際日常でなかなか訪れない瞬間です。コロナ禍で変わった部分もありますが、実感を持って積み上げていきたい欲求はますます高まり、人と直接出会い交歓する機会の尊さを思っています」とコメントした。

上演時間は約1時間。公演は明日19日まで。

小野寺修二 コメント

ある時、作詞家の松本隆さんが「大衆は案外賢い。一時的に流されることはあっても、長い目で見ればきちんと本物を選ぶ力を持っている」と仰っていたのを読み、忘れられず折に触れ思い出します。そんな大きな単位で物事を考えることはなく、自分の周りのこの社会は、ある種不条理に、たまたま転んだ側の運命に流され進んでいるように感じていましたが、その能動的な集団の有りようは希望にも感じられ、そうかもしれないと思いました。小さい単位、一人を信じる力を感じました。

このコロナ禍にあって国際共同制作の機会を得ることが出来、違う文化に身を置く人と一緒に時間を過ごしています。この一つの時間が何かの前進の一部であり、ある日の稽古場で我々だけで目撃した瞬間も何かの前進に繋がっている。そんなことを思います。正しさ、美しさの尺度はそれぞれ。常識としてやり過ごす当たり前も、そうとは限らない。拠って立つ土台を疑うことは、実際日常でなかなか訪れない瞬間です。

コロナ禍で変わった部分もありますが、実感を持って積み上げていきたい欲求はますます高まり、人と直接出会い交歓する機会の尊さを思っています。

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カンパニーデラシネラ「TOGE」劇場公演

2021年12月17日(金)~19日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ

演出・出演:小野寺修二
出演:Kajihara Akiko、Lee Ren Xin、Sakiyama Rina、Liu Juichu、Fujita Momoko

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