「ゴジラ-1.0」は体感する映画、神木隆之介・浜辺美波が覚悟を決めた役作りを回想

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ゴジラ生誕70周年記念作品「ゴジラ-1.0(ゴジラマイナスワン)」の完成報告会見が本日9月4日に東京・帝国ホテルで行われ、キャストの神木隆之介浜辺美波、監督・脚本・VFXを担った山崎貴、製作の市川南が出席した。

「ゴジラ-1.0」完成報告会見の様子。左から監督の山崎貴、キャストの神木隆之介、浜辺美波、製作の市川南。

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「めちゃくちゃ見られている……」とゴジラの立像におびえる神木隆之介(左)、浜辺美波(右)。

本作の舞台は戦後、すべてを失った日本。そこへ追い打ちをかけるようにゴジラが現れる。神木が戦争から生還するも両親を失った敷島浩一役、浜辺は焼け野原の戦後日本を単身で強く生き、戦争帰りの敷島と出会う大石典子役を務め、山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介もキャストに名を連ねた。

神木隆之介

浜辺美波

最初にマイクを握った市川は「『シン・ゴジラ』から7年が経ち、山崎監督らしい、斬新なゴジラ映画ができあがりました」と挨拶をする。山崎は「ずいぶん前からゴジラ映画を作りたいなと思っていて、いよいよ夢が叶いました。東宝の本丸であるゴジラ映画に携われて本当にうれしい」と、神木は「日本を代表するゴジラ作品に携われて幸せに思っています」と顔をほころばせ、東宝芸能所属の浜辺は「芸能活動を始める前からずっとそばで見守ってもらっていた存在でした」とゴジラへの思いを明かした。

「『見たことあるな、この組み合わせ』と思われるかも」と話す神木隆之介(左)、浜辺美波(右)。

3年掛けて脚本が練り上げられた「ゴジラ-1.0」は、2022年の3月から6月にかけて撮影され、VFXの作業を経て2023年5月末に本編が完成した。メインキャストの神木と浜辺は現在放送中の連続テレビ小説「らんまん」でも共演しているが、出演オファーと撮影は「ゴジラ-1.0」が先だったそう。浜辺は「ゴジラの撮影をしている前後くらいに朝ドラの話が確定しました。ここまで仲良くしていただいています」と、神木は「こちらこそ、いつもお世話になっています」とほほえみ合った。

山崎貴

戦後すぐという時代設定の狙いを聞かれた山崎は「ゴジラには核の脅威、戦争の影がそのまま怪獣の形をしているイメージがあった。3.11もベースになるかと思いますが、『シン・ゴジラ』がそこをあまりにもうまくやっていたので、対抗するなら、昭和のこの時代にするべきだと考えました」と答える。市川は「自衛隊も武器・弾薬もない時代のゴジラを作るというのが、斬新なところだと思います」とアピールした。

左から神木隆之介、浜辺美波。

本作のオファーを受けた心境を神木は「びっくりしました」と率直に述べ、「ゴジラは日本を代表する、誰もが知っている存在。そんな作品に携われるうれしさと、プレッシャーがありました」「敷島は傷を負って、苦しんだ人物。同じくらいの苦しみを自分にも与えるべきなのか?といろいろ試して、何かに追いかけられる夢を連日見たこともありました」と役作りに向き合った時期を振り返る。浜辺は「まさか自分が出演できるとは。本当に夢のようでした。不安はありましたが、今持っているものすべてを懸けて演じ切りたいと覚悟を決めました」と続けた。

山崎は、自身の監督作にゴジラをゲスト出演させたことがあり、埼玉・西武園ゆうえんちのアトラクション「ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦」では映像監督を務めるなど、ゴジラにゆかりのある人物。彼は「『ゴジラ・ザ・ライド』で5分ほどの作品を作るのもずいぶん大変でした。それと『シン・ゴジラ』は本当に大きな存在で、『次にやる人は大変ですね』と言ったこともあったのですが、ブーメランになって返ってくるとは思わなかった」と笑う。そして「ゴジラ作品を一度はやってみたかった。技術的にも成熟してきた中で、今なら思っていたことがやれるかもしれないと感じたんです。これまで吸収してきた知見、技を惜しみなく注ぎ込んだ作品です」と「ゴジラ-1.0」に言及した。

神木隆之介

山崎貴(左)の演出について語る神木隆之介(右)。

浜辺美波

ひと足早く本編を観た神木は「ゴジラが目の前にいましたね! 自分まで息を潜めてしまうような臨場感があって、恐ろしかったです」と、浜辺は「観るというよりも、体感する感じがあって、迫り来る感覚がありました」と感想を伝える。山崎ならではの演出に関して尋ねられた神木は「状況説明のときに擬音が多かったです(笑)。『ドーン! ガーン! バーン!ってなるんだよ』みたいな。その臨場感がそのまま映画に反映されていました」とにっこり。山崎は「あまりにも壮大なものなので、語彙を失っちゃうんですよね。すぐ近くで身に迫ってくるゴジラを作りたかったんです」と照れ笑いを浮かべ、浜辺はネタバレに気遣いながら「逃げる以外にも『こんなことができるのはゴジラ映画だけだな』という撮影体験をさせていただきました」と懐かしんだ。

本作は、ラージフォーマット(IMAX、MX4D、4DX、Dolby Cinema)も含めて東宝配給作品最大級となる全国500館以上で公開される。監修を担当した山崎は「劇場へ行くのにふさわしい、“体感する映画”を作ろうと目標を掲げて作ってきました。それぞれのシステムにゴジラ向きの特徴がたくさんあって、『あ、ゴジラがいる』と脳がだまされるような音のすごさも映画に寄与してくれる」と思い入れたっぷりに話した。なお12月1日に北米でも公開され、1000スクリーン以上での上映を予定している。

終盤には「『ゴジラ-1.0』というタイトルに込めた思い、狙い、意図は?」との質問が。山崎は「戦後でゼロの状態になっている日本に、ゴジラがやってきて、悲惨な状況になっていく中で人々がどう立ち上がるかという意味の-1.0や、初代のゴジラより前の時代を描くという-1.0でもあります。助走のための-1.0、ここからどう生きていくかと一度身を引く-1.0、何かを失う-1.0でもあるので、いろんな意味を感じていただければ」と答え、会見を締めくくった。

「ゴジラ-1.0」は11月3日に全国で公開。

映画「ゴジラ-1.0」予告編

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