「沖縄戦」監督のインタビュー到着「沖縄県民は日本軍と米軍両方に踏みつけられた」

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ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」で監督を務めた太田隆文のインタビューが到着した。

太田隆文

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「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」ポスタービジュアル

第2次世界大戦末期、住民を巻き込んだ激しい地上戦の舞台となり、20万人を超える戦死者を出した沖縄戦。12人の戦争体験者と8人の専門家による証言、米軍が撮影した記録フィルムで構成されている。宝田明と斉藤とも子がナレーションを担当した。

「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」メイキング写真

太田は本作の監督を引き受けたきっかけについて「『朝日のあたる家』という原発事故を題材とした社会派映画を作ったことで、それを観たスポンサーから『沖縄戦を体験した人たちの証言を中心としたドキュメンタリー作品を作ってほしい』という依頼が来ました」と回想。「沖縄戦は前から興味があったので、渡りに船で企画がスタートしました」と振り返る。

「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」

「日本対アメリカ」だけではなく、日本軍の残酷さにもフォーカスした理由を聞かれると「沖縄戦と聞いたとき思い出したのは、住民が隠れるガマ(壕)に向かい米兵が火炎放射器を使う残酷な映像。だから『沖縄の人たちは米軍にひどい目に遭わされた』と思っていたのに、体験者の証言を聞くと、アメリカ軍からもひどい目に遭ったけれど、日本軍からもひどい目に遭ったことがわかってきました」と述懐。「結論を言えば、沖縄県民は、日本軍とアメリカ軍の両方に踏みつけられた」「アメリカと戦ったというだけでは沖縄戦は見えてこない。そこを追求することで『戦争』の本質が見えてくる。軍隊は国民を守らないとわかってきます」と語った。

「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」

最後に本作で特に注目してほしい部分を質問されると「僕自身が知識ゼロからスタートし勉強しながら制作したので、専門的になり過ぎず、中学生が見てもわかる内容になっています」とコメント。「『歴史を勉強する難しいドキュメンタリー』というつもりで作ってないし、悲しい話ばかりじゃなくて、途中に『へー、そうなんだ』というエピソードも入れて、1時間45分、退屈せずにいろんなことがわかる作品。若い方にもぜひ観てほしい。沖縄戦だけでなく、今の日本、そして未来が見えてくる作品。映画館で観ていただけるとうれしいです」とメッセージを送った。

「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」は、7月25日より東京・K's cinemaほか全国で順次ロードショー。

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イワッチ @hisa1123

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