龍宮城、結成から1年の成長を見せつけたツアー終幕「大きな夢を抱き続けたい」

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龍宮城の全国ツアー「龍宮城 SPRING TOUR 2024 -DEEP WAVE-」が、本日4月2日に愛知・Zepp Nagoyaで終幕した。この記事では3月25日に行われた神奈川・KT Zepp Yokohama公演のうち、15:00開演の昼公演の模様をレポートする。

龍宮城(撮影:森好弘)

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KENTソロ曲で幕開け

龍宮城(撮影:森好弘)

昨年放送のオーディション番組「0年0組」の最終回にてグループ名とデビューメンバーが発表されてからちょうど1年。その後2回のライブツアーを行い、秋からは日本テレビ系ドラマ「秘密を持った少年たち」とこの前日譚を描いた音楽劇に出演するなど、龍宮城は“オルタナティブ歌謡舞踊集団”としての表現を追求すべく多様な活動を繰り広げてきた。今回のツアーではそれらの活動を経て7人が身につけてきた表現力をいかんなく発揮。新作EP「DEEP WAVE」の収録曲も全曲披露し、龍宮城の新たな世界を観客にアピールした。

KENT(撮影:森好弘)

開演時刻を迎え、ステージ前の黒幕が開くと、ITARU、Ray、KEIGO、S、冨田侑暉、齋木春空の姿が。そこに後方からKENTが駆け寄り、6人の輪の中心に加わる。そのまま始まった1曲目は、「DEEP WAVE」に収録されたKENTのソロ曲「BOYFRIEND」。KENTの感情豊かなボーカルを6人のコーラスとダンスが支え、これから始まるステージの熱量をファンに予感させた。めまぐるしく変わるテンポでフロアを翻弄した「DEEP WAVE」のラスト、6人に担ぎ上げられたKENTは「龍宮城へようこそ」とひと言。観客をさらなる深淵へ誘った。

ポエム、ラップ、弾き語り…多彩なパフォーマンス

ITARU(撮影:森好弘)

リリース当時よりもはるかに迫力を増した歌声で「SHORYU (→↓↘+P)」を披露したあとは、龍宮城主演ドラマ「秘密を持った少年たち」の劇中歌「BLOODY LULLABY」へ。サビでは冨田が「騒げ!」と絶叫し、オーディエンスを興奮に導く。間奏にはメンバー同士が殴り合うような振り付けも繰り広げられ、“BLOODY”なムードを一層強く醸し出した。曲が終わるとITARUの「まだまだ血が足りないね?……皆さんもそうですよね?」という言葉に続き、再び「BLOODY LULLABY」がスタート。7人はハードすぎるパフォーマンスを2連投して観客を圧倒した。

Ray(撮影:森好弘)

曲終わりではメンバーが1人ずつ崩れ落ちていき、最後に残ったRayは空虚な思いを抱えながら前に進むことをつづったポエムを独唱する。オーディエンスが息を呑みその言葉に聞き入っていると、Rayは「Mr.FORTUNE……Mr.FORTUNE……」と祈りを捧げるようにつぶやき、そのまま「Mr.FORTUNE」が始まった。ライブ序盤のシリアスな表情から一変、笑顔で歌い踊る7人だが、冨田の「1,2,3,4,5,6,7!狭すぎランキングはブチ抜き合い!」というシャウトから「Mr.FORTUNE」は2巡目に突入。ここで披露されたのはメンバーそれぞれがラップする新バージョンだ。7人は各々のバックボーンも踏まえた力強いラップで、龍宮城の新たな一面を見せつけた。

S(撮影:森好弘)

齋木春空(撮影:森好弘)

狂騒が静まったステージに1人残ったSは、アコースティックギターを抱えて「RONDO」を弾き語りで歌唱する。澄んだボーカルにオーディエンスがじっくりと耳を傾けていると、アウトロではITARUとKENTも加わって歌声を響かせた。Sに代わってステージに残ったITARUとKENTは「SENSUAL」を情感豊かにパフォーマンス。さらにS、齋木、Rayが現れ、「DEEP WAVE」に収録されたトリッキーなユニット曲「SEAFOOD」を披露する。三者三様の個性的なボーカルとダンスパフォーマンスを、オーディエンスは歓声を上げて楽しんだ。

「2 MUCH」アカペラバージョンで魅せた歌唱力

龍宮城(撮影:森好弘)

そこへ拍手をしながら現れたのはサングラス姿のKEIGO。同じくサングラスをかけたITARU、KENT、冨田を従えたKEIGOは洗脳するかのようにS、齋木、Rayにもサングラスを装着させ、ソロ曲「JAPANESE PSYCHO」をアグレッシブに歌い踊った。さらにストーリー性に富んだ新曲「LATE SHOW」、鬼気迫る表情とアクションが印象的な「バイオレンス」と、タイプの異なる楽曲が次々と投下される。2回披露された「2 MUCH」は、最初にアカペラバージョンで、続いて通常のバージョンでパフォーマンス。アカペラバージョンではこの1年で磨かれた7人の歌唱力を発揮し、美しいハーモニーで観客を魅了した。

冨田侑暉(撮影:森好弘)

KEIGO(撮影:森好弘)

ライブ終盤ではKENTのソロ曲「BOYFRIEND」を冨田がパフォーマンス。強さの中にも弱さを感じさせるような佇まいで、KENTとはまた異なる世界観を表現する。「火炎」「RONDO」に続き、最後の曲に入る前にはKEIGOがメンバーを代表して挨拶した。「いろんな景色を見て、なりたい姿、立ちたい場所が増えました」とKEIGOはこの1年の歩みを振り返り、「小さな目標を少しずつこなしていって、大きな夢を抱き続けたい。楽しいことも悲しいこともあるし、明るい未来が待っている保証もないけど、夢も希望もそれでは終われないから龍宮城は前に進めます。どんな場所にも龍宮城は、龍宮城の音楽を届けていきたいと思っています」とファンに誓った。

龍宮城(撮影:森好弘)

ラストナンバーは「DEEP WAVE」。7人はライブ序盤のパフォーマンスよりもさらに力強さを増したステージングで、この1時間半の公演を経ても成長を遂げたことを印象付けた。すべてのパフォーマンスを終えたメンバーはそれぞれステージ後方にかけられた白い紗幕の中へと消えていく。最後に1人残ったKEIGOが思い直したように姿を消すと同時に前方の黒幕が閉じられ、龍宮城から現実へと観客を連れ戻した。

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セットリスト

「龍宮城 SPRING TOUR 2024 -DEEP WAVE-」2024年3月25日 KT Zepp Yokohama 昼公演

01. BOYFRIEND
02. DEEP WAVE
03. SHORYU (→↓↘+P)
04. BLOODY LULLABY
05. BLOODY LULLABY
06. Mr.FOTUNE
07. Mr.FOTUNE
08. RONDO
09. SENSUAL
10. SEAFOOD
11. JAPANESE PSYCHO
12. LATE SHOW
13. バイオレンス
14. 2 MUCH
15. 2 MUCH
16. BOYFRIEND
17. 火炎
18. RONDO
19. DEEP WAVE

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龍宮城 OFFICIAL / 0年0組 @RYUGUJOofficial

【#龍宮城 SPRING TOUR 2024 -DEEP WAVE-】

音楽ナタリーにて
ライブレポート公開
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#龍宮城
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