Saucy Dog、“アルティメット”編成で新たな魅力アピールした初のアリーナツアー

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Saucy Dog初のアリーナツアー「Saucy Dog ARENA TOUR 2022 "Be yourself"」が本日6月16日に大阪・大阪城ホールでファイナルを迎えた。

「Saucy Dog ARENA TOUR 2022 "Be yourself"」2022年6月9日 東京・日本武道館公演の様子。

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昨年2月に初の日本武道館ワンマン「Saucy Dog one man live『send for you』」を行ったサウシー。緊急事態宣言下の開催のためキャパシティを減らして実施したものの、ライブを通して観客に目一杯の感謝を伝えた。そして今回、彼らは「Be yourself」と銘打って6月9、10日に東京・日本武道館、14日に愛知・日本ガイシホール、16日に大阪城ホールでツアーを実施。この記事では2度目の日本武道館ワンマンとなった初日公演の模様をレポートする。

「Saucy Dog ARENA TOUR 2022 "Be yourself"」2022年6月9日 東京・日本武道館公演の様子。

開演直前から場内には波の音がさざめき、観客の期待感を高める。開演時間を迎えると、ステージ上空のモニターで海面が揺らめいたのち、徐々に水中に沈んでいくメンバーの楽器が映し出された。楽器が海底にたどり着くと石原慎也(Vo, G)が奏でるさわやかなギターイントロが鳴り響いて「BLUE」の演奏がスタートした。3人の足元に広がるスモーク、ブルーやエメラルドの照明によって作り上げられた海底のような空間で、バンドははつらつとしたパフォーマンスを繰り広げてファンを歓迎した。

石原慎也(Vo, G)

「楽しんでいこうね」と朗らかに笑う石原の言葉を体現するように、3人は笑顔を絶やさずにアップテンポの「雀ノ欠伸」や「ナイトクロージング」を演奏。音源を正確になぞることよりも、楽しさや躍動感を伝えることを重視しているようなステージングでオーディエンスを楽しませた。MCでは石原が今回のツアータイトル「Be yourself」に込めた思いを説明。「あなたらしく、自分らしくという意味で、みんなの心をちょっとでも晴れやかにできたらいいなと思って今日もステージに立っております」と伝えた。

秋澤和貴(B)

7月6日に新作ミニアルバム「サニーボトル」をリリースするサウシー。この日バンドは、「サニーボトル」の収録曲で、今回のツアータイトルにも冠されている新曲「Be yourself」を初披露した。ストレートなバンドサウンドに乗せられた「君は君らしくいてよ」「間違えていこう!」といったメッセージ性の強い歌詞が印象的な応援ソングを、3人はパワフルに届けた。続けて石原による「皆さんがたくさん聴いてくれたり歌ってくれたりしたおかげで、多くの人に届けることができました」という前置きから演奏されたのは、昨年8月に配信リリースされた「シンデレラボーイ」。テレビ朝日系「ミュージックステーション」で今年の1月、5月と2度にわたって披露され、ロングヒット中のこの曲を石原がタイトルコールした瞬間、場内に熱のこもった拍手が響き、会場の温度が上昇する。石原は切ない恋心を表現した歌詞を情感たっぷりに歌い上げて、オーディエンスを魅了した。

せとゆいか(Dr, Cho)

最新曲とヒット曲を連投して観客を盛り上げたところで、石原の「スペシャルなSaucy Dogを観ていただきたいなと」という言葉からサポートピアニストの村山☆潤が登場。バンドは村山とともにABEMAのオリジナル恋愛番組「恋する♥週末ホームステイ2022春」の主題歌「魔法にかけられて」を演奏し、場内にロマンチックなムードを漂わせた。中盤にはサウシーのワンマンライブでおなじみのアコースティックコーナーが用意され、せとゆいか(Dr, Cho)がメインボーカリストを務める「煙草とコーヒー」「いつもの帰り道」がまず披露された。先の演奏に続いて参加した村山の、優しいピアノの音色に、せとが透明感のある歌声を重ねていく。さらにバンドは、村山、そしてストリングスカルテットを加えた編成で「結」を披露。アコースティックの繊細さとストリングスの壮大さが融合し、楽曲の新たな魅力が打ち出された。

石原慎也(Vo, G)

この編成のまま演奏された「ノンフィクション」では、晴れやかなサウンドに合わせてオーディエンスが楽しげにクラップ。その様子を満足げな表情で眺めた石原は「以上、Saucy Dogアルティメットバージョンでした!」と高らかに叫んだ。3人編成に戻って、サウシーはせとが刻む力強いドラミングで始まる「リスポーン」、秋澤和貴(B)のベースソロが光る「雷に打たれて」、石原が力強く歌唱する「ゴーストバスター」を連投。それぞれのプレイでオーディエンスの視線を集めた。本編最後に奏でられたのは爽快感のあるサウンドの「猫の背」。3人はピースフルな余韻を残してステージをあとにした。

アンコールを求める観客に、再びステージに呼び戻されたサウシーの3人。彼らは最後に、石原の豊かな声量と伸びやかな歌声が際立つ「いつか」「グッバイ」の2曲を丁寧に届けてツアーの初日公演を終えた。

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「Saucy Dog ARENA TOUR 2022 "Be yourself"」2022年6月9日 日本武道館 セットリスト

01. BLUE
02. メトロノウム
03. 煙
04. シーグラス
05. 雀ノ欠伸
06. ナイトクロージング
07. Be yourself
08. シンデレラボーイ
09. 今更だって僕は言うかな
10. 魔法にかけられて
11. 煙草とコーヒー
12. いつもの帰り道
13. 結
14. ノンフィクション
15. リスポーン
16. 雷に打たれて
17. ゴーストバスター
18. 優しさに溢れた世界で
19. バンドワゴンに乗って
20. 猫の背
<アンコール>
21. いつか
22. グッバイ

撮影:白石達也 / 日吉”JP”純平

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