「WACK合同オーディション2023」激動の1週間を振り返る

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3月19日から25日にかけて音楽事務所WACKのオーディション合宿「WACK合同オーディション2023」が行われた。この記事では1週間に起きた出来事をダイジェストで掲載する。

「WACK合同オーディション2023」の様子。

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「WACK合同オーディション2023」候補生

「WACK合同オーディション2023」候補生一覧

今回のオーディションには19名の候補者と5名の現役メンバーが参加。7日目の最終審査に進んだ候補生はレオナイクスワイズ、アイカ・ザ・ポリス、hitorikko、チャンアダルトの4名で、運命の合格発表ではアイカ、hitorikko、チャンアダルトの3名が合格し、BiSへの加入を果たした。BiSは1月にオリジナルメンバー2名が脱退し、3名で活動していたが、5月からは6名の新体制で活動することになる。

渡辺淳之介(WACK代表)

3月19日の午後、ニコニコ生放送での生中継がスタート。WACKオーデでは渡辺が合宿開始時、自身のTwitterアカウントに候補者の名前と彼がスマートフォンで撮った写真を1人ずつアップするのが恒例となっている。そのほかにも渡辺のTwitterアカウントでは審査内容や候補生への投票、審査結果などが定期的に報告された。

「WACK合同オーディション2023」初日の様子。

初日は午後に1人ひとりの歌唱審査、夕方に個人面談、夜に4チームに分かれてのパフォーマンス審査が行われた。ここで1位を獲得したチームに本オーディションの合格者が含まれていない点からも、渡辺が合宿中、候補生のパフォーマンスを観ているだけではなく、面談時の雰囲気や、候補生同士との関わり方、日を追うごとの変化なども観察していることがうかがえる。

「WACK合同オーディション2023」2日目 パフォーマンス審査の様子。

「WACK合同オーディション2023」2日目 パフォーマンス審査の様子。

2日目昼のパフォーマンス審査ではBiSHの「サヨナラサラバ」「脱・既成概念」が課題曲に選ばれた。6人または7人で1組のチームに分かれた候補生は、BiSHメンバーのパート割りまで指定されたうえで審査を受けた。結果は全体的に芳しいものではなく、渡辺は「人の話を聞いていない」と候補生たちに指摘。「WACKに入ったら最終的にスタッフやプロデューサーの言うことを聞かないといけない。自分たちらしくありたいなら、自分でバンドでもダンスグループでも好きなことをやればいいじゃん」と苦言を呈す。さらに渡辺は「WACKにおける個性」について、「WACKのメンバーに個性があるというのは、それは自由ってことではない。俺が言ってる意図を考え、言う通りにやるだけじゃなく想像を超えてほしい」と述べた。

「WACK合同オーディション2023」3日目 早朝腹筋対決の様子。

2日目の脱落者はaho、バグ・ライオン、アンカー・トリプル、ベル・ドナルド、キホンタウン、タマチノミキの6名。ム能セイは体調不良でリタイアとなった。ベルはWACKの育成グループWAggのベル・ナルドとして活動していたが、WAgg活動終了に伴いWACKを退所。リベンジを懸けて合宿に再び参加したが脱落となった。

左からWACK堂前氏、hitorikko、チャンアダルト。

左から時計回りにベル・ドナルド、ノノ3、WACK前田氏。

「WACK合同オーディション2023」5日目 コント中のWACK堂前氏、WACK深谷氏。

なお「WACK合同オーディション」は、多くのスタッフがこの企画の運営、サポートを行っている。一部WACK社員は裏方に徹するのみならず、渡辺からの指名を受け、候補生に混ざってパフォーマンス審査に参加することもあった。“内輪ノリ”と言ってしまえばそれまでだが、精力的に活動するWACK所属グループのマネージャーたちのタフさを感じる瞬間でもある。今回の合宿ではExWHYZマネージャーのWACK前田氏がパフォーマンス審査での奮闘を評価され、ボーナスが増額されることになった。また「WACK合同オーディション2019」に“パー・ルイ”名義で参加し、同年のTBS系バラエティ「水曜日のダウンタウン」内のアイドルオーディション企画「モンスターアイドル」にも出演した経験のある人物が、WACK堂前氏だ。堂前氏はWACKのアイドルオーディションではなく、求人応募して社員としてWACKの一員となり、現在はGANG PARADEのマネージャーを務めている。今回の合宿では歌詞が飛んでしまうなどパフォーマンスが振るわず、悔しい思いをしたそうだが、ASPマネージャーの深谷氏と会心の実況コントを展開して爆笑を誘う場面もあった。またニコ生スタッフは風呂上がりの参加者に直撃インタビューをしたり、夜遅くにニコ生プレミアム会員限定での配信を企画・提案したりと、候補生への密着にとどまらない動きで番組を盛り上げる。プレミアム会員向けの配信では、渡辺がWACKを退所した元メンバーに電話して近況を聞くなど、レアな内容でWACKファンを歓喜させた。そして映画監督の岩淵弘樹氏ら映像チームはドキュメンタリー撮影で現場に入っており、候補生、現役メンバーのリアルに迫った。

怒る渡辺淳之介。

「WACK合同オーディション2023」3日目 朝の様子。

オーディション継続を希望して頭を下げる候補生。

3日目の朝、事件が起こる。朝食後、いつまでも談笑を続ける候補生たちに渡辺は激怒。「何が『人生懸ける』だよ! 何が『WACKの音楽知ってもらう』だよ! もういいよ、帰って!」と言い放ち、その場を去った。候補生がオーディション継続を渡辺に懇願するも、彼の怒りはなかなか収まらなかった。最終的に候補生に突きつけられたのは“究極の二択”。この場であきらめて帰れば、次回以降のWACK主催オーディションに応募できるが、本合宿に継続参加して合格できなかった場合、次回以降は書類審査の時点で候補から外すというものだった。なお朝食後に歌詞を覚えることに集中していたノノ3とレオナイクスワイズの2名は、この二択の対象者にならなかったため、不合格となっても次回以降、オーディション参加のチャンスがある。

”究極の二択“について、渡辺が「何度もオーディションを受けて、やっと受かった子たちがいっぱいいる」「もっと準備してから来たいならそうしたほうがいい」と説明するも、候補生たちは審査継続を選択して練習に戻った。しかし数分後、1人だけ候補生の中で違う行動をするものがいた。それはチャンアダルトだ。

左から渡辺淳之介、チャンアダルト。

彼女はマラソンは常に最下位、食事も時間内に食べきれない、集団行動になるとうまく力を発揮できないながらも、面談時には自信を見せるといった部分で逆に渡辺の目に留まっていた候補生の1人。チャンアダルトが「やっぱり次回に懸けたい」と後出しで申し出たため、渡辺は「今さらダメだよ」と一蹴する。さらに「はっきり言うけど、今できなかったらあなたは一生できないって烙印を押すことになるから、今やったほうがいい。今できないのが今の自分の甘さだよ」「あなたの限界までやってごらん。今やったら、景色が変わるから」と伝えた。結果的にチャンアダルトは最終日、BiS合格を勝ち取ることになる。

左からナ前ナ以(ASP)、トギー(BiS)、maho(ExWHYZ)、ナルハワールド(GANG PARADE)、ナオ・オブ・ナオ(豆柴の大群)。

左からマンマン、土星のネコ。

朝の事件から辛辣なムードが漂う中、昼にはWACKから現役メンバーが合流。今年はトギー(BiS) 、ナオ・オブ・ナオ(豆柴の大群)、ナ前ナ似(ASP)、ナルハワールド(GANG PARADE)、maho(ExWHYZ)が参加した。この日の夜のパフォーマンス審査は現役メンバー1人に候補生が割り振られるチーム制。最下位チームの候補生が問答無用で脱落になるという内容だったため、現役メンバーにいきなりプレッシャーがのしかかった。そして夜の審査ではナルハワールドチームが最下位になり、ブギー、マンマン、土星のネコの脱落が決定。渡辺は泣き崩れる脱落者に、「どこかで夢物語だと思ってるんじゃない? 現実味がないというか。生きるか死ぬかなんだよ。ここまで来たなら現実にしてほしいと思ったけど、そこもふわっとしてた」と脱落理由を告げ、「あなたたちの目標は、現時点ではWACKに入ることだっただろうけど、本当の目標はそんなところじゃないと思う。だから違うところで会おう」と話した。脱落者を出してしまったナルハワールドは、今自分にできることを改めて考え直し、行動する必要が出てきた。

「WACK合同オーディション2023」4日目 早朝マラソンの様子。

笑う渡辺淳之介、泣くナ前ナ以(ASP)。

「WACK合同オーディション2023」5日目 早朝ツイスター対決の様子。

4日目昼の審査でも「全体的によくなかった」という評価を下した渡辺は、このオーディションの進め方について悩む。さらにナ前ナ似は、いまだ変化の予兆に乏しい候補生と接して「WACKをナメられている」と悔し泣き。夜の審査後に渡辺は「何が変わったのかなというのが正直なところです」「ここで何かしら壊したり、突っ切ったり、振り切ったりしないと合格はない」と、WACKに入ることが簡単でないことを候補者に改めて伝えた。この日はゴブ・ゴブ・ゴブ、ノノ3、ahoの3名が脱落するも、ノノ3は5日目早朝のツイスター対決に勝利して、救済された。

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5日目 WACKオーデ初の“ブレイキングダウン”審査へ

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