「パイナップル・ツアーズ」デジタルリマスター版、ウチナー文化満載の予告編

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オムニバス映画「パイナップル・ツアーズ デジタルリマスター版」の予告編が、YouTubeで解禁された。

「パイナップル・ツアーズ」

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「パイナップル・ツアーズ」

「パイナップル・ツアーズ」

「パイナップル・ツアーズ」

1992年製作の「パイナップル・ツアーズ」は第2次世界大戦で投下された不発弾が眠るという沖縄の架空の島・具良間島を舞台とした作品。原因不明の病で声が出ないオペラ歌手が主人公の「麗子おばさん」、島の娘と結婚することになった青年を捉えた「春子とヒデヨシ」、はぐれ者たちが不発弾に懸けられた懸賞金を狙う「爆弾小僧」の3編で構成された。

予告編では「90年代、ヤマトを熱狂させたウチナー文化満載の娯楽映画が──デジタルリマスター版で30年ぶりに大復活を遂げる!」というコピーとともに、3つのエピソードが紹介されていく。

このたび、監督の真喜屋力中江裕司當間早志からコメントが到着。下記に全文を掲載した。なお公開に向けて応援を募るクラウドファンディングが、4月28日までMotion Galleryで行われている。

「パイナップル・ツアーズ デジタルリマスター版」は5月7日より沖縄・桜坂劇場、5月14日からは東京のシアター・イメージフォーラムで上映。そのほか全国で順次公開される。兼島麗子新良幸人富田めぐみ利重剛宮城祐子照屋林助津波信一仲宗根あいの洞口依子藤木勇人平良とみが出演した。

真喜屋力(「麗子おばさん」監督)コメント

この映画が作られた時代は、復帰闘争が一段落した後に成長した僕らのような世代が成人し、発言権を持ち始めた時代でした。それによって「沖縄ってこういうところだ」というウチナーンチュの心持ちの再定義が行われた時代でした。そんな時代の熱気みたいなものが、この映画には映り込んでいると思っています。その時から30年。今の観客にどういう風に観られることになるのか? 嬉しさと共に、興味が湧いてきます。

中江裕司(「春子とヒデヨシ」監督)コメント

「パイナップル・ツアーズ」という映画は、伊是名島(映画の中では具良間島)に撮らせていただきました。伊是名島の風土にお願いをし、沖縄の歌手や芸能人に頼って出来た映画です。照屋林助さんをはじめ、ウチナーンチュ(沖縄人)の先輩たちに、たくさんの大切なことを教えていただきました。私の頭の中よりも、実際の映画は面白くなることを知り「他力本願」を胆に刻みました。私は、今も生きて映画を作っています。島と皆さんへ、イッペーニフェーデービタン(本当にありがとうございました)。

當間早志(「爆弾小僧」監督)コメント

'80年代の若者の多くは、ウチナーグチを正しく話せない、三線できない、カチャーシー踊れない…そんな卑屈な感情から「沖縄」を避けたりダサく感じたりしていましたが、'89~'90年頃から自らの世代にも独特の文化があることに気づき、県内の若者から「沖縄ブーム」が起こりました。この映画はその勢いにのって作ることができたと思います。

ただし自分は、本土の方々が沖縄に抱く癒やしのイメージにちょっと違和感があり、沖縄を利用して一儲けを企む者、それに乗せられて浮かれるウチナーンチュ、敢えて乗っかってずる賢く立ち回るウチナーンチュらを揶揄するつもりで、“踊る阿呆に 見る阿呆”的なバカ映画として撮ったのが「爆弾小僧」です。

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映画『パイナップル ツアーズ デジタルリマスター版』公式 @pineappletours3

【予告編解禁】
予告編解禁のリリース記事、映画ナタリーで掲載されました!3監督によるコメントも掲載、是非ご覧下さい。5月中旬より30年振りのリバイバル上映です!/「パイナップル・ツアーズ」デジタルリマスター版、ウチナー文化満載の予告編 https://t.co/b9VhVURoIe

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