メディア芸術祭のマンガ部門大賞は「ゴールデンラズベリー」、エンタメ部門に「漫勉」

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第25回文化庁メディア芸術祭の受賞作品が、本日3月13日に発表された。マンガ部門の大賞に持田あき「ゴールデンラズベリー」、エンターテインメント部門の大賞に、NHK Eテレのドキュメンタリー番組「浦沢直樹の漫勉neo」より「浦沢直樹の漫勉neo ~安彦良和~」が選ばれた。

「ゴールデンラズベリー」1巻

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「ゴールデンラズベリー」は芸能プロダクションでマネージャーとして働く、“仕事が続かない男”の北方啓介と、男と付き合っては別れを繰り返す“恋が続かない女”の吉川塁が、芸能界を舞台に恋と仕事に奔走する物語。現在、フィール・ヤング(祥伝社)で連載中だ。贈賞理由として、審査員である「傘寿まり子」のおざわゆきは「本作はキャラクターの魅力がずば抜けていた。強いメンタリティと常識にとらわれない感覚を持つヒロイン吉川塁の、達観したようなそれでいて真摯な瞳は読む者の心を射抜く」と語った。

「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」1巻

マンガ部門ではそのほか、優秀賞を浅野いにお「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」、うめざわしゅん「ダーウィン事変」、西村ツチカ「北極百貨店のコンシェルジュさん」、ティー・ブイ「私たちにできたこと――難民になったベトナムの少女とその家族の物語」、ソーシャル・インパクト賞を和山やま「女の園の星」が受賞。新人賞はトキワセイイチ「きつねとたぬきといいなずけ」、森つぶみ「転がる姉弟」、シマ・シンヤ「ロスト・ラッド・ロンドン」に贈られた。

「浦沢直樹の漫勉neo」より、左から浦沢直樹、安彦良和。

エンターテインメント部門の大賞は、ゲーム、映像・音響、特殊映像効果・演出、パフォーマンスを含む空間表現、テクノロジーを活用したプロダクト、Web、アプリケーションなどの分野で、最も高い芸術性と創造性を生み出した作品に与えられるもの。「浦沢直樹の漫勉」は、浦沢直樹がマンガ家たちの創作の秘密に迫る異色のドキュメンタリーとして2014年に放送され、シーズン4まで発表された後、2020年に「浦沢直樹の漫勉neo」のタイトルで再始動を果たした。「浦沢直樹の漫勉neo ~安彦良和~」では、安彦が最後の長編作品として取り組む「乾と巽 ーザバイカル戦記ー」の執筆の様子が、3日間にわたり4台の定点カメラで捉えられた。

TVアニメ「Sonny Boy」キービジュアル(c)Sonny Boy committee

なおアニメーション部門の大賞は、短編アニメーション「The Fourth Wall」を手がけたイランの作家・Mahboobeh KALAEEの手に。ほか優秀賞は、劇場アニメ「漁港の肉子ちゃん」「幾多の北」、短編アニメーション「Letter to a Pig」、オリジナルTVアニメ「Sonny Boy」が受賞し、ソーシャル・インパクト賞を「PUI PUI モルカー」、新人賞を短編アニメーション「骨嚙み」「Yallah!」、4月1日に「映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」が公開されるTVアニメ「オッドタクシー」が獲得した。

さらに功労賞には、ポリゴン・ピクチュアズ代表取締役の塩田周三氏、白泉社顧問・鳥嶋和彦氏、マンガ家および開志専門職大学アニメ・マンガ学部教授のbelneが名を連ねた。9月16日から26日の期間、東京・日本科学未来館ほかで受賞作品展が開催される。

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