「氣志團万博」最終日、ホルモン×R-指定や氷川きよし×綾小路翔がコラボし「YAH YAH YAH」で大団円

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氣志團主催の野外フェス「氣志團万博2022 ~房総魂~」が9月17日から19日にかけて千葉・袖ケ浦海浜公園で行われた。この記事では最終日、19日公演の模様をレポートする。

氣志團(撮影:青木カズロー)

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DJダイノジ(撮影:青木カズロー)

日差しが照りつける晴天から激しい雨まで、1日を通して目まぐるしく天候が変わり続けた最終日。この日のMOSSAI STAGEで“WELCOME ACT”を務めたDJダイノジは終演後の打ち上げのMCを任されていることを明かし、大谷ノブ彦が「一昨日はニューロティカのあっちゃん(ASTUSHI)、昨日は仙台貨物のイガグリ千葉さん。どちらも撃沈したそうです……(笑)」と大役へのプレッシャーを告白して観客を笑わせる。その後は「いつか『万博』に出てほしい」という大御所から今年の出演アーティストまで、多彩な選曲で来場者を楽しませた。

森山直太朗(撮影:上山陽介)

この日の“OPENING CEREMONY ACT”は「氣志團万博」には欠かせない存在である森山直太朗。ケツメイシ「さくら」に乗せて登場した彼は「男はつらいよ」の車寅次郎のコスプレで「おいさくら、元気か? おいスタッフ、かける曲違うだろ!(笑)」とツッコミを入れ、「姓は森山、名は直太朗。人呼んで『ざわわ』の息子でございます」と自己紹介した。その後はギターを手に「さくら」を披露し、美しい歌声で観客を魅了した。

倖田來未(撮影:中野修也)

YASSAI STAGEトップバッターを務めた倖田來未は大胆なスリットの入った黒い衣装にサングラス姿で登場し、オーディエンスの度肝を抜く。1曲目「キューティーハニー」、そして「IS THIS TRAP?」「DO ME」でパワフルな歌とダンスを届けたあと、倖田はMCで「ひさびさですね、こんな朝から歌うの。私って夜の女じゃないですか」「想像以上に風が強くて。思ったよりも(衣装の)お尻が出ちゃいまして、すみません(笑)」と直前のパフォーマンスとのギャップを見せて観客の心を一気に惹きつけた。「愛のうた」の優しくも力強いボーカルを届けたあとは「め組のひと」でカメラや観客に向けてポーズを決める。最後は「BE MY BABY」を熱唱し、「最後まで楽しんでいって!」とオーディエンスに笑顔で手を振った。

Creepy Nuts(撮影:釘野孝宏)

「氣志團万博」初出演のCreepy Nutsは、MOSSAI STAGEの客席エリア後方までびっしりと埋まった観客を大いに盛り上げた。手始めに2人は9月7日リリースの最新アルバム「アンサンブル・プレイ」より「堕天」でタオル回しを、「2way nice guy」でジャンプを促す。R-指定は「氣志團さんにフェスに呼んでもらえるなんて、我々がラップやDJを始める頃は思ってもみなかったですよ」と感慨深そうに語った。するとMC中に会場の空気をクールダウンさせるように大粒の雨が降り始める。その光景を目にしたCreepy Nutsは、土砂降りの雨に対抗するように「のびしろ」を力強く披露して観客をヒートアップさせ、曲が終わる頃には見事に空を晴らしてみせた。

WANIMAと綾小路翔(Vo / 氣志團)。(撮影:青木カズロー)

雲の隙間から時折晴れ間がのぞく中、YASSAI STAGEに登場したのはWANIMA。KENTA(Vo, B)が冒頭で「ノンストップのバリバリヤバいセットリスト持ってきたぞ!」と叫んだ通り、3人は持ち時間の中でほぼMCを挟まずに人気曲やライブ定番曲など8曲を届けた。その中でもハイライトだったのが「One Night Carnival」のカバー。BPMの速いロックサウンドにアレンジされたこの曲をWANIMAはパワフルに演奏する。そんな彼らの熱演に誘い込まれるように氣志團の綾小路翔(Vo)、早乙女光(Dance & Scream)がステージに登場してオーディエンスを煽った。その後、WANIMAは「ともに」を元気よく披露してステージをあとにした。

純烈♨ダチョウ(撮影:釘野孝宏)

純烈ダチョウ倶楽部のスペシャルユニット・純烈♨ダチョウのステージでは、最初に純烈の4人が登場し「君を奪い去りたい」、そして彼らの主演映画「スーパー戦闘 純烈ジャー 追い焚き☆御免」の主題歌「NEW(入浴)YORK」を披露。特攻服をまとった“ヤンキーバージョン”の純烈ジャーも登場し、観客にアピールした。ダチョウ倶楽部の肥後克広と寺門ジモンを加え、6人で「純烈♨ダチョウだ! ヤー!」と挨拶したあとは、スタンドマイクを前に「プロポーズ」を歌う。最後に6人は、今回の「万博」出演がきっかけとなってコラボレーションしたという「白い雲のように」のカバーを披露。曲中には純烈ジャーの一員として登場していた新メンバーの岩永洋昭がマスクを脱いで挨拶する。最後は天国の上島竜兵に捧げるように、観客とともに空に手を掲げた。

きゃりーぱみゅぱみゅ(撮影:上山陽介)

8年ぶりの「氣志團万博」出演となったきゃりーぱみゅぱみゅの出番が始まると同時に、会場には再び強い雨が降り始めた。しかしエメラルドグリーンのチャイナドレス風衣装をまとったきゃりーは、雨をものともせず「キャンディレーサー」「にんじゃりばんばん」を軽やかにパフォーマンス。「CANDY CANDY」のビートで会場を揺らせたあとは「みんな、雨具とか大丈夫?」と観客を気遣う。さらに強まる雨脚の中、堂々とセンターステージに進み出たきゃりーは「自分の時間に結構雨が降るっていう予報だったので、私も雨に当たろうと最初から決めてました。みんなと同じ気持ちになりたかったから」とロックな一面を見せる。そして「自分史上一番ロックな曲を歌いたいと思います!」と叫び、「ファッションモンスター」のパワフルなパフォーマンスで会場を沸かせた。

HEY-SMITH(撮影:青木カズロー)

MOSSAI STAGEでスカのリズムを刻んだのはHEY-SMITH。ライブ定番曲「Endless Sorrow」で一気にオーディエンスのテンションを引き上げ、猪狩秀平(G, Vo)とYUJI(Vo, B)のボーカルのかけ合いが印象的な「2nd Youth」でさらに熱気を上昇させる。会場を見渡した猪狩は「さすが氣志團万博やな。柄悪いやついっぱいおるやんけ。俺はけっこうそういうの好きやで!」とカラッとした口調で言ってのける。そしてHEY-SMITHは「We sing our song」でヘッドバンギングを巻き起こし、最後に高速ショートチューン「Come back my dog」を叩き込んでアクトを終えた。

マキシマム ザ ホルモン(撮影:浜野カズシ)

この日ひと際ハードなサウンドを轟かせたマキシマム ザ ホルモンは、1曲目の「握れっっっっっっっっ!!」からアグレッシブなステージングを展開し、会場を混沌とさせる。MCではナヲ(ドラムと女声と姉)がさまざまなジャンルのアーティストが出演する「氣志團万博」を“異種格闘技戦”だと言い表し、「優勝しか興味ない。やれんのかっていうかやるしかない! ピリオドの向こうへ行こうぜ!」と叫んだ。人気曲「ぶっ生き返す!!」ではR-指定(Creepy Nuts)がステージに颯爽と登場。ダイスケはん(キャーキャーうるさい方)と対峙して鋭いリリックを繰り出した。ダチョウ倶楽部を彷彿させる2組の寸劇を経て、マキシマム ザ ホルモンはアッパーな「恋のスペルマ」でオーディエンスの一体感を高めた。

森山直太朗(撮影:上山陽介)

冒頭で“OPENING CEREMONY ACT”を務めた森山直太朗は、夕暮れ時の涼しい風が吹くYASSAI STAGEに再び姿を現した。彼はこの季節にぴったりの「夏の終わり」で透明感のあるハイトーンボイスを響かせ、「すぐそこにNEW DAYS」では跳ねるようなリズムに乗せて陽気に歌い上げる。場内をリラックスムードに導いたところで、森山はピアノの前に移動。そしてデビュー20周年を記念したアルバム「素晴らしい世界」の表題曲を披露した。森山が繊細なピアノの音色を奏で始めると空気がピンと張り詰め、場内はシリアスな雰囲気に。“OPENING CEREMONY”で見せたひょうきんさとは異なる一面でオーディエンスを魅了した。

早乙女光(Dance & Scream / 氣志團)、綾小路翔(Vo / 氣志團)を迎え、「One Night Carnival」を披露する東京スカパラダイスオーケストラ。(撮影:釘野孝宏)

全員鮮やかな黄色のスーツという出立ちでステージを彩ったのは、「氣志團万博」常連の東京スカパラダイスオーケストラ。サングラスをかけた谷中敦(Baritone Sax)は「DOWN BEAT STOMP」で声を張り上げたのち、MCで昨日マネージャーから「氣志團万博」の開催可否についての連絡を受けた際、心中穏やかではなかったと明かし、「俺、どれだけ氣志團万博好きなんだろうと思ったよ」と笑った。茂木欣一(Dr)が「ピリオドの向こう側を信じている人に捧げたい曲」と前置きをしてプレイした「会いたいね。゚(゚´ω`゚)゚。」を経て、スカパラは盛り上がりに拍車をかけるように氣志團の「One Night Carnival」をカバー。スカパラメンバーと同じく黄色の衣装に身を包んだ綾小路と早乙女が参加し、2組はにぎやかにコラボレーションして観客を熱狂させた。

アヴちゃん(Vo / 女王蜂)(撮影:中野修也)

今回が初の「万博」会場での出演となった女王蜂は夜のMOSSAI STAGEに登場。アヴちゃん(Vo)はサングラスをかけて現れ、「KING BITCH」を迫力満点に歌い上げた。「Are you ready? 氣志團万博!」というアヴちゃんの言葉に続いては「BL」「火炎」を連投。やしちゃん(B)の重厚なベースラインに乗せてオーディエンスの手のひらやジュリ扇が妖しく揺れた。「ヴィーナス」ではひばりくん(G)のギターソロが観客をさらなる狂乱状態に導く。最後にアヴちゃんは「また私たちの単独公演で会いましょう。氣志團ありがとう!」と挨拶し、「Introduction」を熱唱。MCなしのストイックなライブで観客に鮮烈な印象を残した。

左から綾小路翔(Vo / 氣志團)、氷川きよし。(撮影:上山陽介)

鈴虫が鳴く頃に姿を見せたのは、今年いっぱいで歌手活動を休養することを発表している氷川きよし。「氣志團万博」初出演となる氷川は、1曲目の「雷鳴」で夜に映えるきらびやかな衣装をひらめかせながらソウルフルに歌い上げ、オーディエンスの視線を釘付けに。続いて「氷川きよし業をやっていましたkiinaと申します」という自己紹介を経て、“kiina”は自身が作詞、木根尚登(TM NETWORK)が作曲した楽曲「You are you」の歌唱を通して観客にメッセージを届けた。そしてゲストとして綾小路を迎え入れ、2人は「きよしのズンドコ節」で息ぴったりに声を重ねる。キメポーズもしっかりそろい「遊ぼうね」「あとでLINE送るね」と親しげなやりとりをして綾小路を送り出したあと、kiinaは最後にヒットソング「限界突破×サバイバー」でオーディエンスを熱狂させてパフォーマンスを終えた。

岸田繁(Vo, G / くるり)(撮影:釘野孝宏)

くるりは氣志團と同世代で、今年4月に初の対バンライブを行った間柄。会場近くを走るJR久留里線に引っかけた紹介VTRに続いて岸田繁(Vo, G)と佐藤征史(B)がサポートメンバーとともにステージに現れた。岸田は「京都から久留里線に乗ってやってまいりました、“岸田ん”です(笑)」と挨拶したあと、「太陽のブルース」の重厚なアンサンブルを届ける。MCで岸田は直前のVTRについて「久留里線はVTRの通り、昔はディーゼルだけで走っていたんですが、さっきの映像に映っていたのはハイブリッド車両です(笑)」と鉄道ファンならではの豆知識を披露して観客の笑いを誘った。そして氣志團への仲間意識を「同じ東京を目指して出てきたバンドとして感慨深いです」と明かし、「東京」を熱量たっぷりにパフォーマンスした。

3日間にわたった「氣志團万博2022」の大トリを務めたのはオーガナイザーの氣志團。1曲目からいきなり「One Night Carnival」を披露した彼らは、熱い演奏で観客の視線に応える。「NIGHT THE KNIGHTS」「スパトニック・シティ・ブビブビ」と硬派なナンバーを連投したあと、綾小路はコロナ禍や台風の接近という危機を乗り越えて全日程を完遂したことを「自分自身も半信半疑だったけど、無事3日間開催できました。本当にありがとう!」と喜び、今年行われた全国の夏フェスのバトンをつなぎ、秋フェスシーズンに向けて渡したことに安堵の表情を浮かべた。

氣志團とスカパラホーンズ。(撮影:上山陽介)

コロナ禍を乗り越える希望を描いた楽曲「No Rain, No Rainbow」、熱い思いを歌い上げた「落陽」に続き、今年の「万博」のサブタイトルにもなった「房総魂」では東京スカパラダイスオーケストラが加わってフィナーレに華を添える。最後に綾小路が今年の「万博」をラストを飾る曲を「『氣志團万博』と言えばこの曲でしょう!」と紹介し、流れてきたのはCHAGE and ASKA「YAH YAH YAH」のイントロ。氷川きよしやマキシマム ザ ホルモンのナヲ、森山直太朗も加わり、パワフルに熱唱する。サビでは純烈とダチョウ倶楽部の音頭で「ヤー! ヤー! ヤー!」のかけ声が袖ケ浦の夜空に響き渡り、3年ぶりの「氣志團万博」をにぎやかに締めくくった。

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「氣志團万博2022 ~房総魂~」2022年9月19日 袖ケ浦海浜公園 セットリスト

森山直太朗

01. さくら

倖田來未

01. キューティーハニー
02. IS THIS TRAP?
03. DO ME
04. WIND
05. 愛のうた
06. め組のひと
07. LOADED feat.Sean Paul
08. OMG
09. BE MY BABY

Creepy Nuts

01. 合法的トビ方ノススメ
02. 堕天
03. 2way nice guy
04. のびしろ
05. かつて天才だった俺たちへ
06. 生業

WANIMA

01. THANX
02. いいから
03. 雨あがり
04. Hey Lady
05. 眩光
06. BIG UP
07. One Night Carnival
08. ともに

純烈♨ダチョウ

01. 君を奪い去りたい
02. NEW(入浴)YORK
03. プロポーズ
04. 白い雲のように

きゃりーぱみゅぱみゅ

01. キャンディレーサー -Short Ver-
02. にんじゃりばんばん
03. CANDY CANDY -Remix-
04. どどんぱ
05. メイビーベイビー
06. つけまつける
07. ファッションモンスター
08. 最&高

HEY-SMITH

01. Endless Sorrow
02. 2nd Youth
03. Radio
04. California
05. Be The One
06. Inside Of Me
07. The First Love Song
08. We sing our song
09. Come back my dog

森山直太朗

01. 夏の終わり
02. 糧
03. すぐそこにNEW DAYS
04. 素晴らしい世界
05. 生きてることが辛いなら

東京スカパラダイスオーケストラ

01. 砂の丘~Shadow on the Hill~
02. DOWN BEAT STOMP
03. Glorious
04. Can't Take My Eyes Off You -君の瞳に恋してる-
05. 会いたいね。゚(゚´ω`゚)゚。
06. 水琴窟-SUIKINKUTSU-
07. One Night Carnival
08. Paradise Has No Border

女王蜂

01. KING BITCH
02. BL
03. 火炎
04. ヴィーナス
05. 催眠術
06. P R I D E
07. Introduction

氷川きよし

01. 雷鳴
02. 革命前夜
03. You are you
04. 生まれてきたら愛すればいい
05. きよしのズンドコ節
06. キニシナイ
07. 限界突破×サバイバー

くるり

01. 太陽のブルース
02. ハイウェイ
03. ばらの花
04. 東京
05. ロックンロール

氣志團

01. One Night Carnival
02. NIGHT THE KNIGHTS
03. スパトニック・シティ・ブビブビ
04. No Rain, No Rainbow
05. 落陽
06. 房総魂
07. YAH YAH YAH

マキシマム ザ ホルモンのセットリストは非公開。

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青木カズロー @cazrowAoki

氣志團万博、最終日。 https://t.co/4iZMslPfo9

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