Ken Yokoyamaがライブハウスに帰ってきた!ツアー初日の第一声「この感じ、ひさしぶりだな!」

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Ken Yokoyamaが昨日3月13日に神奈川・F.A.D YOKOHAMAでライブツアー「Feel The Vibes Tour」の初日公演を開催した。

Ken Yokoyama(Photo by Teppei Kishida)

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「Feel The Vibes Tour」はF.A.D YOKOHAMAを皮切りに、4月23日の岡山・CRAZYMAMA KINGDOMまで全国9カ所のライブハウスを回るツーマンツアー。各公演のゲストバンドとして、KUZIRACOUNTRY YARDBURLがラインナップされている。100~400人キャパのライブハウスを回ることや、観客による声出しの条件が緩和されるなど、徐々にコロナ禍以前の姿を取り戻しつつある昨今の情勢も相まって、開演を前にファンの期待は高まるばかり。F.AD YOKOHAMA前には半袖姿の観客が大勢集まり、続々と入り口に吸い込まれていった。また近年のKen Yokoyamaがアリーナクラスやホールクラスなど大きめのステージに立つことが多かったこともあり、開演前にステージとの距離の近さに驚く観客も多くいた。

KUZIRA(撮影:酒井雅斗)

熊野和也(B, Vo / KUZIRA)(撮影:酒井雅斗)

Ken Yokoyamaにとって2023年1発目となるツアーの初日、先発でステージに上がったのはPIZZA OF DEATH RECORDS所属の KUZIRA。前日3月12日に愛知・Zepp Nagoyaで昨年発表の最新アルバム「Pacific」のリリースツアー「KUZIRA presents. Pacific Tour 2022-2023 FINAL SERIES」のファイナルを終えたばかりの彼らは、開演予定時間を過ぎたタイミングで登場して勢いよくライブをスタートさせた。フロアでは開始早々、一部でモッシュが巻き起こり、大勢の拳が突き上がる。KUZIRAは「Pacific」からの楽曲はもちろん、「Snatch Away」など比較的初期の楽曲を含む楽曲を披露。後半は畳みかけるようにキラーチューンを次々に投下し、エネルギッシュなメロディックパンクチューンの数々でオーディエンスを熱く盛り上げた。

KUZIRA(撮影:酒井雅斗)

シャー:D(Dr / KUZIRA)(撮影:酒井雅斗)

MCでは末武が古くからのPIZZA OF DEATHファンやKen Yokoyamaファンに向けて「先輩方! 盛り上がってますね!」と挨拶しつつ、「年齢とか関係ないんでかかってきてください! Ken Bandは今日からフルキャパライブ。俺たちはこの感じのライブを前から続けてきたって意味では、俺らが先輩かな」と、ライブバンドである彼らのスタンスをしっかりと示す。そしてライブハウスに集まる“おじさん”“おばさん”に向けて、海外ドラマ「フルハウス」の主題歌「Everywhere You Look」のカバーを届け、場内の一体感を高めた。KUZIRAは、本ツアーの初日公演から3月26日の神奈川・OPPA-LA公演まで5カ所で、Ken Yokoyamaと競演する。

横山健(Vo, G / Ken Yokoyama)(Photo by Teppei Kishida)

Ken Yokoyama(Photo by Teppei Kishida)

横山健(Vo, G)、南英紀(G)、Jun Gray(B)、松本"EKKUN"英二(Dr)がステージに登場するや否や、観客がフロア前方に押し寄せてすし詰め状態に。横山は「この感じひさしぶりだな! ライブハウスでやるのは3年半ぶりなんだよ!」と笑顔を見せ、「今日からマスク着けなくていいんでしょ? 国が俺に合わせてくれたんだな! ライブハウスを楽しみたいんだ」と述べる。そして「テメーは怪我してもいいけどよ、周りを怪我させるなよ!」と、ひさびさのライブハウスでの激しいライブに十分に気をつけるように呼びかけた。

Ken Yokoyama(Photo by Teppei Kishida)

南英紀 (G / Ken Yokoyama)(Photo by Teppei Kishida)

松本"EKKUN"英二(Dr / Ken Yokoyama)(Photo by Teppei Kishida)

モッシュ、シンガロングなど、コロナ禍によって制限されていた観客の感情表現が爆発。押し寄せるオーディエンスに向け、横山はMCのたびに「後ろに下がろう」と伝え、安全にライブが楽しめるように積極的に声をかける。さらに横山自身は「今日からマスクをしない」と宣言するも、MCのタイミングで換気タイムを設けるなど、考え方がさまざまであるコロナ禍において、ライブを楽しみたい人に向けてのさまざまな気配りも決して忘れなかった。Ken YokoyamaがF.A.D YOKOYAMAでライブをするのは実に19年ぶりのこと。コロナ禍以降はホールなどの大きめの会場でライブを行ってきたこともあり、横山は「ライブハウスの楽しみ方はライブハウスでしかないわ!」と眼前のオーディエンスに向けて、素直な思いを観客にぶつける。そして「ライブハウスで演奏するときのために温めておいた」という楽曲「Your Safe Rock」を披露。彼らは同曲のように、このツアーのための“とっておきの曲”を各公演に用意しているそうだ。

Ken Yokoyama(Photo by Teppei Kishida)

横山健(Vo, G / Ken Yokoyama)(Photo by Teppei Kishida)

ライブ終盤、Ken Yokoyamaは2021年発表のアルバム「4Wheels 9Lives」から「Without You」を届けたあと、Hi-STANDARDの楽曲「THE SOUND OF SECRET MINDS」をセルフカバーという形で演奏した。この公演のほぼ1カ月前にあたる2月14日、Hi-STANDARDの恒岡章(Dr)が突然この世を去り、いまだ現実を受け止めきれない人も多くいる中で迎えたKen Yokoyamaのツアー初日。そんな中での突然のハイスタ楽曲の演奏に、フロアは興奮する者、泣き崩れる者など、悲喜こもごもという状況だった。

横山健(Vo, G / Ken Yokoyama)(Photo by Teppei Kishida)

メンバーとハグした横山はオーディエンスに向けて、「ありがとう! いろいろあるけど生きていこう、俺ら。せっかくハイスタの曲をやったからちょっとだけ俺の心境を話すと、やっぱり突然いなくなっちゃったからびっくりしたし、整理するには時間がかかってる。まだ整理できてないんだよ。だけど、それはこのステージに上がる前までだな。やっぱり上がったら、俺……うん。『やれんじゃん!』っていうかさ。『ここからだ!』ってバッチリ思ってるよ!」と話し、喝采を浴びる。続けて、「ちょっと聞いてよ。さっきKUZIRAのライブを扉開けて、横からちょこっと観たの。そしたら『戻って来ちゃったこれに!』って」と汗だくのオーディエンスがステージに押し寄せるライブハウスの光景を前に、「やっぱりホールがいいわー」といたずらな表情を浮かべる。ホールのよさにも触れつつ、横山は「ライブハウス、やっぱこれだな!」と、自らの素直な思いを吐露した。

マスク着脱が“個人の自由”となった3月13日に、Ken Yokoyamaはツアー初日を無事に終えた。水をかぶったかのように汗だくのオーディエンスの表情が、ライブの充実度を物語っていた。

Ken Yokoyama「Feel The Vibes Tour」(※終了分は割愛)

2023年3月16日(木)愛知県 RAD HALL
<出演者>
Ken Yokoyama / KUZIRA

2023年3月17日(金)大阪府 Live House Anima
<出演者>
Ken Yokoyama / KUZIRA

2023年3月24日(金)東京都 ANTIKNOCK
<出演者>
Ken Yokoyama / KUZIRA

2023年3月26日(日)神奈川県 OPPA-LA
<出演者>
Ken Yokoyama / KUZIRA

2023年4月7日(金)福島県 郡山HIP SHOT JAPAN
<出演者>
Ken Yokoyama / COUNTRY YARD

2023年4月14日(金)長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX
<出演者>
Ken Yokoyama / COUNTRY YARD

2023年4月22日(土)愛媛県 WStudioRED
<出演者>
Ken Yokoyama / BURL

2023年4月23日(日)岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM
<出演者>
Ken Yokoyama / BURL

Ken Yokoyama「DEAD AT MEGA CITY」

2023年5月20日(土)東京都 日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)

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「Feel The Vibes Tour」2023年3月13日 F.AD YOKOHAMA セットリスト

KUZIRA

01. Backward
02. Power Bank
03. Throw Your Cell Away
04. Snatch Away
05. Everywhere You Look
06. Clown
07. Muggy
08. Pacific
09. Bye For Now
10. A Sign of Autum
11. Spin
12. In The Deep
13. Blue

Ken Yokoyama

01. Support Your Local
02. I'm Going Now, I Love You
03. 4Wheels 9Lives
04. Dry Spell
05. Out Alone
06. Maybe Maybe
07. Ten Years From Now
08. Angel
09. Whatcha gonna do?(※新曲)
10. Funny Things
11. Your Safe Rock
12. Cherry Blossoms
13. Pressure
14. Without You
15. THE SOUND OF SECRET MINDS
16. Let The Beat Carry On
17. Believer
18. Still I Got To Fight
19. Punk Rock Dream
20. While I'm Still Around

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