“東京のローカルバンド”スカートの約4年ぶりツアーが渋谷クアトロで終幕、同郷・PUNPEEとのコラボも

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スカートが3月25日に東京・渋谷CLUB QUATTROで東名阪ツアー「スカート ライヴツアー2023 "SONGS"」の最終公演を開催した。

澤部渡(Vo, G)(撮影:タマイシンゴ)

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スカート(撮影:タマイシンゴ)

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「スカート ライヴツアー2023 "SONGS"」は、スカートが昨年11月にリリースした約3年半ぶりのオリジナルアルバム「SONGS」のレコ発企画。澤部渡(Vo, G)はこのツアーについて昨年12月開催のワンマンライブ「eleven matchboxes, ninety-six cigarettes」にて「2年前に出したアルバム『アナザー・ストーリー』はレコ発もろくにできなかったから、その弔い合戦にもなったら」と語っており、その言葉通り「SONGS」と「アナザー・ストーリー」の楽曲を軸にしたセットリストを展開した。

澤部渡(Vo, G)(撮影:タマイシンゴ)

スカートがツアーを行うのは、2019年開催の「Major 2nd Albumリリースツアー “トワイライト”」以来で約4年ぶり。ツアーファイナルとなった渋谷CLUB QUATTRO公演のチケットはほぼ完売の盛況ぶりで、澤部が佐久間裕太(Dr)、佐藤優介(Key)、シマダボーイ(Per)、岩崎なおみ(B)というおなじみのサポートメンバーとともにステージに現れると、この日を心待ちにしていたオーディエンスは大きな歓声と拍手で出迎えた。スカートのステージは「架空の帰り道」で幕開け。そのまま軽快なリズムを刻む「さよなら!さよなら!」や、どこか影のあるミディアムナンバー「駆ける」を続けて序盤から観客の心をがっちりとつかんだ。今回のツアーではステージの撮影が良識の範囲内でという条件付きでOKとなっており、澤部は「昔はライブ中に動画や写真を撮られるということが自分の中で難しかったんですよ。でも、最近はあきらめがつきました(笑)。なので今夜の記念に良識の範囲内でスマホに収めていただいて構いません」と、この4年間で心境に変化があったことを明かした。澤部はその後、「十月(いちおう捨てるけどとっておく)」「Aを弾け」「セブンスター」を立て続けに披露。バンドメンバーとの息の合ったアンサンブルでオーディエンスの体を揺らした。

スカート(撮影:タマイシンゴ)

佐久間は高揚した様子のオーディエンスを眺めながら「ほかの公演も盛り上がった。でも、ぶっちゃけ東京が一番盛り上がってますね(笑)」とひと言。これには澤部も「やっぱりスカートは東京のローカルバンドなんですよね(笑)。うれしいです。こんなに楽しい日はないです!」と笑顔で語った。スカートは映画「窓辺にて」の主題歌「窓辺にて」で穏やかにライブを再開すると、「ともす灯 やどす灯」「視界良好」といった毛色の異なる人気ナンバーを軽やかに届けた。ライブ中盤、澤部が「十年一昔という言葉がありますが、僕らの10年前というとまさにQUATTROでライブをやっていた時期で」と語り始める。当時、カーネーションの前座を務めていたスカートは一切MCをしない尖ったライブをしており、そのステージを観たゲストの大谷能生に説教されたというエピソードを披露して会場の笑いを誘った。澤部が「その頃みたいなガツガツした気持ちを思い出したいと思いまして、メドレー形式でガンガンやります」と宣言すると、佐久間のドラムカウントを合図に「静かな夜がいい」の演奏がスタート。その後も「スウィッチ」「わるふざけ」「返信」「ストーリー」といったスカートの初期曲が、現体制ならではのライブアレンジで届けられた。

澤部渡とPUNPEE。(撮影:タマイシンゴ)

今回のツアーでPUNPEEとのコラボ曲「ODDTAXI」をセットリストに組み込むか悩んでいたという澤部。彼は「PUNPEEさんに連絡したら『ヒップホップの文化だとフィーチャリングは共有財産なんで全然やっちゃってください』と言ってもらえたので、その言葉を肝に刻んでやらせてもらおうかと思います」と「ODDTAXI」の演奏を開始し、冒頭のパートを歌い終えたところで急に「スペシャルゲスト! PUNPEE!」と叫んでPUNPEEを呼び込んだ。このサプライズに場内がどよめく中、スカートとPUNPEEは抜群のコンビネーションを見せつけ、オーディエンスのテンションをヒートアップさせた。東京・板橋出身という共通点を持つ澤部とPUNPEE。演奏が終わると、PUNPEEは「辺境の地からこんないい感じの洒落た曲ができるとは(笑)」と笑顔で語ってステージをあとにした。スカートは「この盛り上がりのまま最後まで行きましょう!」と告げると「海岸線再訪」「月光密造の夜」を勢いよくパフォーマンスしてライブ本編を終えた。

スカート(撮影:タマイシンゴ)

スカートはアンコールを受けて再びステージに登場。澤部は「SONGS」の制作を振り返り、「今回のアルバムはタイアップがすごく多くて、自分的にもスランプだったので本当に助かりました。その中でも一番ホットなタイアップはやっぱり『フォーエル』という服飾のCMだったんじゃないかと」と、はるやまが展開するファッション専門店「大きいサイズの店フォーエル」のテレビCMソング「この夜に向け」の話題を出し、「やっぱりプラスサイズで生きるっていうのが本当に大変だってことを皆さんに伝えたい」と冗談交じりに語った。「この夜に向け」に続いて披露された「回想」では、再びPUNPEEが登場し、シマダボーイが叩くパーカッションを軸に複雑なビートが絡むこの曲を、セッションをするかのようにパフォーマンス。スカートは最後に初期の人気曲「ガール」をエモーショナルに届け、会場のテンションを最高潮に導いた。演奏が終わり、退場のBGMが流れるも観客の拍手は止まず急遽ダブルアンコールが行われることに。最後は澤部が1人きりで登場し、オーディエンスから募ったリクエスト曲「あの娘が暮らす街(まであとどれくらい?)」を弾き語りで熱唱して4年ぶりのツアーを締めくくった。

スカートとPUNPEE。(撮影:タマイシンゴ)

またApple Music、Spotify、LINE MUSIC、AWAといったサブスクリプションサービスでは、本公演のセットリストで構成されたプレイリストを公開中。

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スカート ライヴツアー2023 "SONGS" 2023年3月25日 渋谷CLUB QUATTRO セットリスト

01. 架空の帰り道
02. さよなら!さよなら!
03. 駆ける
04. 十月(いちおう捨てるけどとっておく)
05. Aを弾け
06. セブンスター
07. おばけのピアノ
08. 標識の影・鉄塔の影
09. 粗悪な月あかり
10. CALL
11. トワイライト
12. 窓辺にて
13. ともす灯 やどす灯
14. 視界良好
15. 静かな夜がいい
16. スウィッチ
17. わるふざけ
18. 返信
19. ストーリー
20. ODDTAXI
21. 海岸線再訪
22. 月光密造の夜
<アンコール>
23. この夜に向け
24. 回想
25. ガール
<ダブルアンコール>
26. あの娘が暮らす街(まであとどれくらい?)

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澤部渡 / スカート @skirt_oh_skirt

おやライヴ・レポートだ👺 https://t.co/svs4cazco4

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