由来を教えて!劇団名50 その8 [バックナンバー]

シラカン

キャッチーさを求めて生き物に

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若手のホープが次々と現れ、頭角を表していく演劇界。劇団名に惹かれ、チケットを買ってみる……そんなジャケ買いならぬ“劇団名”買いをした経験はないだろうか。このコラムでは、若手劇団の気になる名前の秘密に迫る。

今回は、シラカンが登場。現在は神奈川・横浜を拠点に活躍するシラカンの作品は、トリッキーな設定と劇展開が魅力だ。「どうしてこんなことに……」と思いながらも引き込まれてしまう作品世界を生み出すシラカンの秘密に、劇団名から迫る。

シラカン

Q. 劇団名の由来、劇団名に込めた思いを教えてください。

シラカンの西岳です。

最初はシラカンではなく、アーバンエアーという名前で活動を始めました。
結成メンバーは僕ともう一人の子、芳Pでした。

元の名前は2人でいろいろ話をして、団体としてどうなりたいかとか、好きな言葉とか、キーワードを出して、カッコいいかどうか?とか、かなり気合いを入れて意味を込めて命名しました。

実際に元の名前で書類を出したり、稽古場を借りたりもしました。

名前をつけてから2週間ぐらい後に団体のロゴを作るための話し合いをしました。

芳Pが「鯉とかロゴにするのどう?」と提案をしてくれました。
ラコステとかのキャッチーさを求めて生き物にしようという提案だったのですが、にしても鯉って……と思ったのを覚えています。

ロゴの生き物案に対して「魚ならシーラカンスが好きだからそっちのほうが良い」と言ったら、そこから団体名もシーラカンスを略しての“シラカン”になんやかんやで変更になりました。

このなんやかんやの詳細は当時そこに居合わせた人の記憶がちょっとずつ違うので、シラカンという名前はそういう軽さがあるんだと思いたいと思います。

気合いを入れて考えた名前がこんなにもさくっと変わるのかと思ったのは朧げに覚えています。

でも元の名前に多分そこまで思い入れもなかったのは確かです。

そういうなんにもない軽さとか響きを今は気に入ってます。

Q. 劇団の一番の特徴は?

演劇の上演に限らず各々が面白いと思ったこと、その時に興味があるものをそれぞれが勝手に、時には共にやっていることだと思います。

それぞれが好きだと思うことを、自由に楽に捉えられていると思います。

Q. 今後の目標や観客に向けたメッセージをお願いします。

シラカン作品を観たい、好きだと言ってもらえる人が1人でも多くなるような作品を定期的に上演し続けたいと思っています。

2023年もいくつか上演を予定しているのでぜひ目撃してください。

そのうえで、上演以外の各々の興味があることをもっと外に向けて発信しようと思っています。

僕らはよく雑談します、雑談の延長でこんなことやってみない?みたいなのがよく生まれるので、そういったものを肩肘張らずにやっていきます、シラカンがもっと楽しげなツールになっていけたらと思います。

これからはもっと気軽に、何かを観ること・することが好きな方に向けて多くの場を作るので様子を伺っておいていただけたらハッピーです!

ではまた。

シラカン「ぞう騒々」より。(撮影:小嶋謙介)

プロフィール

2016年結成。2019年から神奈川・横浜を拠点に活動している。メンバーは西岳、岩田里都、石橋侑紀、加藤玲の4名。2016年発表の「永遠とわ」で、「東京学生演劇祭2016」の審査員個人賞と大賞、「佐藤佐吉演劇賞2016」の優秀作品賞を受賞。2017年発表の「永遠とわとは」で「第2回全国学生演劇祭」の審査員賞、観客賞、大賞を獲得した。

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