「モダンラブ・東京」の池松壮亮はジャパニーズ・ブラッド・ピット、平柳敦子が太鼓判

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Amazon Originalドラマ「モダンラブ・東京~さまざまな愛の形~」の完成披露イベントが本日10月18日に東京・新宿住友ビルの三角広場で行われ、キャストの水川あさみ前田敦子榮倉奈々伊藤蘭石橋凌成田凌夏帆ユースケ・サンタマリア池松壮亮と、監督の平柳敦子廣木隆一山下敦弘荻上直子黒沢清が登壇した。

「モダンラブ・東京~さまざまな愛の形~」完成披露イベントの様子。

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人力車で登場した前田敦子(左)と水川あさみ。

マッチングアプリでの出会いやシニアラブ、セックスレス、国境を越えた恋などをオムニバス形式で描いた「モダンラブ・東京~さまざまな愛の形~」。6つの実写作品と1つのアニメーション作品の全7話で構成されている。

イベントの冒頭ではAwesome City Clubが主題歌「Setting Sail ~モダンラブ・東京~」を披露。続いてキャストと監督が、人力車でレッドカーペットを移動する演出でステージに登壇した。まずは本作のショーランナーであり、第1話、第6話の監督を務めた平柳が挨拶。「モダンラブ」シリーズはアメリカ、インドで展開されてきたが、日本版で初めてアニメエピソードが加わったことについて「日本から発信されるということで、どうやってオリジナルのものにするかということで。私は海外に住んでいるんですが、日本といえばアニメというのはみんながおっしゃってくださって、今回アニメのエピソードが入ってることについては、『It's so cool!』とみんなに言われます。世界のいろんな人に観てもらえると思うので楽しみです」と述べた。

左から前田敦子、水川あさみ。

ここからは各話の出演者と監督に話を聞いていく流れに。第1話「息子の授乳、そしていくつかの不満」は水川演じる真莉と前田演じるパートナーの彩が、子育てを通じて家族愛について考えるエピソード。水川が「真莉は、子育てで愛を注ぎすぎるゆえにちょっとしたことを見失う女性。一生懸命生きているからこそ大切なことを見失うところは、共感できる部分でもありました」と語ると、前田も「私も真莉の気持ちは痛いぐらいわかります。私も(子育てを)経験したので、懐かしいなと」と同意する。さらに前田は真莉と彩の関係について「2人の背景については説明もなくて、当たり前に隣りにいて、支え合って1つの家族。すごく素敵な愛の形が当たり前に描かれているのがすごく好きでした」と述べた。

左から廣木隆一、榮倉奈々。

続く第2話「私が既婚者と寝て学んだ事」は榮倉演じる加奈が夫婦関係に悩み、マッチングアプリで見知らぬ男性とその場限りの関係を結んでいきながら、本心に向き合っていくストーリー。榮倉は「扱っているのは友達と話せる内容ではない、繊細なテーマかと思っていて。でもそれを躊躇して避けるのではなくぜひ観ていただきたい。主人公である彼女が人生の旅に出ていて、その一部を切り取ったお話です」とアピールした。第2話の監督で、榮倉とのタッグは4回目だという廣木は「失礼な言い方かもしれないけど、榮倉は大人になったなと思いました。難しい題材を一生懸命やってくれて、東京の街に溶け込んでいるかなと」と榮倉を評価した。

左から山下敦弘、伊藤蘭、石橋凌。

伊藤演じる奈津子と石橋演じる耕介という、マッチングアプリで出会った大人の男女の初デートが描かれるのは第3話「最悪のデートが最高になったわけ」。伊藤は「年齢とともに忘れてしまいがちな、ときめく心とか、人を思ってキラキラする感覚を呼び戻すような気持ちで臨みました」、石橋も「30数分の短編という中で、登場人物の経てきた時間をどう表現するのかっていうのは、山下監督と事前にいろいろ話をしました」と撮影を振り返る。これを聞いた山下が「映画監督になる前から見ていたお二人なので緊張がバレないようにしました(笑)。とにかく迫力がある2人なので、いかにかわいらしく見えるかということを考えながら撮影しましたね」とコメントすると、伊藤は「監督がそういう(緊張する)気持ちでいらしたことはバレてません(笑)」と笑顔を見せた。

左から荻上直子、成田凌、夏帆。

第4話「冬眠中のボクの妻」は、夏帆演じる麻衣がうつになってしまい、それを成田演じる夫の健吾が支えるストーリー。成田は役作りについて「監督からは『世界中の人に、こんな夫が欲しいと言われるような役を作ってほしい』と言われて、がんばりました」と照れ笑いを見せる。一方の夏帆は「私は心が疲れてしまった女性を演じているんですが、切実でありながら重く、暗くなりすぎないようにと、最初から最後まで監督から指摘いただいた」と明かしつつ、2人の演じる夫婦については「成田さん演じる夫がすごく優しくて、私が演じる妻が振り回す関係がかわいらしい」と見どころを語った。その4話では、麻衣がうつになった際の表現として、彼女の上に力士が乗る演出があるという。これについて4話を監督した荻上は「うつ状態になった方について調べたら『鉛が上に乗っかってるみたいで起き上がれない』っていう表現が出てきたので、『日本で一番重たいものっていったら、相撲じゃね?』と思って、お相撲さんを夏帆さんの上に乗っけてみました」と明かした。

左から黒沢清、ユースケ・サンタマリア。

続く第5話は、永作博美演じる桃子と、ユースケ演じる洋二が偶然出会って意気投合するが、洋二は桃子に重大な秘密を隠していたという物語が展開される「彼を信じていた十三日間」。監督を務めた黒沢についてユースケは「20年前ぐらいに初めてご一緒して、そのときの体験がものすごく印象に残ってて、その刺激をまた味わいたいと思っていた。久しぶりにお会いしたんですけど、時代を追い越してるような監督の感覚は変わってなくて、ずーっと心地良いゾーンに入ったまま撮影できました」と述懐した。これを受けた黒沢は「今回は50歳になった男女の淡い恋の物語というお題で脚本を書きました。ちょっと枯れたような、人生がそろそろ下り坂になったような2人の物語を脚本上は書いたんですが、ユースケさんも永作さんも20年前と変わってなかったんですよ。セリフとか設定は枯れた感じなのに、心の中から熱がほとばしるような2人が演じるという不思議な青春映画になっちゃいましたね」と振り返った。

左から平柳敦子、池松壮亮。

第6話「彼は私に最後のレッスンをとっておいた」は全編アメリカ・ロサンゼルスで撮影されたという。池松演じるマモルと、ナオミ・スコット演じるエマの国境を越えたラブストーリーだ。池松は「ナオミさんは驚くほど愛情が深くて、不慣れな撮影をいろいろ助けてもらいました。全編英語のセリフだったんですけど、『earth』という単語が言えなかったのをずっと教えてもらったり。あとは向こうに住んでいる監督の平柳さんの仕事ぶりや、『モダンラブ』の立ち上げのチームやAmazonのチームと会えたことは思い出深いですね」と振り返る。平柳はそんな池松について「池松さんって本当はすごく自信のある方だけど隠してるんですよ。日本人にはそういうのが受けないんでしょうね(笑)」と笑いつつ、「私の演出としては、池松さんは“ジャパニーズ・ブラッド・ピット”になっていただきたかった。色気を隠すことなくストレートに出すという。英語で話すというのはすごくハンディキャップだったと思うんですが、すごくナチュラルに素晴らしい演技をしていただいて、いつも感心しながらモニターを観ていました。最終的には“ジャパニーズ・ブラッド・ピット”になっていますので、皆さん楽しみにしていてください」と太鼓判を押す。MCが「池松さん、“ジャパニーズ・ブラッド・ピット”とおっしゃってますけどいかがですか?」と話を振ると、池松は「いかがですか、と言われてもですね……」と困りながらも笑顔を見せた。

最後には平柳が「1つひとつのエピソードが、たくさんの愛のこもったものになっています。各監督の色と味がとてもユニークで、スペシャルなアンソロジーになっていますので、世界の皆さんに笑って泣いて楽しんでいただけたらいいなと思ってます。日本の方だけじゃなくて、世界の皆さんの反応を楽しみにしています」と挨拶し、イベントは幕を閉じた。

「モダンラブ・東京~さまざまな愛の形~」は10月21日よりPrime Videoで世界同時配信。

※平柳敦子の柳は木へんに夘が正式表記

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atagi @atagi_acc

なんか変な3匹がこっそりと紛れ込んでますね…

モダンラブ・東京完成披露イベントでSetting Sail歌唱させて頂きました! https://t.co/DIYEJAhKbQ

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