柏木ひなた、みんなで作った1stソロツアー笑顔で完走

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柏木ひなたによる初のライブツアー「HINATA KASHIWAGI 1st TOUR ~enchantment~」が、昨日5月23日の東京・Zepp DiverCity(TOKYO)公演をもって幕を閉じた。

柏木ひなた

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柏木ひなた「HINATA KASHIWAGI 1st TOUR ~enchantment~」最終公演の様子。

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約12年にわたって所属した私立恵比寿中学から卒業し、2023年3月にソロアーティストとしての活動をスタートさせた柏木。今年3月には1年間のソロ活動の集大成となる1stソロアルバム「1/24」を発表し、このアルバムを携えて全国6都市のライブハウスを回った。ライブはバンドによる生演奏で、最終公演では小川翔(G)、熊代崇人(B)、守真人(Dr)、半田彬倫(Key)がバックを務めた。

柏木ひなた

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ライブのオープニングを飾ったのは、舞台「独特な人」で共演した川谷絵音(indigo la End、ゲスの極み乙女、ジェニーハイ、ichikoro、礼賛)の提供曲「踊りましょ」。アイボリーのパンツスーツを着た柏木は、ダンスしながら髪を振り乱し歌う。柏木は続けてアルバム「1/24」収録曲「We Know」、4月に配信リリースされたアルバム未収録曲「Unhappy Sky」を披露。このツアーではスマートフォンでの動画および写真の撮影が許可されており、客席には柏木のパフォーマンスを目と耳、体で味わいつつスマホを構えるファンの姿が多く観られた。柏木は「人がいっぱいいる……いっぱいいるからよりカメラを向けられているのがすごいわかる」「MCは撮らなくていいんだよ。みんながMCを上げるから私は言われるんだ。アホなMCって」と照れ笑いを浮かべながらも「最後まで楽しんでいきましょう! コールとかも、自由にやってもらえるのが私はうれしいので、好き勝手に騒いでください」と観客に呼びかけた。

椅子に腰掛け熱唱する柏木ひなた。

柏木ひなた「HINATA KASHIWAGI 1st TOUR ~enchantment~」最終公演の様子。

アルバム「1/24」はバリエーションに富んだ楽曲が収められており、「エキストラガール」ではかわいらしい歌声、「目から流れた歌」ではジャズテイストのサウンドに合わせた妖艶な声、尾崎雄貴(Galileo Galilei、BBHF、Warbear)作詞の「19」でははつらつとした歌声、クリスマスソング「サンタサンタサンタ」ではファルセットを効かせた歌声と、柏木は楽曲によってコロコロと歌の表情を変えていく。本人もお気に入りだという中盤のバラードコーナーでは観客に着席を促し、柏木自身も椅子に腰掛けて「Garden」「Those Days」をじっくりと歌い上げた。フォーキーな「感情線」では手を左右に振りフロアとの一体感を生み出し、「next to you」は椅子から立ち上がって感情を振り絞るように熱唱した。

柏木ひなた

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ライブも終盤に差しかかり、柏木が「もう終わりです」と言うと客席からは「えー!」の声が。これに柏木は「その『えー!』って言うのやめない? 私だって終わりたくないんだよ。でもお時間ちゅうものがあるからしょうがないじゃん。最後は盛り上がりたいし、『終わります』と言ったらだいたい楽しいブロックじゃん。『えー!』じゃなくて『イエー!』にしない」と提案。試しにやってみるも場内は変な空気になり、アイデアはすぐに却下となったが、柏木はここから文字通り最後の盛り上がりを見せる。えびちゅうのレパートリーとしてたびたび歌っていた椎名林檎のカバー「自由へ道連れ」で一気にギアを上げると、柏木はアッパーなソロデビュー曲「From Bow To Toe」で観客とコール&レスポンスを繰り広げ、ロックテイストの「BLOOM」、そして最後はパンキッシュな「Culmination」と畳みかけるようなパフォーマンスでクライマックスを迎えた。

先にアンコールの演奏を始めたメンバーに座り込んで詰め寄る柏木ひなた。

柏木ひなたとバンドメンバー。

立ち去るバンドメンバーに向かって深々とお辞儀する柏木ひなた。

盛大な「ひなた!」コールを受け、青いツアーTシャツに着替えてステージに戻ってきた柏木は、アルバム「1/24」の冒頭に収められた「piece of cake!」を披露。自然体でフランクなこの楽曲を、バンドメンバーとのくだけたやりとりを交えながら歌った。ラストの「11人の私」では観客のクラップの輪が広がり、ピースフルなムードの中でツアーは大団円。柏木は改めてバンドメンバーを紹介し、ともにライブを作り上げた4人が立ち去るステージ袖に向かって深々と頭を下げた。そしてフロアに向き直すと、今度は「無事にツアーファイナルを迎えることができました。1カ月間という短い期間でしたけど、たくさんの方に出会うこともできました。6公演あったけど本当にあっという間で……なんでもかんでも“1st”って大事じゃないですか。もちろんすべて大事なんですけど、一番最初はやっぱ肝心だなと思うし、それをこうして皆さんと一緒に作り上げられたことが、すごくうれしかったです」と、同じくともにライブを作り上げてきた観客にも感謝の言葉を伝える。「ソロだけど、1人じゃ何もできないので。グループ時代からずっと言われ続けてきたことが、今でもすごく身に染みています。『みんながいて、フロントマンがちゃんと立つということを忘れるな』と。それを改めてこのツアーで感じましたし、今後もっともっといいライブを作れたらなって思います。ぜひこれからも柏木ひなたの音楽を好きでいてくれたら。自分も楽しみながら笑顔でがんばっていけたらと思います」とすがすがしい表情で語った柏木は、客席に向かって深々と頭を下げてステージを終えた。

このツアーで歌われたオリジナル楽曲は、柏木の公式プレイリストとしてApple Music、Spotify、LINE MUSICで公開されている。

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セットリスト

柏木ひなた「HINATA KASHIWAGI 1st TOUR ~enchantment~」2024年5月23日(木)Zepp DiverCity(TOKYO)

01. 踊りましょ
02. We Know
03. Unhappy Sky
04. エキストラガール
05. 目から流れた歌
06. 19
07. サンタサンタサンタ
08. Garden
09. Those Days
10. 感情線
11. next to you
12. 自由へ道連れ(オリジナル:椎名林檎)
13. From Bow To Toe
14. BLOOM
15. Culmination
<アンコール>
16. piece of cake!
17. 11人の私

読者の反応

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とんちゃん @Golden8_forever

ナタリーさん、柏木ひなたさんがソロになっても、愛情いっぱいのライブレポートを書いてくださって、本当にありがたい!MCとかも文字起こしにしてくれるから、ひなたの言葉も目に見える形で残るし、ツアー行った人も、行けなかった人も、ぜひ読んでほしいな!!! https://t.co/RoEkDNNSik

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