須田景凪、1年ぶりワンマンで「Ghost Pop」の世界観を提示「生きてる実感がありました」

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須田景凪が5月27日に東京・昭和女子大学人見記念講堂でワンマンライブ「須田景凪 LIVE 2023 "Ghost Pop"」を開催した。

須田景凪(Photo by TAKESHI SHINTO)

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「須田景凪 LIVE 2023 "Ghost Pop"」は、須田が5月24日に約2年ぶりとなるフルアルバム「Ghost Pop」をリリースしたことを記念して企画されたもの。須田にとって約1年ぶりとなった本公演のチケットは即日ソールドアウトし、彼は大勢の観客が見守る中、「Ghost Pop」の収録曲を中心に全18曲をパフォーマンスした。

須田景凪「須田景凪 LIVE 2023 "Ghost Pop"」の様子。(Photo by TAKESHI SHINTO)

イントロダクションの映像が上映されたのち、アルバムの世界観を連想させる遊園地モチーフのセットが組まれたステージに須田が現れると、場内はどよめきに包まれる。彼は1曲目にカオティックなムード漂う「ラブシック」をセレクト。イントロからハンドクラップが沸き起こったバルーン名義の楽曲「パメラ」では、疾走感あふれるバンドサウンドの中、憂いをにじませたボーカルを響かせて序盤からファンの心をつかんだ。

須田景凪(Photo by TAKESHI SHINTO)

須田は満員の客席を眺めながら「声出しできるワンマンライブは3年ぶりなんです。うれしいよね。今日はね、あっという間だと思うけど、お互い悔いのないような日にしましょう」と挨拶。ダークなスローナンバー「Howdy」でライブを再開すると、怒りに任せてまくし立てるような歌唱が印象的な「バグアウト」、複雑なビートと憂いを帯びたボーカルが絡み合う「幼藍」などを次々と繰り出し、オーディエンスを繊細かつメランコリックな世界へと導いた。流麗なピアノソロで始まった「終夜」では、美しいライティングが場内を照らし、須田の澄んだボーカルと相まって会場は神秘的なムードに包まれた。

須田景凪「須田景凪 LIVE 2023 "Ghost Pop"」の様子。(Photo by TAKESHI SHINTO)

普段から部屋に引きこもりがちのため、今年の正月明けからパーソナルジムに通い始めたという須田。「のこのこととジムに行ってはボコボコにされて帰って来てくる日々です。自分にとって今年は少しだけ人間らしい生活ができています」と自身の近況を語って会場の笑いを誘う。須田の「フィジカルの話をしたけど、まさに今からめちゃくちゃフィジカルなゾーンに入るので盛り上がってください」という前置きで披露されたのは、バルーン名義のキラーチューン「シャルル」。客席から悲鳴に似た歓声が上がる中、須田は間髪入れずにアニメ「スキップとローファー」のオープニングテーマで、底抜けに明るいポップナンバー「メロウ」を届けてフロアを大いに盛り上げた。

須田景凪(Photo by TAKESHI SHINTO)

ライブ終盤、須田が「改めて『Ghost Pop』というアルバムについて話したいなと思ってるんですけど」と、とつとつと語り始める。「昔から僕は誰のことも傷つけたくないという価値観があるんです。極論を言えば生きてくだけで誰かを傷つけることになるから。だから世の中に作品を出すとなると、言葉を選びすぎるあまり何も言えなくなる。でも今回のアルバムは何にも気を遣わずに曲を作ろうと思ったんです。完成してみてすごく自分と向き合った作品になったと思うし、須田景凪 / バルーンという人間の作品においては一番生々しいものになったと思う」「このアルバムを作って、変に変わっていくつもりはないんだけど、これからはめちゃくちゃ恥をかいて生きていこうと思っています。皆さんも気を遣って何かを言えなかったり、息苦しい瞬間があればライブに来てください。こちらは音楽を作って待っているので」と観客に語りかけると、最後に「ダーリン」を情感たっぷりに歌い上げてステージをあとにした。

須田景凪(Photo by TAKESHI SHINTO)

アンコールを受けて再び登場した須田は、まずバルーン名義で初音ミク×ソニーストア「360 Reality Audio」イメージソングとして書き下ろされた「花に風」を披露。そして9月から「Ghost Pop」を携えた全国ツアー「須田景凪 TOUR 2023 "Ghost Pops"」が始まることに触れ「今日は皆さんからめちゃめちゃ刺激をいただきました。ツアーまでにもらったものをちゃんと返せるようにします。『Ghost Pop』というタイトルとは真逆になってしまうけど、今日はすごく満たされました。生きてる実感がありました。僕も、あなたも」と挨拶。最後は「Ghost Pop」のエンディングを飾る「美談」を歌唱し、大盛況の中この日の公演の幕を降ろした。

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須田景凪「須田景凪 LIVE 2023 "Ghost Pop"」2023年5月27日 昭和女子大学人見記念講堂 セットリスト

01. ラブシック
02. パメラ
03. 落花流水
04. いびつな心
05. Howdy
06. バグアウト
07. 幼藍
08. veil
09. 雲を恋う
10. ノマド
11. 終夜
12. シャルル
13. メロウ
14. パレイドリア
15. 綺麗事
16. ダーリン
<アンコール>
17. 花に風
18. 美談

須田景凪 TOUR 2023 "Ghost Pops"

2023年9月2日(土)東京都 Zepp DiverCity(TOKYO)
2023年9月9日(土)広島県 広島CLUB QUATTRO
2023年9月10日(日)福岡県 DRUM LOGOS
2023年9月16日(土)北海道 cube garden
2023年9月30日(土)宮城県 Rensa
2023年10月22日(日)愛知県 DIAMOND HALL
2023年10月28日(土)大阪府 Zepp Namba(OSAKA)

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👁‍🗨mari🎈🐿 @mari_harapeco55

LIVE 「Ghost Pop」のレポ!!

“美しい日でした“

が蘇る😭✨ https://t.co/1fVOcszByl

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