LiSAがデビュー記念日に日本武道館に帰還!新たな自分の誕生を見せた全身全霊のステージ

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LiSAがソロデビュー記念日である4月20日、ライブツアー「LiVE is Smile Always~Eve&Birth~」東京・日本武道館公演の2日目を開催した。

LiSA(撮影:Viola Kam[V'z Twinkle])

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2011年4月20日にミニアルバム「Letters to U」でLiSAとしてデビューし、ひたむきに自身の歌を多くのリスナーに届けてきた彼女。「the Birth」と銘打たれた日本武道館公演で彼女は、タイトル通り“新たなLiSA”の誕生を証明するかのように変幻自在のステージングを繰り広げた。

LiSA(撮影:Viola Kam[V'z Twinkle])

ふっと場内の客電が落ち、LiSAッ子(LiSAファンの呼称)が灯すペンライトが場内をピンクに染め上げる中、2面のLEDスクリーンに森や草原など大自然を空撮したムービーが映し出される。最後に生命の源である水辺にたどり着くと、逆光の中、ステージにLiSAのシルエットが浮かび上がった。ソリッドで躍動感のあるバンドの演奏に乗せて、オープニングナンバーとして届けられたのは「往け」。スクリーンに歌詞を投影しながら、LiSAは自らを鼓舞するようにパワフルで伸びやかな歌声を武道館中に響かせ、「LiVE is Smile Always~Eve&Birth~」の世界にオーディエンスを誘った。

LiSA(撮影:Viola Kam[V'z Twinkle])

「ただいまー! 武道館!」。1曲目が終わるや否やそう叫んだLiSAは、今度は照明で真っ赤に染まったステージの中央に立ち、ロックモードを全開にして「ROCK-mode'18」を披露。ロングドレスの裾を翻しながら激しい側面をあらわにするも、続く「say my nameの片想い」では「武道館の皆さん、お祝いする準備はいいですか?」と弾けるような笑みを浮かべ、客席へと限りなく近付きLiSAッ子とのコミュニケーションを存分に堪能する。ライブを全力で楽しむ彼女の姿を受けて、会場内の空気は着実に熱を帯びていく。デビュー日を祝福するように披露された「晴レ舞台」を経て、LiSAは再びロックモードにギアを入れ、エレキギターを抱えて爆音を轟かせながら「cancellation」をプレイ。さらに、客席を撃ち抜く仕草をしながら「EGOiSTiC SHOOTER」を艶かしく挑発的に歌い上げたのを皮切りに、「GL」「DOCTOR」というアダルトな表情で魅せるナンバーを続けて披露する。「DOCTOR」のクライマックスでは、ステージに現れた骸骨のオブジェにまたがり狂おしい表情で「HELP ME DOCTOR……」とつぶやきオーディエンスを悩殺した。

「LiVE is Smile Always~Eve&Birth~」日本武道館公演の様子。(撮影:Viola Kam[V'z Twinkle])

1曲ごとに異なる演出を交え、めくるめくようなステージングを披露したLiSA。ライブの中盤では和風の衣装に身を包み、殺陣を想起させるダンサーたちの舞いに合わせて「明け星」をパフォーマンスし、「unlasting」では削ぎ落とされたアンサンブルに切ないボーカルを重ね、デビューから11年の間に培ってきた表現力を余すことなくオーディエンスに伝えた。しかし“大人なLiSA”で魅せるブロックが終わると場内のムードは一変。バンドメンバーである柳野裕孝(B)、PABLO(G)、生本直毅(G)、石井悠也(Dr)、白井アキト(Key)、岩村乃菜(Cho, Perc)の紹介が終わると同時に、ステージには真っ白なフリルをたっぷりあしらったドレスに着替えたLiSAが姿を見せた。

LiSAの映画「ミニオンズ フィーバー」日本語吹き替え版の出演が発表された瞬間。(撮影:Viola Kam[V'z Twinkle])

そしてLiSAがキュートなポップチューン「Merry Hurry Berry」を歌っていると、「ミニオンズ」のキャラクターであるボブ、ケビン、スチュアートが合流し、場内は一気ににぎやかな雰囲気に。観客が何が起きるのかと期待する中、LiSAが7月公開の映画「ミニオンズ フィーバー」の日本語吹き替え版に出演することがアナウンスされると、LiSAッ子はペンライトの色をミニオンズカラーである黄色に変え朗報を祝福した。ミニオンたちを送り出したあと、LiSAは改めてデビュー11周年を迎たことをファンに報告。デビュー前は夢の舞台であった日本武道館にこの日を含めて9回も立てた感慨を明かし、「願って、望んで、一生懸命歩いていたら素晴らしい11周年にたどり着いていました」と口にする。しかし彼女はまだ旅路の途中だと言わんばかりに、その言葉の直後に「終わらない冒険」を届け、曲のクライマックスで「続け!GLORY」とさらなる飛躍を誓った。

LiSA(撮影:Viola Kam[V'z Twinkle])

LiSA(撮影:Viola Kam[V'z Twinkle])

その後、「rapid lady ハレーション」「HADASHi NO STEP」というダンサブルなナンバーを挟み、LiSAは自身をスターダムへと押し上げた大ヒット曲「紅蓮華」を機に再び攻撃的なモードにシフトする。「Psychedelic Drive」では「オドレオドレ」とジュリ扇を振りながら煽り、「ADAMAS」では睨めるような視線をたたえ、フロアタムにマレットを勢いよく振り下ろしながら絶唱した。「LiTTLE DEViL PARADE」「Rally Go Round」というライブで愛されてきたご機嫌なアッパーチューンで、武道館を“最高の遊び場”に変えたLiSA。しかし、そのにぎにぎしい空気は彼女が「Catch the Moment」をアカペラで歌い始めた瞬間にギュッと引き締まる。スクリーンには青く染まったペンライトの光を前に、ライブで歌い紡いできたナンバーを瞳を潤ませながらパフォーマンスする姿が。まだ、アーティストとしての夢が続くことを宣言するように「叶えても叶えても 終わらない願い」と涙声で歌い上げたあと、ラストで「逃さないよ僕は この瞬間を掴め Catch the Moment」と叫び、天に向かって拳を突き上げた。

「LiVE is Smile Always~Eve&Birth~」日本武道館公演の様子。(撮影:Viola Kam[V'z Twinkle])

LiSA(撮影:Viola Kam[V'z Twinkle])

「今日まで忘れたい瞬間がたくさんあって、それ以上に忘れたくない瞬間があって……そのどの瞬間も逃さずに全部音楽に、言葉に、このライブで表現してきました」。そう切り出したLiSAは涙を堪えながら、「今日まで歩いてこれたのは、最高の瞬間を作ってくれるみんなのおかげ。大切な日に来てくれてありがとうございます」とファンに感謝の思いを伝える。そして「また遊ぼうね」と告げ、“新たなLiSA”のスタートを示すような希望に満ちた新曲を、ロケットが宇宙に旅立っていく映像を背に熱唱。あふれ出る涙を両手で受け止めたのち、すっかり自分のホームの1つへと変えた日本武道館のステージを満面の笑顔であとにした。

なおLiSAは4月28日に宮城・仙台サンプラザホールで行われる振替公演をもって「LiVE is Smile Always~Eve&Birth~」に幕を下ろす。

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