現代思想で「君たちはどう生きるか」を特集、30人以上の寄稿で魅力に迫る

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雑誌「現代思想2023年10月臨時増刊号 総特集=宮崎駿君たちはどう生きるか』をどう観たか」が9月28日に発売される。

現代思想2023年10月臨時増刊号 書影

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7月14日に封切られた「君たちはどう生きるか」は、スタジオジブリの宮崎駿による長編アニメーション。吉野源三郎の同名小説からタイトルを借りた冒険譚だ。第2次世界大戦下の日本を舞台に、母を火事で亡くした少年が不気味な青サギに導かれ、生と死が入り交じる世界を訪れるさまが描かれる。本作の魅力に迫る同誌には、「その手が息を吹き込むとき」「散りばめられたものたちの博物誌」「ここ、あるいはここではないどこか」「幻影のゆらめくところ」「生と性をめぐる問い」「ものがたることの精神史」にカテゴリー分けされ、30人以上が寄稿した。税込価格は1540円。目次一覧は以下の通り。

※宮崎駿の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記

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目次

その手が息を吹き込むとき

個人的な感想です。 / 古川タク
分割されたバイオグラフィー──『君たちはどう生きるか』から『風立ちぬ』へ、あるいは「宮崎駿アニメ」の冒険 / 石岡良治
揺れ動くものの表れとしてのアニメ映画 / 小松祐美
君たちはどう(足音をたてて)生きるか / 鷲谷花
アニメーションと個人性――『君たちはどう生きるか』の個人的な鑑賞記 / 宮本裕子
風が止むとき / 土居伸彰

散りばめられたものたちの博物誌

断片的映像への偏愛――ガラクタの変換と配置としての映画 / 山内朋樹 
ファンタジーへの入り口としての建築 / 五十嵐太郎
建築巡りの異界の旅 / 小澤京子
消えた彫刻――自己模倣の象徴としてのアリアドネ / 松下哲也
『君たちはどう生きるか』の天体考──星・月・隕石 / 中野真備

ここ、あるいはここではないどこか

誰が為のネヴァー・エンディング・ストーリー / 石井ゆかり
君は「この世界」でどう生きるか / 山愛美
異界と接続する傷 / 安田登
倫理を問いかけるアニメーション──『君たちはどう生きるか』の「世界」 / 坂口周
『君たちはどう生きるか』、あるいは活性化された世界のアニメーション表現 / ハーン小路恭子

幻影のゆらめくところ

意識的な幻想(ファンタスム)──石のモンタージュ / 難波阿丹
無翼のものたちの詩学──宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』をめぐって / 奥村大介
おとぎ話と歪な現実 / 青柳菜摘
炎の夢 / 高山花子
事前に発表された絵が一枚だけ、それがアオサギであったこと──幻想の生物学・鳥類学・現代詩、そして宮崎駿 / 小笠原鳥類

生と性をめぐる問い

哲学的に見た宮崎駿の世界──『君たちはどう生きるか』を見て / 山内志朗
ねっとりとしたものの変容──宮崎駿と「映画的体験」 / 伊藤潤一郎
出生の規範はどこからくるか?──終わらない物語を辿る / 近藤銀河
「母」なる世界からの帰還、そしてそれから / 橋迫瑞穂
宮崎駿は、嘘をつく母になりたかった / 河野真太郎

ものがたることの精神史

白日夢の構造──『君たちはどう生きるか』と吉本隆明 / 檜垣立哉
「二重写し」と創造への問い──『君たちはどう生きるか』の引用の思考 / 石橋直樹
全体像なき断片集──ドイツ初期ロマン派に沿って映画『君たちはどう生きるか』を読む / 二藤拓人
少年は何と戦い、どこに行くのか──ディズニー・乱歩・現実 / 森下達
遠い戦争と鳥たちの「帝国」、そして風吹く緑の丘 / 山本昭宏
マルチバースをどう生きるか──村上春樹と宮崎駿の倫理 / 加藤夢三

※宮崎駿の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記。「哲学的に見た宮崎駿の世界」「村上春樹と宮崎駿の倫理」は除く
※高山花子の高は、はしごだかが正式表記

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9月28日発売

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