「連続ドラマW フェンス」の完成披露試写会が東京・LUMINE 0で3月16日に行われ、ダブル主演を務めた
ドラマ「アンナチュラル」「MIU404」などで知られる野木のオリジナル脚本による本作は、本土復帰50年を迎えた沖縄が舞台のクライムサスペンス。雑誌ライターのキーこと小松綺絵と、沖縄で生まれ育ったブラックミックスの大嶺桜が、ある性的暴行事件の真相を追うさまが描かれる。
事件の真相を追っていく中で、沖縄の実情も目の当たりにしていくキーを演じた松岡は、オファーを引き受けた際のことを「勇気がいるけれど、私はもう大人だし責任を持って向き合って、今回の題材をエンタテインメントとして届ける責任があると思った」と回想。桜役の宮本は2015年にミックスとして初めてミスユニバース日本代表に選出された経歴を持つ。オーディションで初主演という大役をつかみ、「不安だらけでしたが松岡さんに引っ張っていただいて、撮影期間の約2カ月ずっと一緒にいたということもあり、胸がジーンとするような経験をさせてもらいました。また野木さんがブラックミックスの子を使いたいと言ってくださったこともとてもうれしかったです」と出演できた喜びを口にした。
宮本はドラマ撮影も初体験ゆえに「灰皿とか投げられるのかと思った。それくらい不安だった」と当時の心境を吐露して笑いを誘う。オーディションに同席した松岡は「エリアナさんのまっすぐな瞳と心に打ち抜かれた。そのまっすぐさと大嶺桜との共鳴を私は見たいと思った」と絶賛。すると宮本は「最初に松岡さんは『大丈夫よ！ 私は受け止めるからね！』と言ってくださって、同い歳なのにすごい！と感動した」と感謝し、当の松岡を「そんなこと私言った!? 怖っ！」と赤面させた。
100人以上の関係者に取材して脚本を書き上げた野木は、本作を女性2人のバディものにした理由について「性的暴行事件を追う内容なので、主人公を男性にしたら説明しなければいけないこともある。それだと話がなかなか前に進まない。それに加えていろいろな世代の女性たちが出てくることを目指した結果、女性の物語になった」と解説。松岡については「実在感を持って綺絵がそこにいるのが見えた。毎話心を持っていかれるところがあった」とたたえ、宮本についても「オーディションの際はミスユニバースで身に着いた動きがエレガントだったけれど、劇中ではずっと沖縄にいる桜にしか見えなかった。初めてとは思えないくらいナチュラルな芝居をしてくれた」と満足げに述べた。
最後に松岡は「劇中に『これは沖縄の問題ではなくて日本の問題です』というセリフがあるけれど、この作品を通して、ほかの人の問題として捉えるのではなく自分事として捉えて生活することの大切さを知りました。沖縄が背負っている問題であって、沖縄の問題ではない。これは日本の問題。そのように自分事に捉えるきっかけになってもらえたらうれしい」とアピール。宮本は「日本人とは何か？ 愛とは何か？ 自分の気持ちを再確認できるはず。いろいろな視点で何度も観てほしいドラマになりました」と呼びかけ、野木も「女性の物語だけではなくて、男性たちが抱えている苦しさや心の重荷も徐々に描かれていくので、男性の方々にも観ていただきたいです」と期待を込めた。
松本佳奈が監督を務めた「連続ドラマW フェンス」は、3月19日よりWOWOWプライム、WOWOW 4K、WOWOWオンデマンドで放送・配信。
連続ドラマW フェンス
2023年3月19日（日）22:00 放送・配信スタート
放送：毎週日曜 22:00～ ※第1話無料放送
配信：各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信 ※無料トライアル実施中
※全5話
河添 誠 KAWAZOE Makoto @kawazoemakoto
松岡茉優、本土復帰50年の沖縄が舞台のドラマで「自分事に捉えるきっかけに」 https://t.co/2CyaMsK85y