神聖かまってちゃんWWWライブで観客動揺ハプニング

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本日11月19日、東京・WWWで神聖かまってちゃんがワンマンライブを実施した。

怒りをあらわにするの子(右)とそれを制止する劔樹人マネージャー(左)。(Photo by 平沼久奈)

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この日の公演は、来場者全員にヘルメットの着用が義務づけられるという奇妙なもの。またチケットは一般発売直後2分でソールドアウトしたプレミアム公演とあり、開場直後から入場の際に配られた“ネ申”ヘルメットをかぶった400人の観客でフロアはあふれかえった。

20時ぴったりに客電が落ちると、みさこ(Dr)によるアナウンスがスタート。「本日の公演終了後ヘルメットをヤフオクに出すのはご自由ですがたいした値段はつかないと思います」といったユニークな告知を経て、オープニングSEの「夢のENDはいつも目覚まし!」が流れると会場から歓声が上がった。

そしてまずはみさこが配信用PCを持って登場。続いてmono(Key)がウィスキー片手に姿を見せ、ちばぎん(B)は配信PCの調整に入る。最後にの子(Vo, G)がステージに現れるとオーディエンスからの嬌声がこだました。

1曲目に鳴らされたのは「美ちなる方へ」。間奏でフロアから歓声が起こると、の子が一瞬にっこりと微笑み「今日初めてうまくいったんじゃないかな!」と会心の出来だったことを伺わせる発言も飛び出した。次の「ベイビーレイニーデイリー」では、みさこが「みなさん一緒に歌ってください!」とうながし、観客がイントロを一緒に口ずさむ。「ロックンロールは鳴り止まないっ」ではの子がアウトロでギターのフィードバック音を鳴らしながら即興のラップを披露する。

しかし曲間ではいつものとおりゆるいトークが挟まれるお決まりの展開に。の子がステージ後方に設置されたスクリーンに流されているニコニコ生放送を眺め「この放送気持ちわりーな」とつぶやいたり、monoの滑舌の悪さをおちょくったり。オーディエンスも慣れたもので、笑ったり野次を飛ばしたりしながら楽しんでいる様子だ。

4曲目はの子が「アンケートやります!」と言い、フロアやニコ生からさまざまな曲名が飛び交うが、そのどれでもない「ねこラジ」を演奏。「天使じゃ地上じゃちっそく死」ではの子がイントロをミスするハプニングも発生し、メンバー中から突っ込まれる一幕も。それを取り返すかのように「しにたい」というフレーズを絶唱し、ギターソロでは歪んだ音でフレーズをかき鳴らす。

「学校に行きたくない」では配信用PCをかかえたままヘルメットの海に倒れ込むも、瞬時にステージに戻され、のたうち回るの子。マイクを、続いてマイクスタンドを床に叩き付け、ステージ上はカオティックな雰囲気に。そのため曲間ではステージセッティングを直すため、少し休憩が必要なほどだった。

次の「ぺんてる」に入る前には、の子が「僕も大人になって、これで『ぺんてる』やるのはいいね。“大人になりました”」と歌詞の一部を引用。さらに「(あんまり)やってない曲をやらなきゃいけないような気がしてきました」と言うとドープな雰囲気の「通学LOW」を演奏。途中で配信用PCを床に叩きつけ、ヒンジを逆方向に曲げ、完全に破壊。ギタリストがピックを投げるように、バラバラになったモニターをフロアにプレゼントする。さらに執拗にPCをたたき壊す間、ちばぎんとみさこが即興でフレーズを奏で、会場は不穏な空気に。セッションが終了すると、ためらいがちに観客から拍手が起こった。

そして「ゆーれいみマン」「いかれたNeet」とファンの人気も高い曲が次々と演奏される。この段階になるとメンバーにも消耗した様子が見られ、特にの子はふらふらと足下がおぼつかない様子。それを見た観客からは「やりたいのやって!」とあたたかい声援が飛んでいた。

しかしこの日最大のハプニングはラストに待っていた。「ちりとり」を始める前に、の子がmonoに「monoラップやれよ」と無茶ぶり。ちばぎんとみさこもノリノリで、リズムを鳴らす。当初はかたくなに拒否していたmonoだが、の子にマイクを渡され逃げられず「無理だよ」「ラップはできないよ」とおずおずとフリースタイルでしゃべり始める。しかしだんだん興が乗ったのか、の子に向かって「警察行けよ」と口にした。

するとそれを聴いたの子が「もっかい言えよ」と反応。monoが「警察行けよ!」と繰り返すと「じゃあ今から行ってくるよ」と吐き捨て、の子が退場してしまう。事態を重く見たちばぎんが「ここで追いかけるとモテるらしいよ?」と振るも、腰を上げようとしないmono。ついにちばぎんが「じゃあ俺行ってくるわ」と言ってステージ袖に消え、みさこもそれを追いかける。ステージにひとり残されたmonoが戸惑っていると、みさこが戻ってきて「今から(monoが何をしたのか)全部思い出させてやる」とダブルビンタをお見舞いした。

そしての子が舞台に戻ってくるが、小声で「クソが」とつぶやくなど、今にも一触即発の空気が漂う。その直後、2人の殴り合いが始まってしまい、劔樹人マネージャーとちばぎんがmonoとの子をそれぞれ後ろから羽交い締めにし制止するも、ステージ中央でにらみ合いながらオフマイクで長い時間話し合いが続けられる。またフロアからは「どっちが悪いかアンケートで決めようよ!」と声が飛び、実際にニコ生でアンケートが実施される一幕も。

最終的に、ライブが終わってから話し合おうということでひとまず落ち着き、の子がマイクに向かって「すみませんでした、『ちりとり』やります」と笑顔で宣言。普段は感動を呼ぶ美しいバラードも、この日は一種奇妙な雰囲気の中演奏された。

そしてメンバーが退場し、観客からアンコールがかかるも紗幕がするすると閉まって客電がついてしまう。残念がるフロアの声を聞き、みさこが戻ってきて最後の挨拶を送る。「今日は本当にありがとうございました! みなさん気をつけて帰ってください!」と声をかけたことで、フロアはあたたかいムードに包まれ、計1時間40分におよんだライブは終了した。

なおこの日の模様を追った特別番組が、2011年1月26日(水)にスペースシャワーTVでオンエア決定。映画監督の松江哲明が手がける1時間のドキュメンタリーとして放送される。

神聖かまってちゃん@WWW セットリスト

01. 美ちなる方へ
02. ベイビーレイニーデイリー
03. ロックンロールは鳴り止まないっ
04. ねこラジ
05. 天使じゃ地上じゃちっそく死
06. 学校に行きたくない
07. ぺんてる
08. 通学LOW
09. ゆーれいみマン
10. いかれたNeet
11. ちりとり

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むらさき @murasakisakisak

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