牛久入管や都市封鎖の武漢を捉えた作品も、山形ドキュメンタリー映画祭全ラインナップ

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山形国際ドキュメンタリー映画祭(YIDFF)2021の特別招待作品と特集プログラムが明らかになった。

「牛久」

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「山形国際ドキュメンタリー映画祭 2021」ビジュアル

17回目の開催を迎える今年、現在の全国的な新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、初めてオンラインでの実施を決定した同映画祭。すでに発表されているインターナショナル・コンペティション、アジア千波万波以外の作品が発表された。

「私はおぼえている」

特別招待作品は劇映画撮影のため中国・武漢に入ったクルーがコロナ禍による突然の都市封鎖に遭遇し、街中の撮影を始めた「武漢、わたしはここにいる」。日本プログラムは茨城・牛久の東日本入国管理センターに長期収容されている外国籍の人々に取材し、その内情を告発する「牛久」、鳥取で暮らす高齢者たちが戦前から現在までの生活史を語った224分の「私はおぼえている」など5本となった。「やまがたと映画」では映画祭の第1回を記録した「映画の都」、映画評論家・淀川長治が“世界一”と評した映画館のドキュメンタリー「世界一と言われた映画館 ~酒田グリーン・ハウス証言集~」など4本がラインナップに並んでいる。

「千古里の空とマドレーヌ」

「若き孤独」

6回目を迎える東日本大震災関連の特集プログラム「ともにある Cinema with Us 2021」では4作品を紹介。主に高校生・大学生を対象に「他者と話すこと」をテーマにした作品の上映と鑑賞ワークショップを行う「未来への映画便」では、クレール・シモンがパリ郊外の高校に通う学生たちの対話を記録した「若き孤独」など3本を取り上げる。また作品になる前のフッテージを紹介し、作家と参加者の対話に焦点を当てる「ヤマガタ・ラフカット!」には、日本から鈴木光と長村ひかり、フィリピンのバガネ・フィオラ、インドのパンカジ・リシ・クマールが参加した。

このたびコンペティション部門の審査員も明らかに。インターナショナル・コンペティションには「アンダー・ユア・ベッド」の安里麻里、あいち国際女性映画祭のコーディネーターを務める映画研究者の斉藤綾子、写真家の志賀理江子、音楽評論家の東琢磨、映画評論家のマーク・シリングが名を連ねた。アジア千波万波では「きらめく拍手の音」「記憶の戦争」のイギル・ボラ、「夜明け」「つつんで、ひらいて」の広瀬奈々子が審査を行う。なおコンペの審査員は公平を期すためオンラインではなく、山形の現地でスクリーンにて鑑賞する形となる。

YIDFF 2021は10月7日から14日にかけて開催。すべての作品が日時指定配信で、日本国内でのみ鑑賞可能だ。チケットは10月1日19時から各作品の配信時間まで販売。フリーパスや複数回券はなく、税込1300円の1回券のみの販売となる。詳細は映画祭の特設サイトで確認を。

山形国際ドキュメンタリー映画祭 2021

オンライン開催 2021年10月7日(木)~14日(木)

インターナショナル・コンペティション

光の消える前に
カマグロガ
ボストン市庁舎
最初の54年間 軍事占領の簡易マニュアル
彼女の名前はエウローペーだった
理大囲城
ミゲルの戦争
ナイト・ショット
国境の夜想曲」※オンライン上映なし
核家族
ヌード・アット・ハート」※オンライン上映なし
自画像:47KMのおとぎ話
スープとイデオロギー」※オンライン上映なし
私を見守って
発見の年

アジア千波万波

午後の景色
蟻の蠢き
言語の向こうにあるもの
「心の破片」
「駆け込み宿」
「エントロピー」
怖れと愛の狭間で」※オンライン上映なし
炭鉱たそがれ
「それは竜のお話」
リトル・パレスティナ
異国での生活から
ルオルオの怖れ
メークアップ・アーティスト
東北おんばのうた つなみの浜辺で
沈黙の情景
夜明けに向かって
「ベナジルに捧げる3つの歌」※オンライン上映なし
燃え上がる記者たち

特別招待作品

「武漢、わたしはここにいる」

日本プログラム

「牛久」
きみが死んだあとで
「BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW Omnibus 2011/2016/2021」
へんしんっ!
「私はおぼえている」

やまがたと映画

「映画の都」
丸八やたら漬 Komian
「世界一と言われた映画館 ~酒田グリーン・ハウス証言集~」
「北日本の即身仏」

ともにある Cinema with Us 2021

千古里の空とマドレーヌ
10年後のまなざし
「ナオト、いまもひとりっきり2020」
ふるさとに旅する

未来への映画便

「若き孤独」
「言語の向こうにあるもの」
ほか1作品

ヤマガタ・ラフカット!

「福島形相日記」
「マミーへのラブレター」
「テグロルを追って──聖なる山の歌の守り人たち」
「あるフランス人男の死」

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