「上方漫才大賞」プラス・マイナスが大賞、吉田たちが奨励賞、カベポスターが新人賞を獲得

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「第58回上方漫才大賞」が本日5月27日に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールで行われ、プラス・マイナスが大賞、吉田たちが奨励賞、カベポスターが新人賞を獲得した。

左から吉田たち、プラス・マイナス、カベポスター。(c)カンテレ

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「第58回上方漫才大賞」の大賞を受賞したプラス・マイナス。(c)カンテレ

例年同様、関西テレビとラジオ大阪で生放送された「上方漫才大賞」。事前に行われた審査によってプラス・マイナスが大賞に輝き、賞金200万円を獲得した。賞レースで結果を残せていないことに劣等感があったというプラマイ岩橋は「“無冠の帝王”がこうやって(賞を)いただけるというのは、今回すごくいい経験になりましたし、非常にうれしく思っております」「めっちゃ希望が持てたというか。間違ってなかったし、人と比べるのもちょっと違うなと思いましたし。自分たちは自分たちなりにやっとけば、誰かが見てくれてるんだろうなっていうのは、今回の受賞ですごく感じました」とコメント。また相方・兼光は「2回、3回と獲っておられる先輩方もたくさんいるので、1回で満足せずに、ゆくゆくは紫綬褒章も目指して漫才も精進していきたいと思います」と今後の目標を語った。

奨励賞では、吉田たち、なすなかにし、ビスケットブラザーズ、見取り図、ロングコートダディの5組、新人賞ではカベポスター、さや香、ダブルヒガシ、天才ピアニスト、ドーナツ・ピーナツ、ハイツ友の会、令和ロマンの7組がネタを披露。当日の審査により、吉田たちとカベポスターが受賞者に選ばれた。

プラス・マイナス コメント

──受賞の感想は?

岩橋:初めて新人賞をいただいたのが2012年で、そこからもう9年間ぐらい奨励賞にノミネートされることもなかったんですね。「M-1グランプリ」でミキに敗者復活戦で惜しくも負けて、ラストイヤーで決勝っていう景色を見ずに、この人生終えるんだって感じやったんです。この世界って残酷じゃないですか。でも、そういう世界でなんとか奨励賞で、次に大賞ってなって、もうバトル形式じゃないので、あとはゆっくり待たせていただこうと。正直5年後ぐらいになるんじゃないかなとか、50歳までにもらえたらありがたいなとかいう感じでやってて、そこからは「THE SECOND」が始まったんですけども、やっぱりそういう肩書きがないもんで、そこでやっぱ劣等感もありました。コンビ解散したり、やめたりするのが、最近ずっとニュースでいろいろ流れてますけど、売れるっていう山を登っていく中で、いろんなパターンあるんやでっていうのを見せられたかなというのは1個ありますね。やっぱ賞レース一点集中主義になってるんで。だからあえて“無冠の帝王”がこうやっていただけるというのは、今回すごくいい経験になりましたし、非常にうれしく思っております。で「THE SECOND」。またこんなん始まるんかいってなってます(笑)。やっと戦いから解放されたと思ったんですけど、また始まるんかい。たぶん出るでしょうし。とりあえずこの大賞を噛みしめたいと僕は思います。「上方漫才大賞」という、新しい可能性というか、「普段を見ていただいての受賞あんのや」っていう、めっちゃ希望が持てたというか。間違ってなかったし、人と比べるのもちょっと違うなと思いましたし。自分たちは自分たちなりにやっとけば、誰かが見てくれてるんだろうなっていうのは、今回の受賞ですごく感じました。

兼光:僕らって人気があるコンビでもないですし、すごく知名度があるコンビでもないので、普段の営業とか劇場はやっぱり一番ウケないといけないなっていうのは、自分たちでずっと思ってまして。で、1回1回の舞台を大切にしてきて、ウケても、よりどう笑ってもらおうかっていうのを修正に修正を重ねると。本当に相方が細かいんですけど、それがないとここにはいないとも思ってますし。本当は、その修正に修正を重ねて、よりウケるようになって、自分たちが一番ウケてるやろうなっていう自負もありますし、それを社員さんが見てくれて、評価してくれて、舞台の回数もすごく多く入れていただいて、本当社員さんに感謝しております。本当に漫才師が一番欲しい賞で、本当に名誉ある最高峰の賞なんでね。これ以上ないですね。

──賞金200万円の使い道は?

岩橋:家のローンはお互い78歳まであるんですよ。100万入れたとこでどうにもならないので、なんも買われへんので、とりあえず、うちのお母さんが「あと上方漫才大賞さえ獲ってくれたら、ほんまにいつ死んでもええ」って言ってくれてるんで。僕、大学行くのに1年間浪人して、大学4回生で辞めてるんですよ。そこからお笑い芸人とか言い出してるんですよ。むちゃくちゃやったんですけど。「自分で決めたんやったらもう振り向くな。思っきりやれ」って言ってくれてた両親、あと家を守ってくれてる嫁と子供2人を家族旅行に連れて行きたいです。いつも家族旅行ってね、15万ぐらいで収まったらええなって思うんですけど、1回ちょっと50万ぐらい思いっきり使う家族旅行に行きたいなと思いますね。

兼光:保険を見直したいです。あとは、せっかく大賞を獲ったのでいいスーツを買いたいです。カウス師匠にも「これから高級なスーツを着ていかなあかんで!」と言われてきたので。

──今後の目標は?

岩橋:漫才の賞でいうと、一番好きで憧れていた、歴史と権威のある上方漫才大賞をいただけたので、まず本当に喜びがすごくあります。今後は上方漫才大賞を獲った芸人として、お客さんのハードルもちょっとずつ上がってくると思うので、NGK(なんばグランド花月)や吉本の劇場でしっかり笑いを取って、出番がどんどん遅くなっていくような芸人さんになっていきたいです。あとは優勝候補みたいな記事も出ていた「THE SECOND」をどうしようかなというところです。でも上方漫才大賞をいただいていれば、逆にほかの賞レースは気楽に出られるのかもしれません。 僕たち、まだ(新幹線の)移動がグリーン車じゃなくて、3人席の間のB席に座ることも多いんですけど、先に巨体が座っていたらものすごく嫌がられるんです。東京と大阪の往復も多いので、グリーン車に乗れるようになりたいです。

兼光:「上方漫才大賞」をいただきましたが、2回、3回と獲っておられる先輩方もたくさんいるので、1回で満足せずに、ゆくゆくは紫綬褒章も目指して漫才も精進していきたいと思います。

吉田たち コメント

「第58回上方漫才大賞」の奨励賞を受賞した吉田たち。(c)カンテレ

──奨励賞受賞の感想は?

ゆうへい:ほっとしたなっていうのが大きいですね。久しぶりの賞レースやったんで。大きい会場でしたし。逆にトップバッターということで開き直れたかなっていうのはありますね。

こうへい:僕もほっとしたのが一番ですね。結構厳しい期間に入っていたので。絶対に獲りたいなという気持ちは誰よりも強かったと思います。

──賞金150万円の使い道は?

ゆうへい:さっき相方が「厳しい」と言っていたように、この3年ぐらいはコロナで貯金を切り崩す生活やった……(笑)。奥さんに迷惑かけたので、そういう点では、おいしいもんを食べさせてあげたいなと、言っておきましょう(笑)。

こうへい:一昨年、相方に子供が生まれて……もちろん甥っ子なんですけども、すごくかわいいので貢ぎたいです(笑)。

ゆうへい:助かるわ(笑)。

──今後の目標は?

ゆうへい:新人賞もいただいたので、次も大賞はもちろんそうなんですけど、ほかにも「THE SECOND」などのいろんな賞レースに挑戦して、吉田たちの漫才を見に劇場に来てもらえるような漫才師になっていきたいなと思います。

こうへい:僕もやっぱり「THE SECOND」を獲って、「上方漫才大賞」の大賞を獲ってというのが一番理想的なコースかなと思いますね。僕らもお客さん呼べる人になりたいです。今、まったくなってない(笑)。6月の単独ライブのチケットも30枚ぐらいしか売れてないので。

カベポスター コメント

「第58回上方漫才大賞」の新人賞を受賞したカベポスター。(c)カンテレ

──奨励賞受賞の感想は?

浜田:去年、一昨年と悔しい思いをしてきて、今年こそ獲れたらいいなと思っていたのでうれしいです。お客さんがずっと温かくて、ほかの芸人もみんなウケていましたし、出順もトリで運がよかったのかなと思います。ホンマに勝ったんや……と思いました。

永見:今回が3回目の新人賞ノミネートで、悔しい思いもしてきました。ほかの芸人が全員面白かったので、トリでネタを終えて受賞が発表された瞬間は、「あの面白いネタよりもウケたんだ」っていう喜びがありました。

──賞金100万円の使い道は?

浜田:来年、メジャーリーグを観に行くのに使いたいです! 金額的にはちょうどいいんですけど、休みが5日いるので、このあとマネージャーさんに電話して5連休をいただけるように交渉したいと思います。

永見:浜田が5連休を取ると僕も5日間休みなので、実家に帰ってめっちゃ親孝行したいと思います。

──今後の目標は?

浜田:今日改めてプラス・マイナスさんと吉田たちさんを見て思いましたが、やっぱり奨励賞や大賞を目指して精進し続けたいと思います。賞レースを獲るまでは、もっと評価してほしいって思うときが多くて悔しかったんですけど、今は実力以上に仕事や賞レースの運が向いてきている気がします。波に乗れているなとは思いますが、天狗にならないように気をつけます。

永見:「上方漫才大賞」の新人賞をいただいたので、次は「上方漫才大賞」の奨励賞、「上方漫才大賞」の大賞、「上方漫才大賞」のベストジーニスト賞……。ベストジーニスト賞って「上方漫才大賞」の中ですよね? それに向けて、デニムはいいやつを選びたいと思います! 賞レースで優勝する前までは「芸人向いてないのかな」「早めに芸人やめた方がいいのかな」とずっと迫られている感じはありました。ただ賞レースで優勝や受賞をさせていただいてからは、ここでいい成績を残さないと下り坂になってしまうというプレッシャーに迫られる感じがあるので、追いかけられる対象が変わりました。

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※記事初出時、コメントの発言者に誤りがありました。訂正し、お詫びいたします。

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MayaWitch@ナイセン団 @MayaWitch

「上方漫才大賞」プラス・マイナスが大賞、吉田たちが奨励賞、カベポスターが新人賞を獲得(コメントあり / 写真14枚) https://t.co/hV4UvYdOfO "プラス・マイナス"はコントも出来るから実力はあるとは思っている(^_^.)もっと売れて欲しいなぁ~ #上方漫才大賞 #漫才

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